エピローグ / 46 ― Blood on Letters ―

46 ― Blood on Letters ―

Am：朋義グリッサ

[その日、コミュニティにも協力を要請して行方を捜したが、王子は見つからなかった。
久しくなかった王子の失踪に気を揉むも、男は休む事なく捜索を続ける。

二日間音沙汰がなかったが、三日目にと王子の携帯からの着信があった。
男は凄まじい速さで通話に出る。]

王子……！
今どちらにいるんですか。

「グリッサ、連絡できなくてすまなかったね。
今、ダミアーノという人間の家にいるんだけど、帰してくれなくて困っているんだ。」

[王子の口調は普段通り、おっとりとしたものだ。
食事は取れているのか、怪我はないか、と矢継ぎ早に聞く従者に、彼は問題ないと答えてくれた。
けれどどうやら軟禁されているらしいと知って、男は怒りに震えた。]

(0) 蒼生 2025/07/11(Fri) 00:14:07

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