『伯爵夫人』見習い ページボーイ

公爵の帰還と外敵の危険

[…それから幾ほど経っただろうか。
暴徒の鎮圧などをし続け、疲労したところに…

街全てに響き渡る、我らが長の声がした。
>>#1>>#2>>#3>>*0>>#4

玉座を狙うものは、誰もが知る彼は、
外界の世界から現れた侵略者（インベーダー）の存在を
警告する。

…それを聞いて、どれほどのものが冷静になったろう？
謎の亡霊機人の存在を調査しようと思ったろう？
…翁がばらまいた亡霊機人に関するデータは、様々な組織に届けられるだろう。

…そして、トループからヴァルハラ方面に目を向けた者たちは。
見慣れぬ軍機がいくらか荒野の向こうに止まっているのも気づくはず。
…その、侵略者の。監視者の存在に**]

荼毘葬送 オクリビ

[次々と担ぎ込まれる遺体に、衛生保全措置を施す女たち。
　“嵐”の際に緊急避難で身を寄せた者に応対する女たち。
　先刻の「不審機」侵入を受け、警備強化に当たる女たち。
　公爵からばら撒かれたデータ>>60を確認し伝達する女たち。
　その全員が、誰の目にも判る形で武装している。

　装備する短機関銃は、片手用だったり両手用だったり。
　装甲を焼くレーザーガンの準備も怠りなく。
　技師の中には、元々機械いじりが趣味だった者もいれば
　リリオの特殊な環境下で“目覚めて”しまった者もいて、
　各々に魔改造を繰り返した銃器を携えている。
（未だうら若い技師からは評判悪い件の紳士との取引>>0:426>>0:428も、彼女らは喜んで行ったものだ！）

　そして女たちが各々の形で纏う仮面（マスク）は、
　単に遺体の取り扱いに必要な衛生目的のみに非ず。
　「機人たちが垂れ流す煤煙」にも冒されず、
　或いはこの事態に乗じて乱入するやもしれぬ
　「改人たちが撒き散らす種」にも侵されない、と。
　そうした防護と意志のもとに被る戦闘服の一部。]

荼毘葬送 オクリビ

ある日の表通り

[その日オクリビは表通りの、他よりも幾らか高めの建物の窓から外を見ていた。丁度ヴァルハラ方面を見渡せるということで、この女の他にも様子を見に上がってきている者たちがいる。
　窓越しの荒野には、今は未だ遠く小さな影なれど、軍機と思しき見慣れぬモノが幾つか捉えられた>>60。]


　………………、


[この軍機らが、直接公爵（デューク）と「お茶会」>>#1を開いた者たちかまでは定かでなくとも。
　既に国内を徘徊する「ジョン・ドウ（亡霊たち）」とは別個の軍勢を侵略者（インベーダー）が送り込んでくる、ということは想像に難くない。
　相手はギャングどころではなく軍隊。初めから「殺さない」心算で掛かっても、生きて帰れる相手ではあるまい。
　――生きて帰らない、なんてことはできない。
　　　したくない。そうなったら、死んでも死にきれない。]