【鳴】 市川夢助

　ああ。…そう言ってくれ。
　合ってるよ、その使い方で。イってるとかイっちゃうとか、
　教えてくれたら…俺も嬉しいし、頑張れるから。

[詩音がイくって言ってくれるなら、それは素直に嬉しい事だ。
別に変な事を教え込みたいわけではなくて…気持ちいい事に素直になってくれる方が、二人でいる時間が楽しくなるんじゃないかと思うから。
詩音は表ではとにかく俺よりもずっときちんとする奴だから、二人だけの時は可愛い所をいっぱい見せてくれたら…ってのは俺の勝手な願いなんだが。

再び動き出せば、詩音もしっかりと気持ちよさを口に出してくれる。
言葉の端々にハートマークが飛んでいるような甘い声。
止めてほしいと言われたら止めただろうけどそう言われなかったから、とにかくありったけをぶつけてしまった。
詩音の内側が俺を締め付けるたびに気持ちよくて…気持ちよすぎて。
「気持ちいい」とか「イキそう」「出そう」って俺の方も口走ってしまった。

それにしても…確か一番感じるのはクリトリスだったはずだが、挿入した後はあまりきちんと触れられなかったのに、すごく感じてくれているらしい。
次はそっちもしっかりしないとな…と、ふと思った。]