
26 ― 境界の先への手紙 ―
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その店の屋根は濃い緑青の瓦造り、明るい白壁に鮮烈な赤の柱。所々の装飾には眩いばかりの黄金があしらわれている。
パステルカラーの壁に貝殻のようなきらめきを塗し、数多の花を飾り付けた石造りのアパートメントとはまた異なる絢爛さ。
夜のとばりが降り始める頃には、まるく膨らんだ赤のランタンが一斉に火を灯し、夜無きが如き光の街を形作る、そんな一角だ。
――まだ腹、減ってないんだけれどなぁ……。
そう思いながらも、『漢中飯店』の看板を掲げたその食事処に俺がこの時立ち寄ったのは、多分、少しの焦りからだった。
その店自体が「なくなってるかも」という一言に圧されていたんだろうな、俺は。まあここに来て以来、素通りする形でずっと見かけていた店ではあったんだが。
(148) 2024/09/23(Mon) 19:30:08

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