“正直者” オーネスト

少し、ずっと、先の話

[復讐心や憎悪などの感情だけで動くのは、人間得策ではないさ。だけど何年も何年も練り尽くして、じわじわと周辺や地盤を固めていって、最後に一気に叩き込むというやり方は、俺らの組織らしいやり方とも言えた。

最初は単なる負感情から動いた計画だったかもしれない。だけど得られる組織の利を突き詰めた結果、“あの”残党の所属する組織を壊滅させるのは組織にとっても良い結果を齎すと判断された。

そうして最終段階、今俺は組織の心臓部に攻め込んでいる。
アリアほどの組織の強大さは無くとも、彼らなりの独自技術で生み出された兵器は見たこともねェ攻撃や兵器を繰り出し、リベリオンマウスは苦戦を強いられる。
その兵器の多くは「電脳化させられた人間が土台となった殺戮兵器」のように見え、彼らの人間としての意識や、意思は、もはや感じられないように見えた。]

　ひでェことしやがる

[まさに人体実験の末路だ。もしかしたらこの組織から兵器として横流しされたナニカは、何処かの組織に売られて戦地に送り出されているのかもしれない。成程、この組織が金を持っている理由が読めた気がする。]