装甲輸送兵 アンジェ

［各々、配置されるべき場所へと搬出されて、適切な任務を割り振られて仕事をする。
それがヒトモドキとしての役割であり、本来の在るべき姿なのでしょう。
私達はヒトのための道具、適切に運用されてこそ真価を発揮するのですから、それが当然のことだと知っています。

しかし、適切な運用をされれば、もう二度と会わないだろうヒトモドキがいることも、今の私は知っています。
輸送型ヒトモドキである私は、オペレータ業務に従事するヒトモドキと対面することはないだろうし、ヒトの側で運用されるヒトモドキと関わることもないでしょう。
私を応援してくれると、そう言ってくれたヒトモドキとも関わりを持てるかは分かりません。

また、戦地で行動することが多いと考えられるナビゲート機能を持つヒトモドキも、探索特化のヒトモドキも、戦車型ヒトモドキも、無事に会えるとは限らないのです。

お別れ。本当に、これが最後かもしれません。
そう思うと、寂しいと、そう感じて、それしかできなくて。

彼らの姿を、せめて戦場で見ることがないよう、ただ願い、祈るしかありません。］