衣代和かほ

[自分は自分の醜さを知っている。
エゴにまみれた部分を思い返しては夜に消えたくなる。

今日も何度もそんなところがあった。
ギルドの行いに遠慮しながらも生きる術を断る勇気はなく。
ピギーに――ピギーには、たくさん。
少しでも負担をかけないようにと考える一方で、どうせ何言っても役目だから断らないんだ、と突き放して目を逸らす。
面倒がられるのが恐ろしいのに、時にこれくらいしたほうが査定にはいいのかも、と都合のよい甘えが囁く。

今までと別世界だけれど、自分は自分のまま。
ご飯を一緒に食べようと思った理由が分からなくなる。
不思議な心地の正体なんてきっとろくでもない。

ピギーはあっさりとしていて。
でも世話役としてこちらを見てくれるから。
そういうのが、欲しくなってしまったのかもしれない。

これから一大迷惑をかける計画をしてるのに。
成功すればピギーのその後を知ることはないから実行に移せるのだと思えば、身勝手の極みだなとため息が出た。]