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隣村から聞こえてきた噂。
人狼と言う名の人の姿をした獣が、夜な夜な村人の血肉を啜ると言う。
村人達は顔を合わせ、それぞれの身を案じ始めた。
1人目、 上官 アドニス がやってきました。
上官 アドニスは、村人 を希望しました(他の人には見えません)。
[はるかはるか、未来の話。
船の行先は、太陽系外に存在する惑星「ホワイト・マーブル」
酸素や水を多く湛えたその惑星は、太陽系第三惑星地球からの移住者が多く集まり、都市と言う大型コミュニティを築いています。
あなた達は、ホワイト・マーブルへの移住希望者です。
新たな土地へ踏み出す為、宇宙船「リベルテ」へと乗り込み、今まさに短い船旅を終えようとしています。
微かな不安を抱えながらも期待に胸を膨らませ、時に置いてきた過去に思いを馳せながら、新たな一歩を踏み出す事でしょう。
これは、あなたの旅の終わりと、
旅の始まりの間の、ほんの一時のお話。*]
皆さま「リベルテ」へのご搭乗、誠にありがとうございます。
地球発当船は、一週間後、惑星「ホワイト・マーブル」に到着いたします。
お忘れ物の無いようご注意ください。
なお、本日のワープは、船内時間午後6時を予定しております。
展望施設からは*バイオレット・フィズ*星雲がご覧頂けるでしょう。
引き続き、よい船旅をお楽しみください。**
2人目、 Y&N.Corp.社長 ツァリーヌ がやってきました。
Y&N.Corp.社長 ツァリーヌは、ランダム を希望しました(他の人には見えません)。
3人目、 望郷 グリーディア がやってきました。
望郷 グリーディアは、村人 を希望しました(他の人には見えません)。
4人目、 一人旅 レット がやってきました。
一人旅 レットは、人狼 を希望しました(他の人には見えません)。
『私って、一体何なんだろう』
[故郷を離れ、もう少しで一か月。
地球から離れるにつれ、
ホワイト・マーブルに近づくにつれ、
不安は膨れ上がるばかり。]
[バイオレット・フィズのような明るい紫色の星雲を眺めながら、壮年の男は、レストランで購入した*チャイナ・ブルー*のグラスを傾ける。
新たな地、新たな星で始まる新たな生活。
正直、地球に残してきた支社の数々が無事に会社を回してくれるか不安は残るが、今最も注力して事業を開拓すべき地を目の前にして、考えることは山のようにある]
………あいつは「ホワイトマーブル」での生活を楽しんでいるだろうか
[そんなことも考えながら、
物静かな男はただグラスを傾ける*]
[こう言った事を考えてしまうのは、私が思い悩む年頃だからなのだろうか。
私ぐらいの未成年の人間個体は、どうやらそういうモノらしい。過去の学問資料等を閲覧すれば、そんな論文や分析情報はいくらでも手に入った。
だからこんな私の悩みにも、名前が付く。
――のだと思う。]
……幽霊みたい
[私って、多分そういうモノ。
元々自己意識は薄い方だった。
他者に流されてばかりの生き方。人間関係も薄っぺらで、友達と顔見知りの境界線もあやふや。
18年と言う短い人生の中、私自ら好んで選んだものって、多分とっても少ない。
地球を出たら、ただでさえ希薄な自己の連続性は、どんどんと無くなって行ってしまう。
まるで、摩耗し砕け消える、道端の石ころのよう。
ホワイト・マーブルに到着したら、今度こそ私は私で無くなってしまうの?
これからホワイト・マーブルで生きて行く私って、今までの私とは別人な気がする。
でも、私が地球で生きてきた証って、なんだっけ。]
[生きた証って、何?
個人が一生の内に体験可能な人生情報なんて、ちっぽけ。
そんなの全て、世に溢れる情報群の欠片ですら無いんだ。
なんだか幻みたい。
私って、どうやって稼働してるんだろう?
個人の思考や言語、行動ルーチン等を入力して自動化した再現AI類と、私と言う存在は、いったい何が違うの?
私ってホントに、ちゃんと生きてる?]
『だれか教えてよ』
― 船内:自室 ―
[ベッドの上、スラックスを履いた両脚を抱きしめる。
まるで自分を守るみたいに、目を閉じて、膝を抱えて小さくなる。
ねえ、これ以上私を削らないで。
母さん、なんでホワイト・マーブルに行くの?
だって仕事なんて、全部リモートで済むじゃない。
嫌だよ。私の生存証明をしてくれる血縁有機生命体が傍に居てくれなきゃ、私は私で居られない。
これってただのマザコン?
そうかもね。
でもさみしいから、私は先に行った母さんについていく。
そうして今日も泣きそうな顔で膝を抱えて、
私は多分、――存在しているんだ。*]
― 展望施設 ―
はぁ……、
[黒いスーツに身を包んだ私と言う生命体は、空いていたベンチに一人深く腰掛け、星空を見上げながらつまらなそうにため息をつく。
遊戯施設等があるとはいえ、長い船旅にも、この星空にもすっかり飽きてしまった。
勉強以外にする事が思いつかない私は、大抵この場所でぼんやりと、習慣のように星を眺めている。
この時間帯、大学のリモート講義は無い。
ホワイト・マーブルにある所属大学に通った事は一度も無い。講義は全てリモートで受けており、学友なる者達の事は何も知らない。
あちらに付いたら、実際の大学へ顔を出すのだろう。
母親は転勤で既にホワイト・マーブル入り。
自分は残りのハイスクールの日付を消化し終わってから、追って時期外れの転入…、移住をする形となった。]
[地球に残してきた知り合いとは、通信でやり取りすればいい。
だから人間関係が全てリセットされた訳じゃない。
大丈夫、私を私だと証明してくれる人達は、まだ居るから。
今日も、何度も言い聞かせるよう存在しながら、ワープ時刻を知らせる放送を聞いていた。**]
5人目、 籠の鳥 ドルチェ がやってきました。
籠の鳥 ドルチェは、村人 を希望しました(他の人には見えません)。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤㅤ─────私ね、××を殺したの。
ㅤㅤ友人に打ち明けてすぐ私は地球から旅立った。**
ㅤㅤㅤ
Y&N.Corp.社長 ツァリーヌは、村人 を希望しました(他の人には見えません)。
Y&N.Corp.社長 ツァリーヌは、 社長 ツァリーヌ に肩書きを変更しました。
6人目、 かたわれ リーン がやってきました。
かたわれ リーンは、村人 を希望しました(他の人には見えません)。
[地球から見た空は青く、宇宙から見る地球も青かった。ではホワイト・マーブルから見る宙はどんな色をしているのでしょうか
わたしは、宇宙船に揺られながらそんなことを考えます。
あの星に遺してきたものはありません。もちろん友達がいなかったわけではないですから、もう会えなくなる子たちへの未練が無いとは言えません。それでも私にははっきり言えます。
あの星に遺してきたものはありません。
ただ一つ遺ったとすれば、“わたし”だけ。
そんな”わたし”に未練はありません。だからわたしは、‥‥ ]**
決して着いてこないでね。
そう告げて、出立の見送りは受け入れなかった。
さようならの一言を告げることすら拒んだのは、
言葉にしたら後悔してしまうと思ったから。
でも、結局電子端末は持ってきてしまった。
いくつか届くメッセージを開かないように、
電源を落として充電器に繋いで束の間の別れを告げた。
船内アナウンスを耳にして、気晴らしに漸く。
一度も出ることのなかった自室の扉を開けた。
それは、もう別れを告げた望郷の心を鎮めるため。
新しいその場所を受け入れるための、そう、これは成長。
/*
お仕事に戻りますね。このチップ使いたかったから、お昼休みにのぞきにきました。名前、リーンちゃんじゃない予定。リーンって名乗るんだけど。reincarnationのリーンです。
……それにしても、やることがないな。
まったく…社用に採用している通信機器の
アップグレードが必要なようだな…
[ワープを繰り返し、新たなる新天地を目指す「リベルテ」の中。この一ヶ月もの間、男の通信機器は非常に調子が悪かった。
地球本社との通信も、出来たばかりのホワイト・マーブル支社との通信も、ワープを行っていない数刻の間しか行えず、業務報告は滞るばかり。
最初の通信の際に、このままではまともに仕事にならないと、各所に通信が繋がらない間の指示ができたから良いが…一方で、もともと船内でやるつもりだった仕事もなくなり、退屈紛れに行っていた
もともと趣味が多い方でもない男が感じているのは、手持ち無沙汰な感覚というか…正直。暇。]
…
[暇を持て余した男が何をするかといえば、
グラスを傾けながら、人々がどう動いているかの人間観察。
それはそれは、気だるげに**]
7人目、 小説家 サンシア がやってきました。
小説家 サンシアは、村人 を希望しました(他の人には見えません)。
……皆には無謀だって言われたけど、
でもやっぱ、気持ち良く書きたいもんねぇ。
[机の上は鉛筆と消しゴム、紙の束。
日常生活に置いては発達した文明技術の恩恵を受けまくっているし、
電子端末も使いこなしているけれど。
執筆道具だけは昔ながらのアナログな
──それこそ贅沢品と言えるかもしれないものでなければ
筆も気分も乗らないので、これだけは手放せない。
ホワイト・マーブルへの移住を決めたのも、
この愛用の道具の為だ。
遠くから取り寄せるよりも、
ペン軸と紙を作成できるだけの資源がある惑星に引っ越す方が
長い目で見ればきっと得となるだろう**]
8人目、 曇硝子 スイッセス がやってきました。
曇硝子 スイッセスは、村人 を希望しました(他の人には見えません)。
[初めて宇宙から故郷の星を眺めた時。
まるでラテアートのようだ、と私は思った。
瑠璃色にクリーム色が綺麗に混じる様は、エスプレッソをキャンバスとして描く芸術に近い。流線のなだらかさに溜息が零れた。
美しい星、地球。
地上は大気も海も汚染が進んでいるのに、
遥かな高みから見る球体はあんなにも輝かしくて──
気持ちの良い詐欺のようである。
そんな大地から足を離してはや数週間。
私が乗り込んでいる宇宙船「リベルテ」は、沢山の乗客たちを運びながら惑星「ホワイト・マーブル」を目指している。
この箱船が新天地に到着する時、
私は長く勤めた仕事を終えているはずだ。
あと一週間で――。]
/*
こんにちは、CClemonことsouと申します。
紳士なおじいちゃんアンドロイドをやりたい…と思っています。
頑張ります。
恋人のアンダーソンは最後まで私の旅立ちを非難した。
君の愛はそんなものだったのか、
どうして俺を置いていくんだ、
だったら最初から付き合ったりなんかしないでくれ。
そのすべての連絡を
電子端末に表示される短文だけで読み取った。
それほど感情的に殴りつけられた言葉たち。
私、貴方のそういうところ、好きじゃなかったの。
なんて一言言ってやれば、それまでなのに。
暗闇の中に浮かぶ星雲は船体の窓から姿を見せていた。
船室から見ていたのと変わらない。
きっと展望施設にでも行けばもっと見える景色は違うのにね。
遠くもう見えることのない故郷を想って、私はそこを避けた。
嗚呼、そうだ。
折角食事を摂れる場所があるのに引きこもっていたものだから。
保存食の味ばかりに慣れているかもしれない。
ねぇ、アンダーソン。貴方珈琲を淹れるのが上手だったわね。
今、貴方の淹れた珈琲が飲みたいわ。
── 食堂エリア ──
此処に、貴方の淹れてくれる珈琲なんてないのにね。
だから私は、まだ瑞々しいオレンジを絞って紅茶を注ぐ。
私たち、好きなことも得意なことも、全然違ったわね。
でも、嫌いなことが一緒だったから。
居心地がよかったの。
そんな貴方に、貴方が一番嫌うことをした。
さようなら、私の愛した人。*
[私は十年前に製造されたアンドロイドだ。
現所有者であるマイケル・サイフォンはこの船の目的地であるホワイト・マーブルに住んでいる。
彼には私を貨物として宇宙船に乗せ運ぶという選択肢もあった。が、幸い旧所有者である彼の母親が存命中に私の旅費(※運搬費ではない)を予め準備してくれていたので、私はこの船で乗客扱いを受けている。人と同等に。
貨物室にて寝ていたら、この一か月は私にとって悲惨なものであったろう。
亡きドロシーには感謝してもしきれない。
彼女は間違いなく私を愛してくれていた。
ただの機械であり、夫を模しただけである私を…。
お蔭で私はこの船旅を満喫していた。
窓の外に広がる宇宙の海を眺め、娯楽施設にて遊び、好きな珈琲を淹れて、ゆっくり思い出に浸る。
そんな風に自分の時間を味わっている。
ドロシーがくれた、最後のプレゼントだ。]
[この船に乗ってから日課にしていることがある。
それは、食堂にて珈琲を淹れる事だ。
ドロシーは珈琲の香りがとても好きだった。
私の淹れる珈琲を飲む時の幸せな表情を、今でも覚えている。
それを思い出すとつい…指が動いてしまうのだ。
食堂には自動で豆を挽く珈琲メーカーがあるのだが、その出来栄えは味気ない。
私は持参のドリッパーとサーバーにて美味しい珈琲を淹れては、その場にいる者に振舞っていた。
アンドロイドだって元は機械なのだから、珈琲メーカーで淹れるのと何が違うかって?
それは、飲む人が決める事である。
私は想いを込めて湯を注ぐ。
私に、アンドロイドに想いを溜め込む場所、つまり心があるのかと問われたら…それは答えられないけれど。]
――食堂エリア――
[いつもの時間に食堂を訪れ、カウンター内に入る。
やかんをコンロにセットし点火、珈琲を点てる準備を始めた。
その時にふと、見た事のない女性が目に止まる。>>23
リベルテは大きな船である。一か月弱過ごしていたところで、逢ったことがない乗客がいても不思議はないだろう。勿論、私は彼女がずっと船室に籠っていたという事情は知らない。>>13
彼女は紅茶を飲もうとしているのだろうか。
それであるなら珈琲を点てたら香りで邪魔をしてしまうかもしれない…
一拍考えてから、私は声を掛けてみる事にする。]
失礼、お嬢さん。
今から珈琲を点てようかと思っているのですが、
良かったら一杯如何ですか?*
「良いんですか?
私、ちょうど珈琲が飲みたかったけれど
上手く淹れられる自信がなくて。」
その人の前まで移動して、カウンターの椅子に腰かける。
まるで老舗の喫茶店のマスターのような人。
「是非お願いします。」*
[男にとっての『地球』というものがなんだったか
そう問われたなら、男は臆面もなくこう言葉にするだろう
我々人類の生まれ故郷であり、
これまで生活してきた土地であり、
経済を回すべき社会であり、
自らの
清濁混じる人間の世界、悪意の泥すら飲み干し、
人間関係などという不安定な綱を渡る。
惨たらしい強者と悍ましい弱者が溢れる
夢を見るには薄汚れていて、
現実を見るには、狂気にあふれている。
そんな場所だった。]
[ 一方、地球を離れることに対して
何か思うところがあるかと問われれば、
これまた臆面もなく答えるだろう。
いや、特には。と。
地球を離れていく頃には郷愁のようなものくらいは
感じるものだろうと考えていたのだが、
遠く離れていく青と緑の人間社会をみても
特に何か感じ入るようなこともなかった。
この土地を離れたところで、会社は回り続けるし
むしろこれからやるべきことに頭が一杯になっていた]
――食堂エリア――
[瑞々しいオレンジの香りが仄か薫る。アンドロイドである私にも五感はきちんと存在しており、むしろ人よりも鋭い。
甘酸っぱい匂いを捉えて鼻孔のセンサーが強く反応した。
視界に捉える橙は鮮やか、その丸みを握る指先は細く、若い女性のものと意識した。私の視線はその動きを追ってから、上へ。
そして彼女の柔らかな表情に着地した。>>27
誘いを快く受けて貰えたので私はほ、と胸を撫でおろす。邪魔をしたのは確かだったようだが、もしかしたら珈琲も嫌ではなかったのかもしれない。
対面に位置する席に着く彼女に対して微笑むと、カウンターの中にて手作業をしながら私は自己紹介をすることにした。]
珈琲を淹れるのがここでの趣味、日課のようにものでして。
飲んで下さる人がいるのはむしろ有難いのですよ。
…初めまして。私はリッツ‐ルッカ社製アンドロイドです。
製造番号はRS‐63857ですが、呼びにくいでしょうし、
スイッセスと呼んで頂ければと。
ホワイト・マーブルに新しい所有者がいるので、
この船に乗船してそちらに向かっています。
差し支えなければ貴女のお名前も教えてください、
オレンジの薫るお嬢さん。
[爽やかな柑橘は彼女に似つかわしいイメージではあるが、そんな風に呼ぶ訳にもいかないと思って訊ねる。湯を沸かしてコーヒーカップを暖めるのが最初にやることだ。その間に手動のコーヒーミルで豆を挽こう。]>>28*
「スイッセスさん。
私はグリーディアって言います。
ホワイト・マーブルには……新天地を求めて。」
どうぞよろしく、地球を離れた新しい同志。
この船旅にかかる費用を考慮して尚、
貴方を貨物にしなかった"家族"はとても素晴らしい方なのね。
でも、それなら、
「新しい家族……所有者というのなら、
前の所有者の方は、──ご一緒じゃないの?」*
[昔むかしのおとぎ話。ふたりのちいさなきょうだいが幻の星を見つけにいく物語。きらめく幻の星、それを目指して歩いて行けば、ずっとずっと会いたかったおばあちゃんがお星さまになってふたりを待っていました。輪廻転生、そんな言葉を知ったのは、この絵本です。
大切に、だけど擦り切れるほど読んだその絵本には、裏表紙に、幼く拙い文字で < Cattleya > < Jasmine > と記されています。
わたしは裏表紙をそっと指でなぞります。移住するには余りに少なく、旅行というにはそれなりに多い大きな荷物、身の回りのもの以外にあまり大切なものはなかったけれど、いくつかの大切なものがありました。この絵本も、そのひとつです。
絵本を鞄の上にのせたなら、さあ今日は何をして過ごしましょうか。船室から外に出たかもしれません。]
[船での暮らしは悪いものではありませんでした。
クルーも乗客も、それなりに優しくしてくれたでしょう。食堂などで会う人がいれば、それなりに話もしたでしょうか。社交的な性格ではありませんでしたが、別に人を寄せ付けないオーラなど何もありません。華もなく毒もなく、わたしは船内で慎ましく過ごしていたと思います。
コーヒーを淹れてくれる方がいれば>>25、甘めでとお願いしたと思います。どうしても苦いのは苦手だったものですから。もし、食堂で静かな時間が流れるのなら、わたしはその時間が好きでした。
そう。慎ましく過ごしていました。部屋に引きこもりすぎることもなければ、アクティブに動き回りすぎることもありませんでした。話を拒むことはなくとも、自分から話しかけることはあまりなかったかもしれません。
それは地球に居た頃のわたしと、何も変わらなかったと思います。出発前の「決意」を思い出して、心の中で苦笑します。
そう、“置いてきたはずなのに”。]
はじめまして… …えっと、
[あれは船に乗って最初に挨拶した誰か。初めまして、のあとに少しだけ間が空きました。わたしは小さく笑ってこう答えます]
わたしの名前は、リーンです。
[………輪廻転生、リインカネーション。もし生まれ変われるのならば。]*
/*
ウオ〜〜〜、みんな積極的に動いていて偉い
社長は年も年だし、重鎮すぎる性格してるので、
若き女の子に手を出しづらい…!
今は、レットちゃんをみつめるしかできない…!じいっ
『アイデンティティの欠如』
『他者への強い依存』
[幽霊みたいな私を簡単に言い表すと、大体そんな感じ。
でも私、病気なんかじゃない。
「依存先が母親で良かったね」なんて、顔も知らないネット越し、友人未満の知り合いは、この世の全てを知っているかのように、そう語った。
友人とか恋人とか、そういう相手に依存すると、良い事無いって言うのも聞いた。]
― 展望台 ―
[どれぐらいそうしていただろう。
ぼんやりとベンチに座ったまま、私は今も存在している。
同じ星なんて存在しない筈なのに、広がる星空は変わらない。
昨日と色違いの星雲から視線をそらし、今度は黒いローヒールパンプスの爪先を見下ろして、今日何度目かも忘れた溜息をついた。
溜息の数だけ幸せが逃げる。とか、科学的根拠の無い言葉知ってるけど、それはあながち間違って居ないと思う。
ふと視線を感じて顔を上げれば、グラスを傾けるスーツの男性が目に入った。>>32
此方を観察する視線が自分の物と交わって、目が合う。
…なんだろう、私浮いてたかな。それとも何か用事とか。
小さく首をかしげながら、交わった視線のまま瞬きを一つ。
立ち上がって、歩み寄る。
変な人だったらどうしようとか、そういう事はあまり考えていなかった。
同じ船で過ごす人物だとか、彼の身綺麗さ等に、警戒心が薄まって居たのもあったかもしれない。]
9人目、 有象無象 シャム がやってきました。
有象無象 シャムは、村人 を希望しました(他の人には見えません)。
― 展望台 ―
[旅のはじめの頃や、あるいは目立った星の付近を通る旨の放送が入るときなどはたくさんの人が訪れる展望台も、特に何も見えない今、人の姿はまばらだった。
いや、特に何も見えないわけではない。
とても厚いガラスの向こうには、今でも旅のはじめと変わらず遠くに星々が瞬いている。
ただ、皆慣れてしまっただけだ。
それでも、ある程度広いとはいえども閉鎖空間である宇宙船の中、少しの解放感を味わえるこの場所は自分のお気に入りであった。
何なら、自分はまだ、今でもこの場所に来ると、名もなき星の美しさに見とれる時すらある。
ここまでの人生、ほとんど地球から出るということがなかったのだ。
毎日少しずつ、見える星ぼしの位置や明るさが変わるだけで、自分にとっては新鮮なものだった。
さて、そんな解放感がお気に入りと言いながら、自分の好きな席は展望台の端っこの、1人用のソファー席だ。
端っこは落ち着く。
みんなそうだと信じている。]
[そんないつもの席で今日ものんびりと、セルフで注いだコーヒーを飲みながら、部屋から持ってきたパンフレットと、船内の購買で購入したホワイト・マーブルの観光雑誌を開いていた。
今時雑誌は電子書籍より大分高い。
だけれども、自分には慣れたものであったし、退職手当も想像以上に貰った今、特段金には困っていない。
だから、この星にきたのだ。
『地球からの方向け
当施設は自立されている時から入居された場合、原則終の棲家として利用いただけます。
当施設は公的機関を始めとした様々な主要機能が集う中心市街地からLRTで30分圏内でありながらXXXX年代の地球****を彷彿とさせる木々と古風な建物の並ぶ####に所在し…』]
悪くないな
[もう大分読み込んだパンフレットを再び読みながら、呟いた。]*
こんにちは。
[立ち上がった彼女は想定していたよりも身長が高い。
自分の方が身長が高いとはいえ、立ち上がる前には
それなりに圧迫感を感じた。
それに動揺するほど、
人間らしい人間でもないのが男の惜しいところだ]
ジロジロと見てしまったこと、謝罪しよう。
先程から随分と深く息をつかれるものだから
体調でも悪いものかと思い、様子をうかがっていた。
様子を見る限り…何事もなさそうで何より。
[と、暇だったので観察してましたという本音を
お首にも出さず、しれっとそんなことを言いつつ…]
…まあ、ため息をつきたい気持ちもわかりますよ
一月もの航行は、流石に変化もなく退屈なもので、
結局私も、そうなっているところ。
[と、またグラスを傾けつつ、空を眺めるが、
広がる無限の星空は、相も変わらず輝くばかり。
掬えもしない景品には、男はあまり興味がなかった]
…若者は、こういった船には
喜ぶものかと思っていたが
存外そうではないのですね
お暇ならば、
何かお話でも?
[と、男はもう一度席に座る。
そして、隣の席をちらりと見つつ。
退屈の化物に食われる前に、幽霊同士お話でも*]
前の所有者は。……亡くなりました。
この船旅は、ある意味の私と彼女の
最期の旅行…かもしれません。
私は彼女の「夫」を模して作られているのですが、
この旅が終わるまで…そのままでいてほしいと。
それが彼女の遺言でして。
[俯いた私の瞳は、眼鏡に隠れて見えないだろう。むしろこんなに簡単に人は、涙を零さないのではないか。
でも私は亡き所有者、ドロシーの事を想えば丸眼鏡の硝子を曇らせるのである。
それが私の想いなのか、ドロシーの望んだプログラムかというのは、私にはわからない。
静かに湯をペーパーフィルタ―にセットした粉に注いでいく。湯を吸った粉は膨らんでいい色合いを見せた。
彼女を待たせて申し訳ないが、もう少しかかる。]*
一か月も閉じ込められるって、
嫌になっちゃいますよね
[短いようで、思考が煮詰まるには十分すぎる時間。
自分と同じように退屈を持て余しているという相手に、少しだけ親近感が沸く。
グラスの中に揺れる鮮やかなブルーに視線をやりながら、やや自傷気味に笑い会話を続ける。]
私は、娯楽施設とか、
そう言うの、あまり興味無くて
[退屈の星空を紛らわせるものを、この船は十分に積んで居ると思う。
単に、私がセカイに対してピントを合わせられないだけ。]
…ん、じゃあ、
[お話でもと、現れた選択肢にきょとんとした年相応の顔を一瞬返したが、それはすぐに気だるい雰囲気へと戻ってしまったか。]
お言葉に甘えて
[そう言いながら、先ほど彼が座っていた席の隣に、トスンと遠慮なく腰掛けた。>>50
足先は少し内股気味。子供っぽく、爪先をやや遊ばせて。
一度足先へ落した視線は、次に相手の顔を興味深そうに見上げただろう。]
おじさんも転勤で引っ越しとか、
そう言うの、なんですか?
[ホワイト・マーブル移住の理由を尋ねる。
相手の事は知らないが、こちらはそうだ。
ただし転勤したのは親なのだが。
おじさん呼びは失礼とは思わない。
その辺りは、若気の至り、と言った感じで。*]
/*
1村に1人ぐらいは老けた男居るとええですからね。と言い続けて10年(???)ぐらいたちましたが、とうとう来ましたよ、私の望んだ時代が。
ヒャホーッ
お構い無く。
家内も、もともと身体が弱いものでね。
少々人の顔色に意識がいきやすいだけだよ
[心配かけたということに意識を向ける男装の彼女に>>54、
男は気に病むことはない。と、言葉を続ける。
人間観察で暇をつぶしていた側からすれば、
むしろ気味悪がられなかったことに意外性を感じる]
…奇遇ですね。
私も、ギャンブルやダーツなど
カジノに置かれている娯楽は、あまり興味がなく。
かと言って、通常の遊技場も一人で足を運んだところで楽しさがいまいちわからないのですよ
[娯楽施設に興味がないという彼女には、男も似たような感覚を覚えていたことを伝える。>>55
一人だからつまらないのか、自分だからつまらないのか。
それは…解明しても虚しいだけなので、あえて目を背ける]
[一瞬キョトンとしてみせた彼女の顔は、年相応の若さというか、素の彼女をさらけ出したかのようなものだった。>>57
薄汚れた
とって食われてしまいそうな、ちょっとした隙。
若さの証拠だな、と思いつつ、
それが一瞬で気だるげなものに変わってしまえば、
この子をそれほど失望させる退屈の悪魔の強さを思い知らされることになった
どうぞと席を促せば、彼女はそのまま遠慮なく座り、無警戒さを感じさせた]
ええ、私は…「ホワイト・マーブル」で
会社の支社が設立されたので。
その組織の立ち上げに駆り出されてきたのですよ
こちらの星では、うちの企業の会社はほとんどなくて、まずはその足がかりということで。引っ張りだされましたよ、困ったことにね。
[と、少し苦笑いしてみせる。
その企業系列の社長は自分なのだが、むしろエライ人に無理やり連れてこられたかのようなやれやれ感を醸しつつ言えるのは、自分の正体をわざわざ言う必要がないのと、『おじさんも』という言葉に引っかかったから]
[本当は友人も一緒に連れて行きたかった。
でも、それは叶わなかったから。
私は私に繋がる全てを捨ててこの船へと乗った。
全てを捨てて、何も持っていない私。
籠の中で生きてきた鳥と同じくらいものを知らない。
とても一人で生きていけそうにないのにね。]
…それから、そう。
私には妻がいるのですが、
彼女は体が弱くてね……
きれいな空気の環境でないと体調を崩すのですが…
…それも、転勤を受け入れた理由でしょうかね
彼女が、生きていきやすい場所に移ってやりたくて。
ただ、彼女自身は地球にいつか戻りたいようですが…
[男は退屈紛れに話にエッセンスを加える。今度の話は、本当のお話。
妻に生きていてほしい。それ以外に理由などなく。
地球に対して愛着のない男は、地球にいつか里帰りしたい妻の気持ちが、あまりよくわからないでいた]
……あなたはどうです?新たな新天地について。
地球を置いてきて…やはり帰りたいと思うものですか?
[と、通常の人間の反応を確認したり**]
[世間知らずの私は、例えば珈琲の一つも入れられず
当たり前に他の人が使いこなす端末も使えない。
食堂で食べ物を注文しようとして
注文用の端末の前で立ちすくんでいる姿を
誰かに見られることもあるくらいには。]
こんな調子ではホワイト・マーブルで
生きていくのは難しいかしら。
[困ったように小さく言葉を零してしまったのを
貴女に聞かれたこともあったかもしれない。]*
─ 船室 ─
んー……っ
なんか身体ばっきばきだぁ。
根詰めすぎちゃったかなぁ…
てゆか、えっと、今何時だっけ…?
さっき午後6時にワープって言ってたから、
まだ6時前ではあるよねぇ。
[船室に響いたアナウンスに手を止めたことで
集中力も途切れた為、休憩がてら時計を見て。
思っていたよりも長い時間を執筆に使っていた為
強張った身体を伸ばしつつ、うーんと唸り]
ちょっと身体動かしがてら
どっか行ってくるかぁ…
あぁ、そういえば
バイオレット・フィズ星雲見れるんだっけぇ。
…でもなんか、
そのまま見に行くってのもなぁ…
[展望台で見る星雲は、きっと映像とはまた違う美しさだろう。
職業柄そういったものを見るのも仕事の内ではあるけれど、
素直に見物に行くだけというのも面白くないなぁ、と思ってしまい]
……たしか
バーカウンターのとこも、窓ってあったよねぇ。
あそこから見れたら
それもきっと綺麗だよねぇ…
行ってみよーっと。
[まだお酒の時間には早いかもだけど、
思い立ったが吉日だ。
小さな手帳とペンを手に船室を出て、
まっすぐバーへと向かっていった]
/*
挟まるだろうな~と思ってたけど直打ちっぽい気配を感じたので落としてしまいました、すみません……(中の人が眠い((
─ バー ─
[自分の思った通り、
バーカウンターのある区域にはちゃんと窓があり、
菫色の星雲が正面からとは違う角度で拝めるようになっていた。
これは当たりだ、とにんまりしながら
窓際の席に着き]
適当につまめるもの…
そうね、クラッカーがいいかな。
それと、
バイオレット・フィズを
お願いできます?
[接客の応対をしてくれた従業員さんにオーダーを通し、窓の外へと視線を落とした*]
10人目、 渡航者 カラント がやってきました。
渡航者 カラントは、村人 を希望しました(他の人には見えません)。
[発展なんてものははじまってしまえば通り過ぎていくようなものだ。
特に田舎暮らしなら目まぐるしさの比じゃなかった。
利便性の進化、安全性の向上。細かい作業は力仕事をする役割から始まり、人間じゃなくてもできる仕事は全てアンドロイドが行っていくことになり、失業者が溢れる。
これが悲惨にならなかったのは社会保障制度も充実していたからだろう。そこだけは先に発展した場所がおかした失敗から学べた後発のよいところだ。
一部の天才やコンテンツを生み出すもの以外は碌に定職に就く必要もない。仕事が暮らしに必要なものではなく趣味と同列に扱われるように変わるのはあっという間だった気がする。
そんな失業者であり、仕事に意義を見出していなかった...は「ホワイト・マーブル」への移住希望者として宇宙船「リベルテ」に搭乗していた]
― スポーツジム ―
……21……
[きつい。]
……25…
[だいぶきついきついきついきつい。]
……28…っ……29………3………0…!
[もう無理ー…とベンチプレスを終了させる。
着ぐるみのペンギンのような乗務員型アンドロイドがいいでしょう!とばかりに親指?爪先?まあなんかそういうのを立ててるのをみながら、ゆっくりとクールダウンに入る。タオルありがとうペンギン君。]
良かったらおにーさんもどうぞー。
チーズとも合うよぉ。
[カラントに自分のおつまみをお勧めしつつ、
自分はまた窓の外へと視線を向け]
すごいよねぇ、あれ。
ビロードみたいに綺麗。
色もだけど、形も絵にはしづらいなぁ。
[一応おおまかには描いてあるものの、
写実的とは言いづらいスケッチが記された手帳を閉じて軽く苦笑してみせた*]
11人目、 さすらいのライダー アーネスト がやってきました。
さすらいのライダー アーネストは、村人 を希望しました(他の人には見えません)。
―― シアタールーム ――
『たすけて!エースライダー!
わるいやつをやっつけて!』
画面の向こうで小さな女の子が助けを呼んでいる!
するといつだってヒーローはやってくるんだ。
『助けに来たぞ。もう大丈夫だお嬢ちゃん。
くらえ悪党!!
たあーッ!!ライダーキックッ!!』
正義のヒーローの登場で悪役は爆発四散!
こうして今日も世界の平和は守られた。
ありがとう、エースライダー。
君こそが真のヒーローだ!
[もう数百年くらいは繰り返されてるムービーショー。
だが、アタイはしみじみと思うのだ]
かあーッ!やっぱエースライダーは最高だねェッ!
悪党が気前よく爆発するトコなんかグッとくるよ。
あと百体くらいは爆破してくれてもいいのにサ!
[なぁんて、
誰も見向きもしなくなった退屈な映画を爽快な笑顔でポップコーン片手に見入ったりするのだ。
アタイはヒーローが好きだ。
そりゃあもう子供の頃から大好きだったんだ]
/*
テスト
*チーズフォンデュ**煮込みハンバーグ**リブロースステーキ**ハヤシライス**ハヤシライス**ビーフシチュー**ポークチャップ**お子様ランチ**チーズフォンデュ**ハヤシライス**ビーフシチュー**白身魚のムニエル*
―― むかーしむかし ――
『たすけて……ぐすっ、おねえちゃん。
またあのおとこのこがイジワルするの』
[アタイが子供の頃にはよく妹をイジメっ子から助けたりした。
妹は可愛くて優しいアタイの自慢の妹だ。
ただ、おとなしすぎて色んな悪いヤツらに狙われやすい子でもあった]
まかせな!おねーちゃんが来たからにはもう大丈夫だ!
来いよベネット!武器なんか捨ててかかってこい!
うおおおりゃああああーーーー!!!
[だからアタイがいつもグーパンで守ってた。
男相手だろうとアタイのニンジャ・カラテの前では無意味!
力こそパワー!悪は力でねじ伏せる。
そしてアタイの大切なものをこの手で守る!
ありがとう、さすらいのライダー。
君こそが真のヒーローだ!]
―― 今・シアタールーム ――
……それでめでたしめでたしだったら良かったのになァ。
クソがッ……、はーぁやれやれ。
[子供の頃の妹の笑顔を思い出して――、
溜息を一つ。
人がいないのを良いことに軽く悪態をつき。
さて、今日は何をしようかとポップコーンをはむっ!
やはりポップコーンはシンプルな塩に飲み物はコーラ。
塩と油でいっぱいな口内をコーラで洗浄する爽快感と背徳感。
やはりこれこそ映画の醍醐味……!!
(ちゃんと映画も楽しんでます)
(スポーツジムでニンジャ・カラテのAI組手や筋トレもしているので太ったりもしません)*]
─ドルチェ─
[素敵な人でした。女性らしい人でした。>>62 もちろん第一印象です。
花が綻ぶような笑顔や丁寧な言葉遣いに、うっかり誰かを思い浮かべて「似た人を知っている」と思ったせいかもしれません。
それから幾日後だったか、すぐのことだったか、注文用の端末の前で困っている姿を見かけたときは>>65、つい彼女を助けたくなりました。]
ここに… そう、触れると、
……ね、簡単に注文できると思いますよ
[教えたならば彼女は上手く注文できたでしょうか。困ったような言葉は、確かに耳に届きましたが、わたしは首を横に振ります]
アンドロイドやAIが助けてくれる世の中ですから。
大抵のことはなんとかなりますよ
[あ、もちろん地球での話です。ホワイト・マーブルでも同じような暮らしができるといいんですが。そうでないとわたしも困ってしまいそうです、と付け加えます。これは心の声じゃありません。口に出しました。]
[ちょうどお昼時や夕飯時であったのならば、一緒にお食事をするのは叶ったでしょうか。
…といっても「一緒に食事をしましょう」と言ったわけでは決してなくて(そんな勇気ないですから)、もしお相手が誘ってくれたのでなければ、たまたまわたしも食事を買いに来ていて、なんとなく相席することになって… という流れだったかもしれません。
同じくらいの年…でしょうか。もう少し幼いような気もします。食事を一人で買いに来ているということは、同行者はいらっしゃらないのかもしれません。お互いさまです。
…と。不躾にそんなことまで考えましたが、今度は口には出しませんでした。]
わたしも、一人で暮らすようになってからは、
全てを一人でやらなければいけないことに困惑しました
[食事をしながら、ぽつりと、うっかり零します]
…いえ、料理もおうちのことも、ある程度は学んでいたので、まったくの未経験だった、というわけではないのですが、家族や、アンドロイドの介助があるのと、まったくないのとでは、…違うんだなって
[お喋りになりかけた自分に、小さく笑って]
…さっきの話。ホワイト・マーブルで生きていくのは難しいかなんて言ってたから
わたしも初めは困惑したなあ、って思い出したんです
[注文した*真鯛のポワレ*は、自分で作るのよりも濃い味でしたが、ここで過ごすうちに慣れました。話の合間に、ぱくり、とひと口。]**
─ バー ─
ああ、こんにちは。ロメロ嬢
日課だかんな。しかも運動の後の酒は格別だ。
[一か月の間どうしたらいいかをアンドロイドに馬鹿正直にいったらいくつか勧められたのだ。退屈や渇きはないほうがいい。]
そういうロメロ嬢は最近は籠ってたって感じか?
[最初は今では珍しく、発展する前は珍しくなかった代物をもっていてから話しかけられたのが切欠だったか。
船内でラフ画を書いてもいれば気にもするだろう。]
[それから、]
そう、なんですか
[体が弱いという奥さんの話に、やや目を伏せた。
綺麗な空気。なら、この人は都心からは少し離れた場所に住むのかな。
都心の真ん中に聳えるタワーマンションが行先の自分とは、全く違うのかもしれない。]
じゃあホワイト・マーブル行きは
大切で、良い事なんですね
[自分の笑みに苦いものが混じる。良い事だな思うと同時、どうしようもなく羨ましく思うのだ。
身体の弱い奥さんが?違う。
依存じゃなくて、支え合える人が居ると言う事。
この人達にとって、ホワイト・マーブルは良い場所であると言う事。
それと、奥さんにとっては、地球も良い場所に数えられると言う事。
私はどれも持っていない。だから、曖昧に笑う事しかできなくて。
だから、続いた彼の言葉に息が詰まった。>>64]
[目を見開く。]
わたし?
地球…、帰る……?
[帰る?
無理だ。だってもう、地球じゃ私は存在できない。
私をこの世に産み落とした事を証明出来る血縁者は、もうホワイト・マーブルに行ってしまった。]
わたし、
私は――……
[言い淀み、視線を落とすと、膝を覆うスラックスの布地を握りしめる。]
私、よく分からない
だって地球には、もう何もない、から
ホワイト・マーブルも……多分そう
[地球にはもう居場所は無い。
けれどホワイト・マーブルに着いたら、地球で存在してきたであろう私の情報は、徐々に消えてしまうから。
きっと私、そのうち霧散しちゃうんだ。]
ごめんなさい、
みんな目的を持ってホワイト・マーブルに向かうのに
私には、何もないんです
[泣きそうな表情を隠すように、ぎゅっと歯を食いしばる。
そう言ってから、初めましての人に語るべき事じゃないなと後から気づいて、顔を上げられなくなってしまった。**]
/*
・母親
自分を産んでくれた血縁者。
血の繋がりがあるので、母親が居る限り、自分は存在しているという確信が持てる。
仕事が忙しい。(人工臓器等の開発者)
・父親
実は居ない(死んでる)
物心つく前に父は既に居なかったが、生前の父が気まぐれで作った自身の思考トレースAIが家にあった。>>7
個人製作の中途半端な出来であった為、レットが幼い頃、エラーを吐いて壊れてしまう。(これがマジで教育によくなかった)
レットにとっての父親は、本当に幽霊みたいな存在。
脳内まとめるとこんな感じ。
…重い!!!!!!!!!!!!!!!
父親の存在は別に表に出さなくていいや
そりゃまぁ、
お兄さんとお揃いだからねぇ。
[閉じた手帳を見たカラントから言われたことに、
お互い様でしょうとクロッキー帳を目で示しつつ]
夜っぽいかぁ…
そういう意味ではオーロラにも似てるかなぁ。
…と…見てても良い?
[ふと、紙面を走るペン先に気付いて
視線を落とすも、見られていると描きづらくないかと思い
このまま見ていても良いか問いかけた*]
アンドロイドを所有していることは特別なことでもない。
人型を当たり前かと言われればそうでもないけれど、
私にもアンドロイドの家族がいた。
私が大きくなるまで姉として一緒に過ごせるように。
私が成長して、
そのアンドロイドの背を抜いてしまった頃……
買い替えられてしまった。
「夫婦での旅行だなんて、
最近では電子旅行プログラムを利用する人も増えたのに
惑星を渡る大きな旅でいいですね。」*
お、届いた届いた。
[あまり時間をかけずにさらさらと書いたラフ画はそこで手を止めて開いたままでカウンターの上に置く。
注文したものが届いたのだ。まずはビールを一口。
ごくりごくりと喉を鳴らし琥珀色のほろ苦く爽やかな液体を飲み干しいく]
…くはぁ…うっまっ。
[運動の後のビールは最高ですぜ。
半分ぐらいまで飲み干したところで呼吸をするのを思い出して飲むのをやめて息をつく。
そうしてチーズとサラミが届いたら自分とサンシアとの真ん中あたりに皿を置いて。チーズと一緒にクラッカーを頂いて]
ついつい忘れてた。
遅れたけど、航海も残り一週間となったことに乾杯。
[ビールとカクテルでは器は不釣り合いだが掲げるぐらいは容易い。軽い調子でいって、サラミをあてにビールを飲んでいくのであった**]
── シアタールーム ──
[しばらく歴代のライダーヒーローが戦う様を鑑賞したら。
んーっと思いっきり猫のように伸びをして]
よっしゃ! じゃーとりあえず動くかァ!
[椅子にじっと座るのも飽きてきた。
次はスポーツジムでニンジャ・カラテでもするか。
あのペンギン強いんだよな。
タオルとかスポドリとかサポートも手厚いし。>>72]
今から行けば誰か会えるかねェ?
カラントとか、サンシアとかとサ。
[この旅で出会ったジム仲間を思い出す。>>72>>91
ジムで会う頻度はまちまちだが、アタイは毎日のようにジムで体を動かしてるから顔は覚えてもらってるはず。(たぶん!)]
── スポーツジム ──
[タッタッタと軽い足取りでジムに到着!
しかし、誰もいないのであった。
そーいやヴァイオレットなんちゃら星雲が来てるらしいとアナウンスが流れてたなと思い出す。>>#3
そりゃ見てみたくなるよな、キレイだし!
でも星はいつ見てもキレーだろ?
それにアタイは”今”カラテをやりたい気分なんだ]
まっ、そーゆーことで!
師範、よろしくお願いします。
[アタイがアイサツすると師範ペンギンもアイサツする。
挨拶は大事だ、古事記にもそう書かれている。(らしい)
アタイ用にカスタムさせてもらったペンギンアンドロイドのニンジャ・カラテ師範級を相手に早速組手を始める]
[体を動かすのはいい。
色々な雑念がパンチ一つで吹っ飛んでいくから。
強くなるのはいい。
今までよりも守れるものが多くなるから。
だから、だから──、体を動かすのはいいことだ。
ペンギン師範の鋭い突きを最小限の動きで躱し、流れる動作でニンジャキックをお見舞いする。
しかしペンギン師範は驚異の軟体で回避しニンジャタックルが来る!]
くうーッ!やるねェ!
やっぱバトルはこうじゃなくちゃ!
[タックルを後方にバク転しながら躱す。
そうしてアタイはしばらくの間、ニンジャカラテの組手に集中していた。**]
[まだグラスは半分以上残っているから
すぐではないけれど、
カラントの飲みっぷりに羨ましくなって。
そうそう、とこちらを見たカラントから掲げられたグラスと
向けられた言葉に、そういえば、とこちらもグラスを掲げ]
言われてみれば。
私もお兄さんの待たずに口つけちゃってた。
それじゃ、旅は道連れも3週間が過ぎたことに乾杯。
[グラスの縁を当てることは難しいけれど、
添うくらいは出来るだろう。
乾杯を済ませ、窓の外に広がる星雲と同じ、
菫色のカクテルに口をつけ]
…ねぇ、お兄さん?
私ずっとお兄さんって呼んでるけどさ、
私もその、アーネストさんみたいに
名前で呼んでも、良いかなぁ?
[あんまり男性を名前で呼ぶことが無かったからお兄さんと呼んでいるのだけれど。
ジムやシアタールームで良く一緒になるアーネストとかは普通に呼んでいるのを聞くし、
こうして一緒にお酒を飲むくらいには気を許せる相手だから
自分も名前で呼べるようになりたいなぁ、と思ったことを
お酒の勢いも借りて申し出た**]
…ねぇ、お兄さん?
私ずっとお兄さんって呼んでるけどさ、
アーネストさん、とかみたいに、
お兄さんのことも、名前で呼んで良いかなぁ?
[あんまり男性を名前で呼ぶことが無かったからお兄さんと呼んでいるのだけれど。
ジムやシアタールームで良く一緒になるアーネストとかは普通に呼んでいるのを聞くし、
女性と男性で違うのもどうかな、とも思ったし。
こうして一緒にお酒を飲むくらいには気を許せる相手だから
自分も名前で呼べるようになりたいなぁ、と思ったことを
お酒の勢いも借りて申し出た**]
[言葉遣いが丁寧で礼儀正しい人。
話してみてからは優しいひとだと思うようになった。
何故って、世間知らずの私を助けてくれたから。]
あら……触れるだけなのね。
ありがとう。
ポトフって書いてあるのは読めたのだけれど
どうしていいのかわからなくて。
[後日、困っている時に教えてもらった通りに
端末を操作して注文を終えた。
困ったように零した言葉も拾われてしまえば
ふふ、と少し笑みをこぼした。]
そうなのね。
なんとか…なるといいけれど。
ホワイト・マーブルにも助けてくれる人や
貴女のような優しい人も沢山いたら嬉しいわ。
[そうすれば、お互い困らないでしょう?なんて。]
この時間にここに来たという事は
貴女も、夕食をとりに来たのかしら。
[少しお話したい、なんて私から誘うのは
勇気が要ったけれど、甘えるように
誘ってみたら、相席は受け入れてもらえて。]
[地球で暮らしていたころは、
食べている姿をじっと眺められていた。
それが当たり前だった。
居心地が悪いと思ったこともなかった。
他の環境を知らなかったから。
だから、誰かと話しながら食べる
ただそれだけのことが新鮮だと思ったの。
一人でこの船に乗り込んだから
こうして声をかけない限りは
誰かと食事を取るのは難しいでしょうし。]
そうね、私も。
何でも与えられて、動かなくていい、
なんて普通じゃないんだと最近知って
私も戸惑ったから……
同じ、かもしれない。
[貴女の笑みに吊られたように笑った。]
私より色々知っている貴女も
困惑することがあるのね。
私だけじゃないって知れて
少しホッとした。
[自分が、物を知らなさ過ぎる自覚はあったのだけれど
他の人は何でも知っていると勝手に思ってた。
……、私のおかあさんは何でも知ってたから。]
リーンは、前言た場所で
どんなふうに過ごしていたの?
[差し支えなければ知りたい、と付け加えて。
私は籠の中の生活しか知らないから
他の人の過ごし方を、知りたいと思っての質問。
でも、そうね。
教えたくない事情を無理に聞き出したりはしたくないから
もし聞けないようならごめんなさい、と
謝ってしまう事でしょう。]**
12人目、 夢想家 コラーダ がやってきました。
夢想家 コラーダは、村人 を希望しました(他の人には見えません)。
人がSFに飲めり込む時など
エントロピーの異常分泌と相場は決まっている。
人が死を考える時など
アイデンティティの異常形成と相場は決まっている。
人間が人間になりうる前に、真っ先になすべきことはなにか?まずは生まれなければならない。子宮から出なければならない。
そしていったん出てしまえば、ふたたび戻ることは出来ないのだ。
はだかの太陽の言葉を真実としよう。
私は紛うことなき人間で、
しかし地球人と呼ばれるには少し人間になりすぎたようだ。
世界というプログラムの中で生まれた小さなバグ
地球での人生など65536が象る欠陥品には過ぎた玩具でしかない。
私は、死にたいからここにいる。
誰にも認められることはなく、
それでいて皆の記憶の中に刻まれる強烈な自己性を、まるでフレアのような輝きを持ってして。
強烈な批判と差別の目を浴びながら、
彼らの生きた屍を飛び越え、天へと駆け上がる。
そこに在るのはコラーダか、生まれ変わったなにかなのか。
誰も分からないまま、プレアデスにつきまとう糞のように。
私は、そういう死に方をしたい。**
── 遊戯室に入り浸る──
思うにだね。
私がチェスという遊びを好きになれないのは
大物食いが好ましいと思えないからなのだよ
君はどう思う?
[夢想家を探せば見つかる場所は大体ここだ。
誰かが相手をしてくれるならお願いしながら話し相手になってもらうだろうし、居なければAI相手にそんな独り言をぶつぶつ言いながらボードゲームを嗜んでいたことだろう。
チェスだけでなくトランプや他のゲームまで揃えば退屈はしないものだ。少なくとも、私にとっては、だが。]**
/*
一気に増えたな。
顔を覚えるのが大変そうだ(人の顔を覚えられないおじさんのような感想)
コラーダは、PLがかつて使ったこともあるキャラクターだから、
なんとも不思議な気分だ。
愛着のあるキャラクターがたくさんいて
とても嬉しい
/*
中の人の特徴として、思考と発言の温度感がPCに引っ張られるとこあるので、淡々としてますが、人が多くて嬉しいです(いえーい
…いや、そんな言葉は子供騙しか
なんの感想も持てないものに、
帰りたいかどうかなんてわかるはずもないか
…私と、同じだな
[と、ぽつり。
分かってしまう。
愛着もない、執着もない、こだわりも無い土地に
いつまでたっても想いを馳せられるほど
男は未練がましくも人間らしくもなく。
妻や家族以外のものに執着しないこの男は
だからこそ、なんとなくわかると]
……………………
[いやしかし。こうも俯かれると困ってしまう。
というのも、男には二人の子供がいるのだが…
男は、幼子という生き物が大の苦手だった。
仕事仕事に生きてきて42歳。
妻の体調と体質が原因で子供が生まれるのが遅かった。
なので、40代にして初めて出会った
未知の生命体は…それはそれは男にとって難敵で。
ある程度、人の心を分析解読して会話する技術に長けている方だと思うのだが、その能力は、泣きじゃくる子供の前にはなんの効果も発揮してくれなかった。]
……………………………
…………………………………お嬢さん。
[とりあえず、慰めにハンカチでも渡そうと思って…
……
…………
…………………
[ポケットから出てきたのは、
子ども向けお菓子
たまごぼーろ(対象年齢1〜歳)。]
すまない、間違えた。
[そっとベンチの横にでも置き、今度は赤いハンカチを差し出す。何事もなかったかのような顔をしているがベンチの横から存在を主張し続けるたまごぼーろはそれはそれはサクサクそうだった*]
――食堂エリア――
[彼女は生前のドロシーがそうであったように、私の所作を目で追い、静かな食堂内に響く豆の声に耳を傾けている。>>95
待たせることを申し訳なく思うが、急ぐと味が変わってしまうからここはのんびりやらせて貰った。
アンドロイドである私の肌はやかんに触れるだけで湯の温度を測定することが出来る。
蒸気を嗅げば豆の蒸れ具合をパーセンテージで示すことも可能だ。
でも、私は敢えて数値を無視して感覚で珈琲を淹れる。
そうして淹れたものの方がいつもドロシーに喜ばれたから。
単一ではない、微妙に毎回味の異なるものが。
彼女は私が名を呼ぶと少し表情に悦びを乗せてくれたように見えた。
自然な喜怒哀楽。花が綻ぶように人は微笑む。
それを私は美しいと思うし嬉しいから、緩やかに笑みを口元に浮かべた。]
捨ててきた、もの。
[何かを捨てる事に躊躇いを覚えない人もいる。不要と割り切って。逆に、自分の身を切るように感じる人もいる。
彼女の言葉から感じたのは「決断」、または「決別」である。捨てたものが何かは私にはわからない。下世話な推測もしたくない。もし捨てたものを話してくれるのならば、私は何か言えるかもしれないが…そこは彼女に委ねながら口を開いた。]
アンドロイドの主は所有者ですが、
人の主はその人自身。
貴女の選択が、決断がどうなるか…
今は答えのない状態でしょう。
でも、紛れもなく貴女が自身で選んだのなら。
それがきっと貴女のベストだと…
私は思います。
求めるものが新しく手に入っても
満足するかわからないし、
逆に得られなくとも違う充足を得るかもしれない。
[生前のドロシーと旅行が叶えば良かったが、ドロシーは私を製造するだけで大金を消費してしまった。また、ドロシーは離れて暮らす息子にあまり逢いたがってはいなかった。
そんな事情で、私はドロシーの遺骨や遺品と共にこの船に乗っているのである。]
私はホワイト・マーブルに着いたら。
現所有者、彼女の息子に引き渡されたら、
ドロシーと過ごした記憶を消去されます。
そして新しい仕事を得て働くことになります。
つまり、この船旅が私がスイッセスである、
遺された最後の時間なんです。
あと一週間しかありませんが…
私は精一杯彼女を偲びます。
最愛の妻、ドロシーを。
…つまらない話を聴いて下さり有難うございます。
お待たせしました。お砂糖はそこにあります。
ミルクは冷蔵庫にあるので、ご所望でしたら
お出ししますよ。
[カウンターの上の砂糖壺を指し示す。ブラックで飲めとかそんな偉そうな強要はしない。好みで愉しんで欲しい気持ちを込めてみたが伝わるか。
彼女は私の身の上に耳を傾けてくれた。私も、彼女に出来る事があれば何かしたいと思った。私が話を聴くことや、私の点てる珈琲が彼女を癒してくれたらと願う。
今の私が人に出来る細やかな贈り物だから。]*
アンドロイドは、作られた意味よりも所有者の意思に従う。
もしかしたら破棄されないことが不幸中の幸いだと、
そう考えるのかもしれない。
でも、それってあんまりじゃない。
私のために作られた姉のアンドロイドは、
私の意志なんて関係なく所有者の両親の意志で買い替えて。
何も知らない私が、こんなことをいうのは、
きっと間違っているのでしょうけれど
「思い出を消すなんて、あんまりだわ……」
滲んでしまった目元を誤魔化すように、珈琲に口を付けた。
苦くて、薫りが良くて、でも飲みやすい。
私、この珈琲好きだわ。*
それはきっと、貴女に大切なものだったのでしょう。
大切でないものは、
なくなっても怖くなどないですから。
手放すのは自分の意思で、行動で。
なくなるのは自分以外によって決まってしまうもので。
自分にはどうしようもないことは…
避けられないかもしれないことは。
不意に訪れる事は、怖い。
それを振り払って、大地に足を踏みしめて。
新しいものに手をのばす貴女を、
自ら動こうとすることを。
私は素敵だと…思いますよ。
……。
[今度は私が黙る番であった。彼女の感想は至極正しい。私の記憶が消去されれば、ドロシーの思い出は消える。
私はドロシーと過ごした十年を、俯瞰では仕事として捉えている。しかし勿論、ドロシーの夫として過ごした日々に何も感じなかった訳ではない。
沢山の幸せが、思い出があった。
ドロシーが亡くなる時に、それはいずれ来るとわかっていても胸が張り裂けんばかりの悲しみを覚えた。
そして今、ドロシーとの思い出を噛み締める時間が残り少ない事にも…。
何も思わないわけではない。]
…でも。
グリーディアさん、貴女には
未来がありますからね。
自ら道を選んだ貴女には、きっと…
どうか手を延ばして、掴んで下さい。
貴女に必要なものを。
[カウンターに両手をついて天井を見上げる。それから、視線を戻して。
私の淹れた珈琲を味わってくれている彼女を見つめてからふと。]
珈琲、飲んで下さり有難うございます。
今の私はそれで満たされますから。
…本当にありがとう。
そうだ、貴女に渡したいものがあります。
この後少しだけお付き合い頂いても?
私の部屋の前まで来て頂くことになるのですが。
[ふと思いつき、私はそう口にした。もう随分長く彼女を拘束しているので申し訳ないと考えつつも、彼女にもう一つ私からあげられるものがあると思ったので。
彼女が辞退するのなら、ここで別れる事になるだろう。]*
/*
部屋に連れ込むわけじゃないです…!って書いた方がなんだかえっちな気がしました。
本当にただ物を渡すだけなんです…!でもなんとなく、何を渡そうとしているか透けてる気がする。
── いつかのシアタールーム ──
[それはサンシアと懐かしのライダー映画を見ていた時。>>105
颯爽と走るフルフェイスのヒーロー。
怪人をばったばったと投げ飛ばし、
次々と爆発する岩場から岩場をバイクで疾走する。
それを指さしてアタイは一言]
実はサ、アレアタイがやったんだ。
フルフェイスの時は大体そう。
地球にいる時はスタントマンやってたんだ。
[誇らしげにそう言って映画の中の自分を見る]
[映画技術が発達した昨今、大抵の爆発や演出はCGやVFXが主流。
役者やスタントマンですらアンドロイドの代役も多い。
だがそれでも「リアリティを追求したい」というクレイジーなヤツらの要望に応えたクレイジーな映画や演出は後を絶たない。
特撮なんてのはそんな人間の狂気と情熱の娯楽だ。
サンシアが聞いていたかは分からないが映画を見ながら撮影時の裏話なんかを語ったりする]
ここの爆発なんか全部本物の爆薬を使ってるのサ。
どうだい、最高にクレイジーだろ?
監督があらかじめアタイが走るバイクのルートに仕掛けた爆薬の位置を教えっから
それをアタイが全部避けながらかっ飛ばすワケ。
もしちょっとでも爆薬に触れればドーン!ってなる。
それがまたクレイジーで最高だったんだよなァ。
[爽快に笑いながら当時の苦労を映画のつまみにコーラをぐびり]
[アタイは学のない孤児だ。
幼い頃から持っているのはこの頑強な体と血の繋がらない妹や姉弟たち──
だから体力勝負で体を張るスタントマンが性に合っていた。
人を気安く名前で呼ぶのも、自分の性分もあるが
”名字”という概念をよく理解できていないのが大半だ。
まァ、それで人様に迷惑をかけたこともないからアタイはアタイのままでいいかと我が道を行くだけだが]
この話もいつか小説のネタにしてくれよ。
サンシア先生?
[からかうように「先生」呼びしてニヤリ。
小説家というらしいがアタイは本をあまり読まないからサンシアがどんな本を書いたのかをよく知らない]
[だがそれでも、
すべてを科学技術で済ませてしまう世界の中。
小説ですらAIが書いたりするものも多いのに
メモ手帳片手に身一つでペンを走らせオリジナルな世界を作る。
そんなサンシアもなかなかにクレイジーな人種だ、と。
ジャンルは違えどアタイはちょっとした親近感を覚えていた。
──そんな、いつかの日のシアタールームでの出来事。**]
最後まで飲み干したコーヒーカップの底を彩る跡。
ソーサーに静かに置いて、ごちそうさまでした。
「とても、美味しかったです。」
記憶が消されたら、もう同じものは飲めないのかな。
そう思うと、一杯一杯って大事なのねって思うの。
だって、アンダーソンが淹れてくれたものとも違うから
その時の"機嫌"で変わるように、
スイッセスさんの淹れてくれた珈琲が飲めないのはもったいないから。
「渡したいもの、ですか?
はい、することもないので大丈夫ですが……」
[人との繋がりの作り方って、なんだろう。
ネットワーク構築とは違うの?ケーブルを繋いだだけじゃ、他者とは友達にはなれない。
積極的に話しかけたり、同じ時間を過ごしたり、何度も約束を重ねたり。
そうやって顔見知りから友人へとシフトしていく過程は理解できても、それを実際にこなせる訳では無くて。
目的探しもそう。
好きな物ってどう選ぶの?
自分の好む物すらよく分からないのに、将来なんて一人では絶対選べない。
地球では上手くこなせなかったソレなのに、新天地では上手く行くなんて事、果たして本当にあるのだろうか。
皆、どうやってこの世界で、上手に息をしているのかな。]
[それは、サクサクのたまごぼーろ。>>121>>122
個包装された可愛らしいソレは、目の前の男性のポケットから出てくるには、あまりにもギャップが大きすぎる。
顔を上げ、差しだす相手の顔を一応確認。きょとんとした顔で瞬きを一つ。]
――っン、ふふっ
[その後間違えたのだと引っ込められた事も相まって、全部コントみたいに思えてしまい、困り眉のまま笑い出してしまった。
本来、箸が転んでも可笑しい年頃。ツボに入ってしまえばもうおしまい。]
あり、がと、っございます
[笑う口元を片手で覆うも、笑いをこらえ切れる訳でも無し。
肩を揺らしながら、礼と共に赤いハンカチを受け取っただろう。
飴玉とかじゃなくて、たまごぼーろなんだ。
どうして?いつも持ってるのかな。こんな真面目っぽいスーツの人が?
どうしよう、凄くおもしろい。
もしかしなくとも、私今、失礼な事してるのかな。]
折角だし、
たまごぼーろの方も貰っていいですか?
[笑いで滲んだ目元を、赤いハンカチで小さく拭いながら。
それはそれは美味しそうな、ベンチの上のソレを、指さした。**]
[わたしは幸せに暮らしていました。
それなのに、わたしが、わたしたちが第三者にカテゴライズされたのは、“不幸”や“かわいそう”という枠でした。
あの星に遺ったのは、不幸やかわいそうだと言われ続けた、幸せでも不幸でもないわたしがひとりきりでした。]
……自分が、幸せかどうかぐらい、自分で決めたかった。
[きゅ、と眉間を寄せて、小さく零します。それから、はっと我に返ったようになり、取り繕って笑います。]
なんでもありません、忘れてください。
[そうしてわたしは聞きます。この流れなら、可笑しいことなど何もありません。]
ドルチェは、幸せでしたか?
[彼女の境遇など、何一つ知らない故に。**]
― きっと、いつもの光景:スポーツジム ―
はあッ、はあッ、
もう…むり………!!
[ふらつきながら、ヘロヘロ状態でランニングマシンから降りると、その場で立ったまま膝に手をつき、大きく呼吸を繰り返しながら、額の汗をぬぐう。
ダブつく黒のトレーニングウェアは、既に汗でぐしゃぐしゃ。
もう無理、これ以上は死んじゃう。
マシンに着いた簡易ディスプレイには、日のカロリー消費タスクを終えた通知のほか、体力等に見合った走り込みでは無かった事が映し出されていただろう。
ジム常駐アンドロイドが差し出すスポーツドリンクに気付けば、無言で受け取り、身体が欲する水分のまま、ソレを一気に飲み干した。
長い長い船旅、運動不足のままでいては、太ったり筋肉が落ちてしまったりとか、そういうのが一番困る話だ。
これでも一応、年頃の女であるからして。
だがインドア寄り故、運動は得意ではない。
正確に言えば「運動を行う学校授業が得意では無かった」なのだが、運動神経が良いと言う訳でも無いのだ。]
[ジムで使用しているのは、主にランニングマシン。
後は、軽めのトレーニングマシンを幾つか。
本格的に体力づくりをしている訳では無いのだけれど、出来る範囲で頻繁に通うようにしている、と思う。
だって、船内でやることあんまりないし。
そういう顔の出し方だったから、顔見知りも一応とぽつぽつ居たかもしれない。
イマイチサイズが合わない、ぶかぶかのトレーニングウェア。
薄っぺらい貧相な身体と、ぺったんこの胸。
身長ばかりが高くてホント嫌になる。
牛乳を飲んだら胸が大きくなるなんて嘘っぱちだ。
知った顔が居れば軽い挨拶を返すだろう。
初めましての頃なら多分、こんにちはと共に、簡単な自己紹介を。
大抵汗だくで、体力の限界この世の終わりみたいな顔ばかりしていたと思うけどね。**]
[カップとソーサーを手早く洗い片付ける。私が彼女を誘ったのはそのあとであった。女性を男性が誘う場合色々と警戒されることもあるが、幸い私はアンドロイドである。にこやかな笑みのまま、彼女を伴い食堂を後にしよう。
エスコートは任せてほしい。]
グリーディアさん、ご存じですか。
ほらここの廊下の壁、下の方に
小さな落書きがあるんですよ。
こんな低い位置にありますし、
子供の乗客が描いたのでしょうね。
…可愛らしい。
[通りがかった廊下の壁を指し示す。それはまるっこいペンギン型のアンドロイドを描いたものであった。
落書きは建造物損壊罪に問われる可能性があるが、一か月近くも乗船していれば、大人も子供もこの船を自宅のように思ってしまう、という事なのかもしれない。]
[船内の廊下とエレベーターをいくつか経由し、自室前へ。そこで少しお待ちくださいと告げ、一人室内へと入る。
私は探し物に時間を取らない。何故なら、持ち物の位置は全て脳内に記憶されているから。ほどなくし、私は小さな箱を手にして彼女の元へと戻る。]
お待たせしました。
わざわざ一緒に来て頂いてすみませんでした。
…先程、貴女がオレンジを手にしていたのを見て、
ふとこれを思い出しまして。
[箱の蓋を開くと、そこにはマンダリンオレンジ色のシトリンという宝石がついたブローチが入っていた。]
ドロシーの遺品のうちの一つで、私が贈ったものです。
どうか、貰って頂けませんか。
本当はマイケルに届ける予定のものではあります。
しかし、彼はきっとこれを…
処分してしまうと思うのです。
…私の記憶と同じように。
それに。
[消えてしまう思い出を悲しんでくれた人に、形ある何かを残したい。
一番の想いはこうだが…彼女にこのブローチを贈りたいと考えたのには、
理由がある。
それを口にするのが恥ずかしいと感じる私は、よく出来たアンドロイドなのだろうか。それとも。
少しだけ。そう、ほんの少しだけ私は頬を染め、こう言い添えた。]
美しい貴女には。
…きっとこれが似合うと思って。
──妻、ドロシーと同じように。
[ドロシーにこのブローチをプレゼントした際も、私は気の利いた言葉が言えなかった。気障な台詞は沢山プログラミングされていたけれど、どれも適切ではなくて。
今もまた、私は不器用にただ言葉を並べているだけだ。
祈るような気持ちで私は彼女の答えを待った。]*
村の設定が変更されました。
最低開始人数: 12人
開始方法: 人狼BBS型(更新時間が来たら開始)
簡易メモ: あり
/*
瞳と同じ色のが良かっただろうか。そもそも遺品だとえーって感じだろうか。うーんうーん難しい…
※とにかく🐧が出したい
/*
※返品可
どうしてもギャグに走りたくなる…
皆さんとてもエモくて素晴らしいロールなのに。
何故自分だけこんな()
[誤って差し出してしまった幼児用お菓子を目にした若者は、まずキョトンとした顔で私の顔を見返した。そこで間違えたと気づいた男は、改めて、本当に渡そうとしていたハンカチの方を差し出すことで行動を訂正した。
間違えたことに対して、照れたり恥じたりする前に、
行動の訂正をしたほうが確実に次の一手になる。
…というのが男の持論だったが。
そこから吹きこぼれてきたのは、先程まで泣きそうだったその子の、予想外の笑い声だった。>>156]
…………
………………
どういたしまして?
[肩を揺らして笑う彼女を見つめながら、1つ、2つと瞬きを繰り返す。どうやら彼女は『面白い』と感じている様子であるが、さしだしたものの訂正がそこまでツボに入るとは思っていなかった。
そういえば、妻とも笑いのツボが違うというか、
面白いと感じるものの方向性がだいぶ違うことも多かったなと思い返すが、まさかこれは面白いのだろうか。と瞬きの中で思考]
……
……………
菓子を差し出して、
笑ってもらったのは
さすがにこれが初めてだな
[と、相変わらず増え続ける瞬き。
表情自体は変わらないが、思考の読み込みができてないAI的な反応というべきか]
売店のお土産コーナーで見かけて、
まだ幼い子供たちにと思ったのだが…
どうも、私が渡すものはどれもこれもお気に召さないようで…
…だが、君が笑ってくるのなら、
それなら多少は話が変わるかもしれんな
…もう少し、多めに買っていくか……
[と、ぽつり。]
……先程の話だが。
[ふと思い出したように男は語り始める]
何もないことを嘆くということは、
何もない自分に不安を感じ、
何かを求めているということだ
『何もない』ことは恥じるべき事象ではない。
しかし同時に、それを受け入れてしまう時は、
世界との断絶すら受け入れることだ。
…そうする前にたくさん悩むといい。
答えは出るかもしれないし出ないかもしれない。
そういうものだよ
[そう言って。男は若者の顔をもういちどだけみて、
顔色が良くなっていることを確認したら]
…さて、息子たちへの手土産を…
もう一度買いにいこうか。
丁度、私のグラスも空いたことだ
[と、また売店に行って、例のお土産ぼーろを買う算段を立て始める。そろそろちょうどいい頃合いだと思っていた。彼女が笑ったのだから]
…暇つぶしにつきあってくれてありがとう。レディ
君のお名前を聞いてもいいかね?
…君が、もしまた何もないことに悩むなら、
多少は話を聞いてあげられるかもしれないからね
……また、暇になったら、話してくれると嬉しいよ
君自身の話も、また、聞いてみたい
[と、彼女の答えを待ち…それを聞いたならその手にハンカチを残したまま、展望台を去っただろう。"次話すときにでも返しておくれ"と小さく言葉を手向けながら*]
── スイッセスの自室前 ──
まだ通ったことのない道のりを経由していって、
きっと所々で聞こえていた誰かの会話や
シアタールームから漏れる音声を耳にした。
時には誰かとすれ違ったりもしたかもしれない。
そうじゃない間は、
また落書きがあるのかも、なんて少し壁面を気にかけて。
スイッセスさんの自室の前に着いたなら、言葉通りに少し待つ。
こんな素敵な宝石が、私に似合うかなんて私自身にはわからない。
宝石の方が輝いてしまうかもしれないし、
ブローチなんて付けたのは学生時代の入学時や卒業時。
私の中に浮かぶドロシーさんのように、似合うかはわからないけれど。
情熱的な方なのね、スイッセスさん。
成功を意味するシトリン。
でも、その石言葉の中に隠されているのは……幸福。
夫を模して作られたなら長い時間一緒に居たわけではないのでしょう。
その中で、貴方はドロシーさんにこんな素敵なプロポーズを贈っていた。
嗚呼、忘れてほしくないわ、その素敵な思い出。
だから、──
「大切にしますね。」
消え去ることが運命づけられている思い出を、
赤の他人の私がひとつでも憶えていることが出来るのなら。
そう思って、そっとブローチを受け取って、胸元に付けた。*
ー 航行中:いつかの遊技室で ー
[仕事という最大の時間潰しのカードを奪われた男は、
その茫漠すぎる時を埋めるため、
宇宙船『リベルテ』の様々なところに顔を出していた。
自分から誰かに話しかけに行くことはあまりなく、
同乗者たちのやり取りの観察をしたり、
そうでなければ設備に使われているものを観察していたり。
そのときはちょうど、遊戯室の設備をぐるりと見て、
ビリヤードにでも興じていた頃か。
様々なゲームがあるなか、
男は法則性のはっきりとしているゲームが好ましかった。
ビリヤードはちょうど…物理法則という名のルールがはっきりしている。トンと弾かれた白玉からの連鎖がちょうど心地よく響いた頃、どこからか声がした>>116]
……、……
どう、というのはわからないが。
君はずいぶんとマクロな視線で
チェスというものを見ているのだなと思う
この手の駒取りゲームは、大物食らいというより
小物共への蹂躙と相手の思考の制御が
主眼だろうに
[もう一度、白玉を打つ。
カツン!となった音ともに転がる玉たちは、一斉にその場から逃げ回る。その先にある無限の闇に気づきもしないで、ごとりごとりとおちていく。
まるで弱き歩兵の首をハネるように]
まあ…
好ましく思わないならやらなければいい。
幸い、ここにはゲームはいくらでもある。
[ワンゲームを終わらせた男は、体を上げ、改めて青年の方に体の向きを変える。
そして彼のやっているゲームを覗き込み]
…ちょうど暇を持て余していてね。
AI程度が相手で退屈なら、お相手するが
[と、彼の前の席へ座ったろう。
いつか一度はあったであろう、退屈紛れの暇つぶしの一つ*]
── いつかのスポーツジム ──
[この宇宙船に来て少し経った頃だったか。
ランニングマシーンで走るその子を見かけたのは。
ひょろっとした体躯にぶかぶかのトレーニングウェア。>>163
明らかにキャパオーバーな運動量。
それはアタイが言うまでもなくマシンに表示されているだろう。>>162
トレーニング終わりはいつもこの世の終わりみたいな顔をして座り込んでいる様子にアタイはついつい世話焼き根性がわいてニンジャカラテの組手をやめて声をかけた]
よっ!お疲れさん。
よく頑張ったな、坊っちゃん。エライぞ!
アタイはアーネスト!短い間だけど仲良くしておくれよ?
[そう言って可能なら頭をくしゃくしゃ撫でていたかもしれない。
どこか孤児院にいる弟や妹に重なってつい子供をあやすような眼差しを向けて接してしまう]
[しかし、お互いの自己紹介でその子が”坊っちゃん”でないと知ると大慌てで頭を下げて合掌しながら謝罪する]
えっ!坊っちゃんじゃない!?
そりゃ可愛い嬢ちゃんに悪いコトしちまったねェ。
スマン!勘違いしてた!
前に男の恰好で歩いてるトコを見てたからつい……!
[以前ちらと見た男装姿。
そして性差を感じない薄い体躯。
勘違いしていた自分のそそっかしさを恨みながら、
ではなぜ男装していたのかについては詮索しなかった。
人には人の事情ってモンがある。
だからアタイがとやかく言うコトでもないかと思うのだ。
レットにはレットの事情があるのだろう。
子供に見えてもソコは尊重するべきだ]
[気まずさから話題を変えるように(やや強引に)
トレーニングの話に話題を切り替える]
それにしてもそのトレーニング量……、
レットにはまだ早すぎだと思うがねェ。
運動や体作りってなァ継続が大事なんだ。
自分の無理のないペースで毎日できるコトをコツコツやる。
んで、ウマい飯をたらふく食って寝る。
そうすりゃ筋肉は裏切らず育ってくれる!
筋肉ってなァ一生の友。
10sのダンベルはいつ持っても10sで裏切らねェ。
レット……、筋トレってのはいいモンだぜ?
[若干の筋肉信仰を滲ませながらレットに懇々と語る]
[そこまで話してふと、
これは筋肉の素晴らしさを知らない若者に筋トレの楽しさを教えられるチャンスなのではと目をキラキラ輝かせてレットを見つめる]
そうだ!
よかったらアタイがコーチングしたげようか?
マシンやAIでもやってくれるけどサ。
やっぱ生身の誰かと一緒のがモチベも上がりやすいだろ?
あっ、もちろんお互いの時間が合う時だけンなるけど。
[若者に筋肉の素晴らしさを広めるチャンス! だが!]
[そこまで話して初対面でグイグイ迫りすぎたのに気付く。
なんてこった!思春期(?)の子ってのはアタイが思う以上にデリケートだってのに!
昔、思春期なのにグイグイ行き過ぎてウザがられた妹弟たちの顔がちらほら思い出され、熱弁からの急ブレーキ!]
アッ!ダあァッ!悪い、初対面からグイグイいきすぎたねェ……。
も、もちろんレットが嫌じゃなければだけどサ?
あはは……
[照れ隠しと反省を滲ませながら自分の頭をガシガシ搔きながら苦笑する]
[それからいくつか会話を交わしただろうか。
キリのいいトコロで改めての自己紹介をしようか]
まァ、これからジムに来れば顔を合わせるだろうからサ。
お互い楽しくいこーじゃないか。
あらためてよろしく、レット!
ヒマな時にでもこのアーネストおねーさんと遊んでやってくれヨ?
[ニカッと笑って握手しよーと片手を差し出す。
レットがアタイをどう思ってるのか知らないけどサ。
なんとなく地球に残してきた妹弟たちにどこか似たレット。
見つければついつい世話を焼いたり世間話で絡んだりしただろうねェ。
ほら、なんか放っておけなくってサ!**]
[宝石よりも深い輝きを称えた彼女の瞳に去来した想いはなんだったのだろう。
どんなに優れたAIも、人の複雑な心を正確に推し量る事は出来ない。
でも。
その橙が瑞々しく彼女の胸に咲いた瞬間──私はそこに亡き妻の面影を確かに見た。
小さく息を吐いて、自身の胸を抑える。
何かがそこに溢れていた。見えない何かが。
それは彼女が私の贈り物を受け取ってくれたために溢れたのだと思う。そう、きっと。]
── 社長との邂逅>>183>>184>>185 ──
[樹脂同士が弾き会う音は実に心地良い。
かつて貴族の遊戯として親しまれたのも頷ける。
空を切るつもりの戯言も、物理学の抱擁に包まれていく。]
戦争で国を落とす時、一人の雑兵が王を落とせばどれだけ平和か。
一人の末端社員の犠牲だけで競合他社の社長の首が取れればどれだけいいか。
そんな事ほとんど起こりえないというのに
奇跡という幻想が小さな希望の舌をを肥やす。
[人である以上、入射角を定めてもその通りに反射するとは限らない。逃げ回る軌道は法則を持たず、そのエネルギーは不可逆だ。
ひょっとしたら私の言うことも、実際にひとつのビジネスを成し得た者にとってはズレた持論かもしれないが、そうだとしても見逃してもらいたいところだ。]
[空想や言論は脆い。しかしながら事実は雄弁なり。
彼の言葉に納得した素振りでチェスを片付けようとしたのだが、どうやら付き合ってくれるらしい。聞けば彼は今は暇なのだとか。]
好ましくなければやらなければいい。
まったく、、、その通りだ。
貴方の暇を潰せた暁には
このチェスはお開きにしよう。
[こんなに嬉しい駒を並べ直して、会話に花を咲かせながら退屈しのぎの一局を始めよう。]*
[表情に大きな変化が無いのが更に面白い。>>170
そういう所を、この人は気づいているのだろうか。
もしかして天然?どうかな、分かんないや。
瞬きを繰り返すたまごぼーろのおじさんの顔を、目を細め見つめ返す。
久しぶりに沢山笑った事を思い出して、少しすっきりした。]
んふふ、
こういうお菓子、懐かしいな
…大事に食べます
[ロケット達がプリントされた、ポップな幼児向け菓子のパッケージ。>>171
どこか懐かしく感じるのは気のせいでは無いと思う。
幼い頃の記憶、まだ「私」がちゃんと「私」だった頃。
自我が芽生えたばかりの、人間なる生命の幼体時代。
忘れかけてた。……私にもそんな時代、あったんだね。]
ごめんなさい、
だって、…ふふっ、おかしくて
[笑いながら、笑ってしまった事を謝罪する。
全然反省できてないや。]
……小さい子供って、たまに親が世界の全てで
だから、親が好意でしてくれた事、
大きくなっても覚えてたり
大切に思ってたりとか、します
[母さんと手をつないで歩いた、ささやかな散歩道。
飾りつけの多い誕生日のケーキ、折り紙のカーネーションを贈った母の日の笑顔。
遅い帰宅の後、抱きしめてもらった記憶。
忘れがちだけど、ちゃんと愛されていた証。]
あの、おじさんの名前は?
[きっとハンカチを返す時に必要だから。
でも、内緒なら内緒で構わない。
借りたハンカチを大切そうに胸に握って、展望台を去る背中を見送った。**]
ー いつか:遊戯室にて夢想家と>>195>>197 ー
奇跡というものは、残酷なものだよ。
影も形も存在していないのに、そこにいるかのように錯覚させる。
雑兵の針の一突きで国が落ちるのは、
奇跡などではなく、相手国の油断、慢心
それに対して、奇跡の味を語るとは、
君は私と違い、随分夢想家なようだな
[夢想家の青年の言葉に、
カッ、ごッ、と響く、ボールたちの悲鳴とともにゲームセット。
彼の前に座れば、今まさに片付けようとしていた駒たちを、嬉々としてまた広げる]
では、面白いゲームにして頂かないとな。
退屈なゲームでは、暇を潰すこともできない。
1000戦も10000戦もやりたくはないだろう?
どうぞ、良い試合を。
[先行、後攻お互いどちらを取っただろう。
どちらが、その小さな歩兵に先に手を掛けたろう。
チリン、と一つコイントスをして
決められた手番がお互いに示されて、ゲームが始まる
小さな歩兵を前に出した最初の一手目。
男はまず青年の顔色を見つめていた。]
そういえば…
君にとって、チェスとはなんだね?
[と、暇つぶしの言葉も添えて。
これが一つの、ゲームの楽しむ方*]
― バー ―
いやいや、いくら俺の見目は悪くはねーとはいっても二人きりがご褒美は言い過ぎだろ。
[茶化すようにいっても、彼女の視線>>103はクロッキー帳のほうを気にしているのも知っている。当初からそういう傾向もあったからだ。
別にこれで食っていけるようなことはないが、それを卑下するような贅沢も特にはなく。
おう、倒れない程度に飲め飲め。と無責任なぐらいにいいながら、ポリポリと音を立ててクラッカーとチーズを合わせて食べる。]
気にするな。俺も我慢できずに飲んじまってるしな。ってことで、乾杯。
[掲げるだけでもよかったが、触れあえない微妙な距離感でグラスが彩る星雲と琥珀を添わせ、グビリと喉を鳴らしグラスを傾けた]
― 航行中(過去回想) 礼拝堂 ―
[船に乗り込んで、何かすることでもないか?なんて馬鹿正直に従業員型のアンドロイドへと聞いた...はいくつもの回答をもらった。
例えばスポーツジムで体を鍛える。だとか、遊戯室の存在とか、バーでは時折演奏なども行われている。とか。過去の映像などが見えるシアタールームがある。
他にも自然と触れ合うための庭園だとか、広さに任せてよくもここまでと
ただ船内の長旅ともなればストレスとためないためにいくつもの施設が必要なのだとのこと。そんな中でお祈りを捧げることで安心を得る客もいると聞いた。
自分はそういう信心深さはなかったが礼拝堂そのものに興味があった。
庭園にあるらしいと聞いて時間があったらという感じでいった。
青く彩られた空、人工的に作られた整えられた庭園の片隅に槍状の尖塔が連なる、白と水色の水鏡のような外観の教会はどの宗教かは知らないものの美しく感じることはあった。
眼鏡型電子機器を使って映像として記録に残したのはもちろんだが、その後はクロッキー帳を開いてペンでラフ画を描いていた時のこと]
― 航行中(過去回想) 礼拝堂 ―
[船に乗り込んで、何かすることでもないか?なんて馬鹿正直に従業員型のアンドロイドへと聞いた...はいくつもの回答をもらった。
例えばスポーツジムで体を鍛える。だとか、遊戯室の存在とか、バーでは時折演奏なども行われている。とか。過去の映像などが見えるシアタールームがある。
他にも自然と触れ合うための庭園だとか、広さに任せてよくもここまでと
ただ船内の長旅ともなればストレスとためないためにいくつもの施設が必要なのだとのこと。そんな中でお祈りを捧げることで安心を得る客もいると聞いた。
自分はそういう信心深さはなかったが礼拝堂そのものに興味があった。
庭園にあるらしいと聞いて時間があったらという感じでいった。
青く彩られた空という映像、人工的に作られた整えられた庭園の片隅に槍状の尖塔が連なる、白と水色の水鏡のような外観の教会はどの宗教かは知らないものの美しく感じることはあった。
眼鏡型電子機器を使って映像として記録に残したのはもちろんだが、その後はクロッキー帳を開いてペンでラフ画を描いていた時のこと]
…ん?あんたは……乗客だったよな。
[食堂とかでちらっと見たことがあった子である。
その時はまだ小説を書いているとかは知らなかったが、軽く自己紹介なんかを済ませたときも、彼女はクロッキー帳に興味があっただろうか、軽く見せれば背景やらラフ画が描かれている]
古臭いだろ。でも趣味ぐらいなら何やっても変なやつって言われるだけで終わるからな。
[肩を竦める。ここに限らずクロッキー帳を持ち歩いて時折足を止める姿は彼女のみならず他の乗客にも見覚えがあるものかもしれない。]
で、ロメロ嬢は散歩かい。
[その時も呼び名はなんとなくで決めて、そんな出会いであった]
― 回想終了 ―
― バー ―
[その後、サンシアも意外と古臭い難儀なのを好むらしいとか。彼女自身は自分の仕事のためにか、自分は趣味のためにジム以外でもシアタールームで会うこともあっただろう。
その際にアーネストにも会っていたり、スポーツジムではよく死にそうになっている若人に挨拶したりなど他にもとあったが、三週間もいれば生活リズムや船が広いということを置いてもちょこちょこと人とは会えるものだ]
移住したらどうなるかなーって思ってたが、どっかに知り合いがいるって思えるようになるとは考えてなかったなぁ。
[搭乗したてのときのことも思い返すように口にしながら残りのビールも飲みほした*]
(うびゃあああ〜〜〜!!!)
(な、なくな…なくんじゃない…はあ…)
親になって、赤子の世話をして。
一番困ったのは泣きやまなかったときのこと
妻には負担をかけてばかりだったが、
彼女が抱けば、赤子たちはピタリと泣きやんだ
…思えば、あれも、
…ツァリーヌ。
ツァリーヌ・ナハトムジーク、という。
また会おう。"レット"嬢。
…君の話は、とても参考になったよ。
[名を尋ねられた男は、自身の名前を伝える。
一つの気づきをくれた若者に敬意を込めて。
…男もまた、少しの変化とともに探し始める。
"好意"というものの正体を**]
――スイッセスの手記1――
[目を開いた瞬間、私はまず年老いた女性の顔を見た。
彼女は「まあ、起きたわ…」と驚いたように言って。
それから私の頬を撫でた。皺だらけの指で。
そして私の事をこう呼んだ。
「あなた」と。
十一年前、ドロシー・サイフォンは長年連れ添った夫に先立たれた。
夫のスイッセス・サイフォンは多額の遺産を遺してくれたが、その使い道として選んだのが…アンドロイドをフルオーダーで造る、という道で。
既存のアンドロイドを買うのと違い、それは破格の値段を要求された。
息子のマイケルは母親の決断に激しく反対を示す。
しかしそれでもドロシーは、アンドロイドを造る事を諦めなかった。
夫を模したアンドロイドを。]
[そして一年後。
産まれたのが私である。
亡き夫と同じ顔、同じ声、性格パターンや記録をコピーし製造された、RS‐63857。
当時の最新級技術を詰め込んだリッツ‐ルッカ社製のアンドロイドである。
「スイッセス、今日からまた逢えて嬉しいわ。これからどうかずっと、私の傍にいて頂戴ね。」
涙を零すドロシーを私は抱き締め、背中をすった。生前の夫がそうしていたのがデータにあったからだ。
この時の私はまだ「ドロシーの夫として振舞う、それが自分の仕事である」という認識しか持ち合わせていなかった――。]
ー 売店にて ー
[長きに渡る航行を慰めるべく。
または、航路の途中で地球が恋しくなったときに
地球によくある商品を手に取れるように。
この船の売店は、そこそこに品物が充実していた。
菓子類もそうだが、1ヶ月の泊まりをより豊かにするためのものや地球が恋しくなったときに、かの星を思い出せるようにする食事や商品もある。
ホワイト・マーブルで作られた品も当然存在し、
他の部屋と比べても狭い空間はたくさんの『楽しみ』で溢れているように思う。
問題は、男にその『楽しみ』を楽しむ感性が弱いこと]
― 航行中のこと(回想) ―
[そんな風に誰かと出会ったりはしていたが気まずい思いをしたこともあった。
それはある日の食堂のことである。
食事をアンドロイドへと注文をした。
そこで問題なのがアンドロイドはアンドロイドでも従業員型ではなく、自分と同じ搭乗者だったことである。
言い訳をさせてもらうと、人かアンドロイドかというのは発達した現状においてぱっと判断できる要素が少ない。製造会社によって特徴が、などはあるかもしれないが少なくとも俺はしらん。
だから眼鏡型の電子機器がアンドロイドだと判別した人を見つけたときに、搭乗者だと思わずに従業員と勘違いした。頭が鈍っていたのも起因している]
コーヒー頼める?出来るだけ濃いやつ。変な恰好で寝てたせいでなぁ。頭がぼーっとしててよ。
後はなんか腹に溜まりそうなやつをお願いな。
[ただそんなことを知らなかった自分が注文を頼んだ相手が、スイッセス。あるいは製造番号RS‐63857のアンドロイドで搭乗者だと知るのは少しだけ後のことだっただろう*]
─ いつかのシアタールーム ─
[仕事柄映像作品は出来るだけ沢山触れたいので
シアタールームに入り浸る時間もそこそこ多い。
アーネストが映画を観に来た時に居合わせることも多く。
彼女の観るジャンルが気になると声を掛けたのが
一緒に観ることになった最初の切っ掛け。
彼女の方も、気になったシーンを一旦止めて
スケッチしたりしている私のことは物珍しくもあったろう。
二人で話をしながら一緒に観るようになった何度目だったか
彼女のふとした告白>>145は思いもよらぬものだった]
そうだったの!?
待って待って、じゃあえっと、
クレイジーハイヤーとかも出てたりする!?
あのハイヤーの上を走って、
振り飛ばされるのに合わせて大ジャンプしたバイク!
え、あれ全部本物なの!?
すごい、だからこんなに迫力があるのね…
作り物じゃないんだもんねぇ…
[スクリーンの上では
火の粉を散らす爆風の中を豪快に奔っていたバイクが
前輪を高く浮かせて後輪のみで走り抜けていった。
フルフェイスで表情は見えないけれど、
今こうして話をしてくれているみたいに笑っていたのだろうか。
彼女がしてきた仕事が危険だとは映像だけでも伝わる。
でも、大丈夫だったのか、とか心配するのは何だか彼女の実力を疑っているように思えたから、言葉に出すのはそちらではなく]
すごいねぇ、アーネストさん。
一人で観てたらリアルだってわかんなかったよぉ。
アーネストさんにお話してもらえて良かったぁ。
[楽しかった、と笑顔で伝えて
小説のネタにしてくれと口端を上げて笑う彼女に
こちらも笑顔の質を変えて]
えー、良いのぉ?
それじゃ、アーネストさん
この後のお時間もお付き合いしてもらえるかなぁ。
取材費代わりにごはんとお酒奢っちゃうー。
[実際に小説の題材に取り上げる時は
正式に取材をさせてもらうことになるだろうけれど
今は映画の解説分の感謝を込めて、
一緒にご飯をお誘いしたり、ジムで運動不足解消の助けを借りたり。
そんな感じのお付き合いがアーネストとの三週間*]
……
…………
…………………
[男は菓子類のエリアで、立ったまま一人黙々と商品を見ている。特に地球製の…なるべく、喉に詰まらせないようなお子様向けのもの。
どれが、一番彼らが喜びそうか。
たまごぼーろと…それから…]
(……わからん。)
[どれが美味そうに当たるのかわからない。
正直どれもこれもちゃっちい子供だましの
不健康フードに見える。
もちろんそんなことはないはずだが、菓子類にはとんと疎い男は、たまごボーロ以外、本当に子供に食べさせていいのかすら考えてしまう。
一人しばらく悩む。
好意と共に送る菓子とは何だろうと**]
[第一印象、台風みたいなヒト。
今は頼りになるお姉ちゃんって感じ、かな。
自分は一人っ子だから、余計にそう思うのかもしれない。
こんなお姉ちゃん居たらいいなって、ちょっと思う。
でも今更、母さんにお姉ちゃんの存在ををねだったって、出てくるのはアンドロイド、なんだけどね。]
── ?? ──
私には時計技師の父とデザイナーの母がいた。
人当たりが良くて、頼まれごとをほいほい引き受けてしまうような人。
一人娘の私が寂しくないように、
家族というものをしっかり感じられるように。
14歳程度の見た目のアンドロイドをオーダーした。
私の記憶の一番深いところには、既に永遠の14歳の姉がいた。
リーリア姉さん。
私の、一番最初に無くしたもの。*
[だから、話題の切り替わりに少し感謝した。
だって服装の事は、広げて楽しい話では無かったから。
無茶なトレーニングの方を指摘されれば、あははと気まずい笑みを浮かべただろう。]
トレーニングの事、よく分からなくて
こういうの、取り合えず走ればいいかなって、
何となく
[何となくで無茶なトレーニングをするな?
はい、大変そう思います。
若いが故、無茶をしても何も気づかない。そんな状態なのであった。]
継続、ペース、コツコツ…
[彼女の言葉を反復する。>>188
成程、彼女の言う通りだろう。勉強と同じだ。
一気に知識を詰め込んでもそれは単なる一夜漬けで、本当に学んだとは言い難い。
トレーニングもそういう物であったかと反省しながら――、
しながら――……、]
え?あぇ?
大丈夫!です!
私別に、グイグイとか、なにも気になんて
嫌とかそう言うのも、無いです、し!
[彼女の苦笑いに焦った言葉を返す。
嫌ではない。でもそれを直球で伝えるにはどうしたら良いのか。脳内で幾つかの言葉をぐるぐる回しながら、微笑みと共に改めての自己紹介を。]
はい、時間が合えば
[ジムには通い慣れていないものの、週に通う回数ぐらいは決めてあったから。
時間帯が重なれば、今後会う機会も増えるのだと思う。
勿論、ジムの外でも同じこと。自己紹介を終えれば、アーネストはもう知り合いだ。
差し出された手を握れば、久しぶりの他者の体温に少しドキッとした。>>191
人と触れ合うなんて、何時ぶりだろう。]
じゃあ……
よろしくお願いします!
しッ、師匠!!!
[師匠〜〜?!
両手で彼女の片手を握りながら、勢いのまま師匠呼びをした。
…この言葉は、彼女の熱に感化された物だったかもしれない。*]
/*
……はっ!
ログ追いと執筆に夢中で独り言使うの忘れてた!!
ドーモみなさん。ニンジャスレアーネストです。
楽しそうな村を見つけたので勢いでずさーしました。
けっこー緊張してますが、楽しんでいきたいです。
乗客のみなさんみんな魅力的で素晴らしいです。
色んな人とお話しできたり、アーネストが面白いことやったりするのを楽しめれたらいいなあ。
── ショッピングモール ──
マリーは目的のない散歩が好きじゃなくて、
そうなると決まって私はウィンドウショッピングしましょうって誘うの。
でももう、彼女は隣に居ない。
私が捨てたから。
でもさっぱりした性格だから、きっとメッセージは来ていない。
本当は、電子端末に連絡が来ているのも
来ていないということも怖くて
部屋に戻りたくない、だけだった。
こういう時、姉さんに会いたいって思ってしまう。
目当てのものもないけれど、癖になってるのね。
いつの間にか、ショッピングモールを歩いていた。*
/*
サンシアもレットも可愛い。
うりうり頭をなでくり回したい。
社長さんも可愛い。たまごボーロ。
ボーテ100点!
― いつかのシアタールーム ―
[自分は趣味でその場にいた。
頻度が多い人間が居ればそれなりに会っていたことだろう。
ただ誘い合わせることもないため最初は一人であることが多かっただろうか。
部屋で映像媒体を覗くことだってできたが、そんな移住する前も後もできることをわざわざ航海中にする理由も浮かばなかった。この場にはこの場の雰囲気があるし、何より1人の時であれば見たいものがみれる贅沢さがあった。]
手間暇が贅沢で道楽…なんてなぁ。
[時代の変化を笑いながらぼんやりと流すのは映画や作品というよりは映像と言うものが多かっただろう。
建物や美しい風景。あるいは昔の暮らし。それらが見える作品というのもあったが、そういうただの映像が一定のBGMと一緒に流れるものも多かった。
だがそれって穏やかで、そして眠くなる。眠くなる。有体にいって寝落ちていることも多かった。]
[そうして寝落ちた後に誰かがシアタールームを利用して、その音で目覚めることも多々あっただろう。]
ん…ん…っ…ふぁぁ……おはよ。
[寝起きの彼が挨拶したのは特撮ものをみたりしていたアーネストや一緒にみていたサンシアや、あるいは誰かだったかもしれないし、誰しもだったかもしれない。
それぐらいには寝落ちていることが多い...であった。*]
/*
なかなか軸を広げられなくてごめんなさい、というのと、ドルチェさんに返しにくいのを投げていたら申し訳ないです。でもわたしはとても楽しんでいます…ありがとう。
日替わりですね
[一つの広い部屋の中が私の世界だった。
あなたと友達になってくれる子よ、と
ぬいぐるみや人形を大量に贈られて
その子達と遊んで暮らしていた。
欲しいと思ったものも欲しいと思わなかったものも
与えられるままに身の回りにあって
困った事なんてほぼなかった。
裕福な家でなければこんな道楽みたいなこと
出来るわけもなく、お金だけは家に沢山あった。
――― ひとりの少女を愛玩のように扱うなんて。]
……次の場所では決められるわ。
決められるんじゃないかと思って
私はこの船に乗ったから
そう、だといいな。なんてね。
[小さく笑うと、
独り言、ですけどね。なんて付け足して。]
わたし、は…………。
幸せな顔は見ていた。
あなたは幸せな子なの、といつも言われていた。
だからきっと、幸せだったのね。
[行き過ぎた過保護。
私の目に映るおかあさんはいつも幸せそうだった。
あの世界に幸せは確かにあった、はずなのに。]
でも、幸せを見つけられなかったの。
おかしな話、だと思われるかもしれないけれど。
不幸だと思ったことはなかったはずなのにね。
[嫌な顔をするでもなく、淡々と
…………話していたはずだけど
どこか哀しさを漂わせて。
幸せが何かはわからなくとも
これは確かに言える。]
……今の時間は好きだわ。
幸せ、なのかどうかは分からないけれど。**
――カラントとの出逢い(回想)――
[この船に乗り込んでから、私は日課として食堂に足を運んでいた。
食事を取る為ではない。アンドロイドである私は、人間と同じ食事を口にする事は可能であるが、それが動力源として必須かと言われたらノーだ。
私の目的は珈琲を淹れる事。
本来は従業員型ロボットたちや、珈琲サーバーの仕事であるが、私は勝手に器具を持ち込んで珈琲を点てていた。
それを喜んで飲んでくれる方がいるのは大変有難い事である。
その日も私は黙々と珈琲の準備をしていたと思う。
私のそんな所作が目に止まったのであろうか、彼の人が声を掛けてきた。
眼鏡型の電子機器を装着した大柄な男性。薄オレンジ色のフィルター越し、此方に注がれる眼光は鋭い。眠気を伴っている状態そうなっていたのかもしれないが、少なくとも私にはそう見えた。]
― 展望室 ―
…
[果たして何度見返したかわからない施設のリーフレットを片手に、しかし視線はぼんやりとガラスの向こうの星空に向けていた。
暫くののち、リーフレットを丸めてぽん、と意味もなくもう片方の手のひらを軽く叩くと立ち上がった。
持ってきた旅行雑誌に少しよれてきたリーフレットを挟み、小脇に挟むと歩き出す。
次に向かったのは、図書室だった。]
[彼の声と容姿はどこか人を惹きつけるものがあり、私の興味を刺激した。
一体何をしている人なのだろう。体格から、スポーツマンか何か?
顔立ちは随分と男前だ。
考えながら私はデミタスカップに注いだエスプレッソ珈琲と、大盛りのトルコライスを用意した。
トルコライスとはひとつのお皿にトンカツ・ナポリタン・ピラフを盛り合わせた料理である。おまけとしてエビフライも乗せておいた。
さて、彼はこのサービスに満足してくれただろうか?
私が彼に正体を明かすのはもう少し後だろう。
勿論、私は怒りなどしない。むしろ従業員のふりをして彼を騙した事を詫びたと思う。]*
― 図書室 ―
[図書館、というほどの広さもない図書室にはその実膨大な量の書籍が収められている。
人間は大きな情報をどんどん小さく縮めていった。
今や高尚なデータからつまらない落書きまでのすべてが大した大きさでもないサーバに詰めこまれている。
一方後世、これを読み取る機器がなくなったときに失われる情報もまた大きい。
何なら、数千人くらいの生きた証など読み取れるものがなくなった瞬間あっという間に失われることだろう。
つまり、自分はいまだ、あまり機械を信用しきれていないところがある。
どの面下げて宇宙旅行してるんだ、と言いたくもなるが、ここまで来たのは、もう、さすがに文明に折れてもいいだろうと、人に宥め、勧められたのもあるのだ。
つまり、部屋の中央付近にあるオブジェ兼ダウンロードセンターで書影を空中に表示させるのではなく、部屋の壁際の本棚の、少し埃をかぶって黄ばんできた紙の本を選ぶのが、本来の自分なのである。]
いつも思うが、読んだことない本だらけだな
まあ、本なんか今まで進んで読んだこともそうないが…
おっ 冒険だと
面白そうじゃないか
[紙の本があるのは『図書室』の一角だ。
しかしそれでも二、三百冊はあろうかというハードカバーの中から、今日読まんとする本を唸りながら探していた]**
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