【叫】 五十嵐螢

［詩ちゃんは時々関西弁になるよね、関西弁の時も可愛い。
眠気も合間って僕の中のデリカシー成分は蒸発しているようだった。
何せ廃ビルとお風呂で二度見たのである。
二度あることは三度あるかのように受け入れきってしまっている僕がいる。

　トイレは一人でいけるらしいが余りにも寒いので僕は離れたくないという我儘だ。
詩ちゃんも震えてるしちゃんと暖房入ってるけど相対的に冷える。
ところでお股が痛くてたどり着けない可能性はあったのだろうか。

　すぐだよーと連れ込んだのは浴場の方。
昨夜もここで致したこともあり、湯で流せばいいか精神が働いた］

　え……昨日もここでしてたし……あれ？

［あれは夢だったのだろうか。
寒さで少しずつ目が醒めてきたので改めて周囲を確認するが浴室である。
椅子は冷えているし湯舟の湯は温そうだが栓を捻ればまた温かい湯と入れ替わっていくだろうことは伺える］