【秘】 先生 リトリコ > 石工 アロイス

　

　………ぁ、


［見上げた彼の眼差しは、ただ真摯に此方へと向けられており 名前を呼ぶ声の甘さに服を抱き寄せたまま 小さく首を傾ける。>>-80幻滅したような表情を、想起したくないのに、してしまったから。その向けられる表情の意味が分からずに、傍寄る彼に手繰られるまま 小さな二つの丘が露になってしまう。］


　……アロイス、あの。……


［ちょっとだけ、はずかしい。なんて、口では宣っているけども。まじまじと見つめるその眼差しが、言葉が何処か熱に浮かされているように あつくて、求められていることへの喜びに胸が染み渡っていくのを覚えて。気が付けば、隠すことなんて 頭から離れていた。すいと抱き寄せられ、彼の肌が直に張り付いて 彼の温もりがそのままに伝わってくるのだから。 ］


　………あった、か……ん、ぅ


［食われるように、かぷりと口づけられるままに 続く言葉は口内へと溶けていく。少しばかり唇が離れるも、綺麗だと。すてき、だと。彼のその言葉の数々が、私を照らしてくれるから、———自信の無さから殻を破って、降り落ちる口付けの中で彼の両頬へと手で触れて。私の中へ侵さんと入り込む舌先を受け入れ、彼の深い口付けの中で目がとろりと蕩けていく。*］