
26 ― 境界の先への手紙 ―
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「……、馬鹿野郎」
件の手紙を見て、真っ先に零れた言葉が、これだった。
とてもじゃないがこれ、面識のない相手(少なくとも俺は、この人に会った心当たりが無い)に対して吐いていい罵倒じゃないな。
甚く丁寧に綴られた筆致は、それでも終焉に向かうがごとく、頼りない。ところどころの文字が薄れている様は、それこそ本当に血を吐く程の病に臥せった者のようだ。
そんな手紙の主であるこの人に、俺から何を伝えられるか。何ができるか。――何が、許されるのか。
ここですぐに返信を書き綴り……でもすればまた便箋を大量に廃棄することになりかねない。
クロウのやつに今の顔を覗き込まれるのも構わずに、俺はなんとか、慎重に言葉を紡ごうとした。
(82) 2024/09/22(Sun) 22:00:40

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