葬儀屋 ヌル

―街外れの屋敷―

［目が覚めた時、外はまだ明るかった。時計を確認すれば、ベッドに入ってからそれほど時間が経っていない。

グリムが怖がっていた。
ヌルに覆いかぶさるようにして、ベッドのなかで震えている。
手早く身支度を済ませ、いつものナイフとスコップに加えてボールと瓶をいくつか持って、部屋をでる。グリムは置いていこうとしたが、離れないのでそのまま連れていく。

物音はしない。話し声も聞こえない。
慎重に、屋敷を見回っていく。グリムは何かに怯えながらも、懸命にヌルの後を追う。
グリムが何かを恐れるのは、初めてだ。それゆえに、ヌルも最大限の警戒を行う。

２階から順に部屋を確認し、１階へと降りる。
窓が一か所、鍵が外れていた。痕跡らしきものはない。
気配を殺し、順に部屋を確認する。台所、応接間、祖母の部屋――］

？？？？？ ページボーイ

ひとけない　おやしきで>>11>>12>>13>>14

[人には見えぬものが、動物には見えるという。
それは視神経や眼球の昨日の問題もあれば、
第六感的なそれだも判ずるものもいる。

ともあれ、人には見えぬものを真っ先に見つけた番犬（相棒）は主人のために牙を立て、そして彼に一つの発見を促した>>13

敵対意思がある存在を、機械の亡霊は壁へと押さえつける。
それに対抗するナイフが、亡霊の正体を表した。]

『…………』

[機械的に、目元が赤く光る。
カチカチカチカチ。と何度も点滅する]

荼毘葬送 オクリビ

[リリオの女たちが語るその「怪談」>>1:288は、この国内で同時多発的に>>11>>56発生していた現象のようだが。
「帝国予定地」の採掘のはじまりの場所にもひそかに出没していたという情報もまた、オクリビの元には届いていない。

　果たしてその採掘の一歩を穿った「女王」や、彼女を訪ねに来た「赤い悪魔」の背後にその影が忍んでいたかは、さてどうだったか。]