残鷺の君 ヘロー

[現実世界のラピスがスクラップの身である旨は既に聞いていたものの、レオーネの計らいでスタッフにしてもらえるということは初耳だった。
　これにはヘローも当然のように（・・・・・・）、次の機会の際の再会への期待を抱いたものだった。]


（成程なあ。
　まさか、ここのスタッフたちって皆……）


[なんてちらっと売店のマスコットにカメラアイを向けてみれば、内心を察されたのか察されずか、「さてどうでしょう？」なんて目の逸らされ方をした。何故ここでマスコットの微妙な仕草に籠められた意図が読めたのかはヘローにもよくわからない。風船の魔法がまた何かしているのだろうか。それともまさか――流石にこれはあの白い子犬の縁ゆえではないだろうが。]


（そういえばラピスも、SFエリア（ここ）に行くと言っていたか。
　この景色の中にも、「タノシイ」や過去の記憶を見つけたのかな）


[ヘローはこの未来都市に踏み入ってからラピスとは鉢合わせていないので、おそらくはすれ違いの形なのだろうと。
　まさかその機械（ひと）もあのシューティングスターコースターでお星さまになってしまった>>1:59>>1:60とまでは想像しなかったまま、バッジの形のままの“シラサギ”に合成音からの声を載せていく。
　この時のヘローの認識ではまだ、この音声もバッジ越しの通信になるとしか考えていなかったが]

星月夜の魔法使い『ラピス』 ジュベナイル

小鳥様のくれたお返事

[ラピスの、遊園地スタッフ入りが決まってしばらく後。
様々なご伝達をしてくれていたルリビタキが、
ふと肩から目を覚まし、
リィ、リィ、リィと鐘のようになきはじめます。　

どうやらそれは、ルリビタキの缶バッジをくれたあの鳥の姿の人間様その人でした。>>123ルリビタキの嘴から囀る声は彼のものそのままです。どうやら、向こうのシラサギ様がいつの間にやらメッセージを伝えてくれていた様子。
まさか、その当の本人がルリビタキのメッセージ便が本物の鳥になってると思っていないとはラピスは微塵も思っておりません！へローはきっと、メカが好きな魔法使いさんなんだ！と思ったとか思わなかったとか

朗々と語られる彼のメッセージは、
まずは、ラピスが「楽しみ」と「あの子」を見つけ、ここのスタッフになったことへの祝福とまたここを訪れる機会があるだろうこと>>-151…それから相変わらずの熱意のこもったメカへの想い！>>-152本当は消したかったようだけど…ラピスは、やっぱりへろーが嬉しそうに話すところが好きだなと思い、笑いました。

…最後に、スクラップされる体を探してみるということと、友達になってくれたことへの感謝を。>>-153
どれもまっすぐで…こちらを慮った言葉で伝えてくれました。]