1日目 / 25 【R18】異世界の門と恋の彼方

25 【R18】異世界の門と恋の彼方

衣代和かほ

[そろそろ仕事に戻らねば、と。
ホースもどきを掴み直して勢いをつけすくっと立ちあがる。
しばらく風に揺れる紫の花たちを見つめていた。]

　薬用石鹸？　へぇぇ。

[イマイチ興味は薄そうな反応になった。
美容に関しては意識が低い。]

　あ、でも、この花みたいないい香りするのかな。
　香りが強すぎないなら、買ってみたい。

[高級品でもあると知る由もなく。

広い薬草畑に水を撒き終えるまでどれほど時間がかかるだろう。
ピギーは急かすことはなくそばにいてくれた。
途中途中で会話を挟むから太陽は大分動いていたはずで。
終えた頃には汗が滲み、腕で額を拭う。
気づいたらエプロンも手先も靴も大分汚れてしまっていた。
尻もちは免れたが、何回か転びかけたりはしたのだ。]