【念】 杓谷　薫

私のものを美味しそうに、嬉しそうに頬張るその姿に眩暈がしそうなほどに興奮してしまう。
だって。そんな風にそこを愛してくれるなんて。
　
　
「うぁっ、それ、それやばいですっ！
　あ、華蓮さ…んんっ！」
　
ビクッと体が跳ねる。膝を閉じ合わせたくても間に華蓮さんがいるから自然と内股みたいな姿勢になって。
裏筋を舐められると弱くて、腰が勝手に跳ねそうになる。ああ、情けないことにあんまり持たなそうな気がする。
だけど、悩ましくて眉を撓ませながら、涙を滲ませながらもなんとか耐えた。
快楽に震えて耐える肉杭は涙をこぼして、溢れる先端を舌先で柔らかに抉られると流石に腰が跳ねた。
裏筋とか先っぽとか、すごく弱いって伝わってしまう。それも恥ずかしいけど。
それよりも、嬉しかったこと。
エッチなことはもちろんしたいけど、それがなくても幸せかもしれない。
エッチなことは好きだけど、それがなくてもって。
そう言ってくれたから、じわ、と涙が溢れて溢れた。
だって、嬉しいじゃない？
エッチのことだけじゃなくて、存在そのものを受け入れてもらえる言葉が。
それだけの愛を齎してくれる言葉が。