在団生 バラニ

[>>0:203アレウスはオレンジジュースの入ったコップを少年に渡してくれる。

卒業しても元気でね。
今までありがとう。
また会える？
歌は続けるの？

そんな言葉が頭に浮かびつつも、何も言えず、近くにいた友人達の元へと向かった。

だけどこれで彼も卒団――お別れだから。
何か言いたかったけれど何を言ったらいいのか分からなくて、そんな自分が歯がゆくて。
視線だけちらちらと向けていれば、どうしたの、と声を掛けられて少年は水色の瞳を見開いた。]

……えっと……。

[言葉に詰まるのは、普段は必要ない事まで賑やかに話す少年には珍しい事。
言葉が出なくて首をふるふると振ってみせた。]