26 ― 境界の先への手紙 ―
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「……、おい、ちょっと待てッ、」
――そんな話知らねぇぞ!?
俺がウォールナットのデスクを思わずだんっと叩いちまったせいで、それまで無言で鏡台の前に立っていたクロウが、警戒音とホバー音と共にこちらへと駆け寄ってきた。
「悪い、つい……」とクロウを宥めてから、俺はその「昔話」の続きを、読み進めた。
先生――ハーヴィス・ガードロイドの本業は探偵。これは初耳だったが(ちゃんと素性を調べれば判ったことではあったかもな)別にここまで驚くようなことじゃない。
探偵作家に助手がいたこと。これも別に不思議じゃない――というより、あの原稿を俺に渡してきた時のハーヴィスの言葉からも、アイツの傍にいてくれてるんだろう「彼」の存在は考えていた。
その助手が精神を病んでいたこと。……勿論そんなことは俺は知りやしなかった。あの誰もがひとつ“能力”ある倫敦にあって、己の価値の無さを嘆く人間がいた、なんてことも。恥ずかしながら、な。
だがそれでも、ここまでは、俺も黙って読み進めていられたんだよ。
(113) sakanoka 2024/09/30(Mon) 17:48:09
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