3日目 / 20 ― 遺されたモノたちの手紙 ―

20 ― 遺されたモノたちの手紙 ―

碇星魄インダラクス

[　黎明が朝日を連れてきて、
　にわかに辺りが明るくなった頃。
　夜鷹はひらりと電波塔（バベルの塔）を降り立ち、次の任務へ向かう。

　
　今日の任務は、小さな湖畔エリアの環境調査にした。
　自然な形で自浄作用の働く美しい湖だが、
　想定せぬ形で生き物たちが大繁殖していないかを
　確認するのも、この楽園の維持には必要だった

　湖のほとりに立つと、澄んだ水の下で
　足の生えたオタマジャクシや小魚が泳ぐのが見えた。
　その上をアメンボがツツゥと通過して。

　今日も自然（こども）たちの無邪気さにホッとする。

(16) 2024/05/14(Tue) 18:53:25

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