星月夜の魔法使い『ラピス』 ジュベナイル

[朝日の中　星月夜の魔法使いは見送ります。
あなたの幸せを願います。

なんども手を降るその最中、
もう片方の肩で
使い魔のルリビタキが一羽囀りましたとさ>>0:274**]
　

鋳薔薇姫 ローズ

[ゆっくりとした足取りで門をくぐれば。
空は白み始め、遠くに見える草原にが次第に光を帯びていく。
魔女は今回の来場者の中で何番目に門をくぐっただろうか。]

――――。

[夜明けの透き通るような空気を深呼吸して取り込んで。
振り返れば、見送りの獅子と、見えなくなるまでずっと手を振る人形の姿>>29を捉えて。]

それでは、ごきげんよう。本当に、最後に。楽しかったわ。

[来園したときと同じように、獅子と人形に向けて、ゆるりとローブのスカートをつまみ、右足を内側にひいて。頬を伝い、落ちるものは朝日によって輝いて。
やがて魔女の姿を光が包み――――]

薬理薬厄 マウス

　
[そうして俺は母さんと一緒に門をくぐる。
　何度も何度も振り返りながら。
　手を振ってくれるラピス>>29に手を振って。


　俺は朝日に煌めく草原を母さんと一緒に走り出す。
　楽しかったね、また会おうね。
　ここで出会った全ての友達たちよ！！]

残鷺の君 ヘロー

正門：閉園のお見送り

[ほぼ全身ふわもこレオーネくんグッズ>>178でキメたヘローが正門の前に辿り着いた時、そこには確かにラピスの姿があった。
　ルリビタキと“シラサギ”が繋いだ通信の通り、出会った当初とは異なる「素敵なお洋服」姿……という言葉には留まらない程の、星月夜の輝きに満ちた出で立ち！>>28>>29]


　おや、どんな晴れ姿になったかと思えば、
　立派な「魔法使い」じゃないか、ラピス！
　君の瞳の煌めきにもよく似合っている、
　良いスタッフ衣装を貰ったな。


[“着飾らないといけない”国の民による服装への賛辞は、しばしばただの社交辞令か、強いられた同調に基づく美辞麗句になる。
　けれどもこの時のヘローの感想はそうではなく、ここで目にした新しい門出の証への祝辞。]

被験者 天海 祈

ラピスくん、小鳥さんをありがとう！
わあ本当に魔法使いみたいだねぇ……
ううん、みたいじゃなくて魔法使いだ！

僕、お話聞いて泣きそうになっちゃったんだ
遊園地に置いてもらえることになって良かった
スタッフのお仕事、頑張ってね
一緒にいられなくても、応援してるから

[少年は、来園客をお見送りに来ている新しいスタッフ──立派な衣装に身を包み、ルリビタキを連れた友達の一人に声をかけ、叶うなら駆け寄りそう激励しただろう。>>28>>29

写真の話が来たのはそれからだろうか。
大切なもう一人の友達マウスと共に三人で、もう一人の兄に撮ってもらう。断る理由なんてあるわけがない。>>86>>101>>106
でも少しだけマストに報告もさせてもらった。仲間達とは充分に話をし、最後まで見送ったと。あなたが連れて行ってくれたお陰だと。]