26 ― 境界の先への手紙 ―
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[マーチェンドの手紙を受け取ったのは、面会が終えて屋敷に戻った翌日の事だった。
これまでの紙と手触りが異なるのは、やり取りで使い切り、新たなものを買い求めたのだろうか。
封蝋で閉じられている事と言い、少し雰囲気が異なっているように見えた。
男は、摩天楼の上を飛ぶ渡り鳥の群れの絵柄の印紙が貼られている封筒の裏を見る。
ゲッカでは馴染みの薄い―─昔には公的なやり取りで文箱を縛る紐の結び目を粘度で覆い、印を押す習慣があったが、今は廃れて久しい─―印章をしげしげと眺めた後、封筒の上部を切って中を開く。
エンデの地に降り立っている、という言葉に目を見開いた。
そして先の手紙に書いた文通相手の事を、彼は知っていると。
彼は、彼女をエンデから連れ出して、このゲッカに連れてこようと考えているらしい。
勿論、男に否やはない。
男はゲッカの山主であり、己の領域外の事に手を出す事に対して忌避感がある。
リージョンを渡る商人という立場の彼であれば、エンデに住む彼女に会えないだろうか。
彼女に何か出来る事が思いつかないだろうか。
──援助という言葉に、ひっそりとそうした願いも託した。]
(309) 蒼生 2024/10/03(Thu) 00:52:24
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