25 【R18】異世界の門と恋の彼方
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【叫】 きぐるみ ピギー
― 夜明け ―
人に頼ったって根本的な解決にはならんからな。
[抱き上げるところじゃない。といわれた言葉>>C12へといいながら、担ぎがたは文句の出るものだが運びかたは非常に安定感のあるものであった。
そうしてお茶をいれて、呟かれた言葉>>C13には、綺麗な色だな。とそんなあっさりとした言葉を返して]
ああ、屋根だな。
じゃ、それは零れないように制御しておけ。
[二日酔いというほど酷くないイヨリが急かすので、じゃあそれぐらいはやれよ。と、言葉に意地悪な響きをのせて、紫色のハーブティーへとレモンをいれると、そのカップを二つイヨリにもたせて、窓を開ける]
運ぶぞ。
[そういって抱き上げた。横向きに軽く倒し、背と足に手をあてて持ち上げる要領で。
開いた窓へといくと器用に足だけで窓枠に足をかけて、空気中の風を蹴るように屋根の上に登る。ちなみに零しそうになったらこちらで制御までしたことだろう]
【叫】 衣代和かほ
――屋根の上へ――
[さっきはそんなこと言いながら担いだくせに。
今度は自分がぼやいた抱き上げ方をする。>>C15
計算なのか翻弄させようとしている意地悪なのか考えたが、カップを持たせるのに都合が良いからか、と結論づけた。
なにより深く思考している余裕もない。
ピギーに習ってきた魔法の基礎。
水気のあるものを固定し、零れないようにする。
カップの中のお茶は、氷のように固くはなく、柔く衝撃を吸収するゼリーのようにぷるぷると。
器用にカップをバランス良く持つことで安定した。]
……わ、ひゃ！
[ピギーが窓枠から足を踏み出す。
もっと壁とか管を跳ねるくらいかと思ったのに。
相変わらず裏返った悲鳴が出かけて、慌てて口を閉じる。
両手は塞がっているからしがみつくこともできないが、落とされるなんて微塵も浮かんでいなかった。
透明な空気を、風を蹴ったようにしか見えなくて、このひとは魔法使いなんだと心が震えていた。]
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