21 【完全RP村】夜間飛行で追い越して
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[少し動揺していたのでやや筆圧が強く絵葉書の裏まで筆跡の跡がついてしまった絵葉書。
そこには力強い筆跡でこう書くのだ。
『ありがとう、おじーちゃん。
ビューと一緒に仲良く飲みます。
でも思い出に一粒だけ豆を残させてください。
麻袋と一緒にいつまでも大事に持っています。
アーネストより。』
ビューを必ず助けて平和に暮らすという決意と共に。
せめて一粒だけでも。
形ある思い出の数を増やしておきたかったから。
絵葉書をペンギンアンドロイドにスイッセスさん宛てに託すと、アタイはしばしその後姿を見守っていた。
掌の中の手紙と麻袋を大事に握りしめながら。**]
(116) 2024/06/02(Sun) 10:45:06
――アーネストからの絵葉書――
[ぺったんぺったん(イメージ擬音)とペンギンアンドロイドが私に近寄ってくる。大体彼らがこうしてやってくるのは言伝か届け物がある時だ。
私はその丸っこい手が差し出す絵葉書を受け取った。>>116
随分強い筆圧にて書かれた文字。
まるで彼女の想いがそのまま乗り移ったような。
それは、アーネストからのもので。
書かれていた彼女の大切な妹の名前に私は微笑む。
私はビューという女性の顔も知らないが、それでもああいう話を聴いて、アーネストだけでなく彼女の無事と幸せを切に祈っていたから。
珈琲は人に飲まれるためのものだ。
それでもアーネストは、私の贈り物全部砕き形を失くしてしまうことに抵抗を覚えたらしい。
文面を追いながら肩の力を抜く。]
優しい人ですねえ、本当に。
(144) 2024/06/02(Sun) 18:23:06
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