26 ― 境界の先への手紙 ―
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さて、俺は手紙の送り主本人――あの研究機関の実験体なんじゃないか、とは考えていた――に向けての返答に封をした訳だったが。
実際のところは、やはり、結局、「アイツ」に向けての言葉も添えてしまってはいた。幾度も衝動的な思考を書いては捨ててを重ねた末の“伝言”だったから、多少はマシな言葉を選んで手紙に添えられたとは思うんだが……。
それとは別の問題として、「コイツ」と「アイツ」に対しての言葉遣いの違いを、封筒を閉じてからふっと考えたものだった。
「研究機関の実験体」と一口に言ったって、その知能の度合いは様々だ。
譬え表現のほうでは拙い言葉しか綴れなくても、読解のほうの技量は非常に優れている、なんてことも有り得る。
つまり、何が言いたいかというとだなあ……。
仮に例の追伸が「コイツ」に理解できた場合、俺が「コイツ」をバカにしてると相手に思われる可能性もあった訳だ!
まあそれならそれで、そこも含めて「おっちゃんのしりあいのひと」――あの男の友人なのだって理解してくれりゃいい。そう諦め……もとい、己の未熟さを認める心算で、俺は返信をそのまま送ることにした。
(63) 2024/09/21(Sat) 09:36:02
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