6 ― まだ、ちいさな手紙 ―
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[本を読んでいた。
一人、二人と生徒たちの席を立つ音も、扉を開け締めする音にすら気づかずに。ただひたすらに。
文字を目で追った。写真があれば、食い入るようにその景色に見惚れた。
視線の先に世界が広がっていて、僕の指先に世界が触れた。
見たことのない動植物。知らない言語圏の知らない言葉。
同級生のどの子の星とも違う文化。僕の星では存在しない景色。
独自の調理法で作られた料理。それぞれの星に伝わる伝統と信仰と祭事。
どれも難しい。でも、どれも新鮮で、どれも美しい。知ることは大変だけれど、楽しい。
僕の傍らに、便箋があった。インクもペンも。
その世界に繋がる、触れられる、言葉を交わせる機会を僕は手にしていた。
ありがとう。
僕は感謝した。先生に、同級生に。この機会を与えてくれたことに。深く感謝を。]
(24) 2023/04/21(Fri) 22:42:07
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