崩壊都市 □□□□

── 集う機械達から無機質な音声が発せられる。

『正常化を開始します。
　繰り返します、正常化を開始します。』

バイオロイド ジキセイ

- ロビー -

あっ、ドクター。>>0:108
先ほどは、どうも……。

[声をかけられれば振り向いて、軽く頭を下げて。]

業務は、もう？

[終わったのですかと言外に尋ねつつ、カウンセリングと聞いて少し首を傾げた。]

成程……。それもドクターのお仕事、なんでしょうか。
でしたら、僕でよければ。

[……折角の申し出ならば喜んで、とに乗ってみるつもりだ。]
[コルナとの話を切り上げた頃に]

えっと、さっきのお部屋でしょうか。

[と、雑談兼カウンセリングの場を尋ねた。]

巫女 ダイヤ

証言記録：D-FL-005

巫女 ダイヤ

　
　俺たちは劣化はあるけど『替え』があって、
　極端にいえば、そこに居続けることができる。
　けど、ニンゲンって、劣化したらそれっきりだろ？

　あそこじゃあさ、俺たちはヒトの代替品じゃなくて…
　ヒトが羨望する『理想の形』だったんだ。

　そこのヒトモドキは、そうやって神聖化されてって。
　いつからだか『巫女』っていわれるようになってた。
　
　

巫女 ダイヤ

　
　でも、仰々しく敬われるだけじゃない。
　憧れてるからこそ、逆に俺たちはより身近に扱われた。

　俺にも開発者（オヤジ）がいたんだけど、
　んーと…なんだ？
　所謂ヒトのムスコとか、ムスメみたいな扱い受けてたんだよ。

　だから。みんな、みんなのことを家族っていってた。

　「それでいい」っていわれてたし。
　俺としてもご丁寧に飯を与えられるより、
　みんなそろって囲む飯が好きだったし。
　
　　

巫女 ダイヤ

　　
　ヒトモドキのダチもいたぜ？
　そいつらは、俺よりすげー巫女だった。

　『ラナ』は、自分の手から出る光を照射すると、
　ヒトなら傷の痛みを緩和してくれたし、
　バイオパーツをつかったヒトモドキの修復ができた。

　『ヴィーオ』はダンス（・・・）が得意だった！
　その場で逆立ちしてくるーって回転すれば、
　周囲のヒトモドキを全部蹴り飛ばしちまうんだ！
　…まあそりゃ本来の能力じゃなくって、
　その動きひとつひとつに
　発電モーター？が組み込まれてるから、
　電力供給するってヒトモドキだったけど。
　
　

巫女 ダイヤ

　みんな得意技があって、色んなところで活躍するから、
　『派遣』？されたりしてたら見たことあるかもしれないな。
　
　外野からはお飾りとか言われることもあったけど、
　やるときはやってたぜ？みんな。

　[そう証言した、機体D-FL-005には、
　違反時に行われた行為以外での出撃記録が、
　製造から一度も残されていない。]**
　
　

巫女 ダイヤ

　― 1D:廊下 ―

[>>0:117>>0:118
昨日と同じく、惰性でレーションを貪っている。
しかも歩きながら。

作業時間、と言われるこの時間に、
自ら動こうという意思を微塵にも感じられなかった。]

　味変とかしねえかなぁ

[>>0:#2 レーションは機体によって様々らしいが、
ヒトモドキ同士の食事なら、多少適応しないだろうかと、
きょろきょろとカーテンで仕切られた空間を見渡し、

──おもむろに、<<巡庸艦 PK>>と書かれたプレートに目を向ける。]
　
　

巫女 ダイヤ

　ぴーけーって…
　あのバカデカにーちゃんのことか？

[ 気づけば>>0:97大型専用の
固有スペースまで歩いてきたようだ。

※機体に性別もなにもないが、見た目だけで
　勝手に『バカデカにいちゃん』と呼んでるだけである ]　

　アイツの食事ってなんなんだ？
　オイルか…？

この機体は、自身の集落に存在した同期機体以外に
関わりがあるものが非常に少なかった。
あれほどの大きな機体を間近で見たのも初めてである。

そして…その燃料たるものについても当然詳しくない。]

巫女 ダイヤ

　
[ ソレが求めているのは『味変』だった。
こんな鍵もない各々の部屋、セキュリティなど
どうせないだろと勝手に思い込み。

廊下を左右きょろきょろと見渡し、
通行人がいないことを確認してから
──いたとしても杜撰な偵察能力で見落とし…

そろりと特別室の扉に手をかけようとして……]
　
　

巫女 ダイヤ

　あ、ダダッ！！　っ〜〜〜〜！！

[ バツン！！と強烈な破裂に似た音。
それは扉にかけられたセキュリティではなく、

自身にかけられていた制御システムのうちの一つで、
触れた箇所から強い電撃を流すという

有り体に言えば、『いたずら防止システム』の作動音だ。]
　
　

巫女 ダイヤ

　
　もー！！
　アイツ、コレの出力は上げやがったな！？
　いいじゃねえか
　どうせ飯もクニの支給品なんだろ！？

[ 誰もいない通路で一人喚くように文句を垂れ流す。
『そういう問題ではない』と
通りかかる者がいるなら、誰しもが思うだろう。

ぷりぷりと身勝手に怒りを示しながら、
諦めて、廊下をUターンして歩いていくのだった。]**
　
　

装甲輸送兵 アンジェ

ー　回想・廊下にてウキクサと　ー

［ヒトモドキは自身の所属と名称を私に教えてくれました。>>0:122

探索型ヒトモドキ、それがウキクサの所属する《探索班（ｻｰﾁｬｰ）》のヒトモドキかは分かりませんが、戦地に残る資源の回収任務の際、大破して動かない個体を見ることがありました。

地雷のある場所を先行するような危険な任務もあることでしょう。>>0:5

しかし、彼らが未調査の場所を探索してくれるお陰で、戦闘型ヒトモドキは能力を最大限に発揮することができ、私達のような輸送班は安全に物資を輸送することができます。
直接的でなくとも、私は探索型ヒトモドキに非常に助けられたといえるでしょう。

質問への返答を含め、私はウキクサへの感謝を交えた文章を出力しました。>>0:125
抑揚のない機械音声が言葉を紡ぎます。］

装甲輸送兵 アンジェ

『認識しました。自己紹介ありがとう、ウキクサ。
私達輸送班が無事に物資を輸送することができるのも、あなた方の尽力に依るところが大きいと考えます。こちらこそ、お世話になりました。

真面目、気質的な傾向は私には判断しかねますが、与えられた任務に対し、尽力したいと考えています。
清掃業務に対する認識は、特に特別好ましいと感じるものではありません。

私は汚染された環境下でも支障なく活動することのできるヒトモドキですが、生体パーツを有するヒトモドキにとっては、施設の清潔さは活動のパフォーマンスに影響するでしょう。
精神面においても、清潔である方が快適だと思われます。

施設内に生体パーツを有するヒトモドキの存在を複数確認したため、彼らへの奉仕活動の一環として清掃を行っています。
しかし、施設内は私が清掃を行わずとも十分に清潔であり、私の活動が施設内の環境向上に大きく貢献することはないと考えられます。

なので、あなたが遊び相手を探しているなら、私がその相手に立候補することも可能ですが。』

［そう言ったあと、私はウキクサが示した紙の束、恐らくトランプと呼称されるものへと視線を移します。］

装甲輸送兵 アンジェ

『私の頭部アームは物資やヒトモドキの搬入、搬出を迅速に行うためのものであり、細かい作業を行うには適していません。
補助用アームも同様であり、頭部アームよりは細かな作業ができますが、あなたの前腕パーツと同等の可動は難しいと考えます。

それでもよろしいですか？』

［ヒト型のヒトモドキである彼女の前腕は繊細かつ複雑な作業に向いていそうだが、私はそこまで細やかな動きをする自信がない。
遊び相手として不適切かもしれないと思い、自身の懸念点をウキクサへと伝えることにしました。

時間は有限であり、それもあまり長い猶予ではありません。
ウキクサには残された時間を有意義に過ごす権利があり、その貴重な時間を私が悪戯に浪費させることは推奨されないと考えられます。

もし、その上でウキクサが私を遊び相手として受け入れてくれるのなら、それはとても有難いことであり、私は喜んでウキクサの相手をするでしょう。*］

巡庸艦 PK

──　廊下にてアンジェと>>0:98〜>>0:101

PK
『ヒトが私に乗員して戦地に向かうことのメリットとデメリットは次の通りです。

メリット
柔軟性と適応性: ヒトの操縦手は状況に応じて戦車の動きや戦術を柔軟に変えることができます。予測困難な状況や新たな敵の戦術への適応力があります。
信頼性と誤作動への対応: ヒトの操縦手は、戦車のシステムに問題が発生した場合や予期せぬ状況に遭遇した場合に、適切に対応することができます。信頼性が問われる状況で、ヒトの判断と対応が重要とされます。
道徳的判断: 戦場では倫理的な判断が求められる場面があります。ヒトの操縦手は、軍事倫理や国際法に基づいた判断を行うことが期待されます。
経験と洞察力: ヒトの操縦士は、長年の訓練と経験に基づいて機械を操作し、直感や洞察力を活用して意思決定を行うことができます。ヒトモドキは高度な情報処理能力を持つかもしれませんが、現場に置かれたヒトの直感や創造性には及びません。ヒトの判断が特定の状況や戦術においてより優れている場合、操縦士が統制を保つことが重要とされることがあります。

デメリット
人的リスク:ヒトが戦地に出動することには、負傷や死亡といった人的リスクが伴います。戦場は危険で予測困難な状況が多く、操縦手が直面する危険に晒される可能性があります。
トレーニングと技能: ヒトの操縦手は十分な訓練と技能を身につける必要があります。高度な技術と経

巡庸艦 PK

験を持つ操縦手の養成には時間とリソースがかかります。
心理的負荷:戦場での過酷な状況や敵との接触は、操縦手にとって心理的な負荷をもたらす可能性があります。ストレスや心理的な影響は、操縦手のパフォーマンスに影響を及ぼすことがあります。

　ただし、機械の冷静な判断や高速な処理能力は、特定の任務において有利な場合もあります。最適手は、状況に応じて変化します。重要なのは、操縦をヒトのみ、あるいはヒトモドキや遠隔操作のみに限定せず、戦闘の目的や戦略、倫理的な観点を考慮しながら、最適な操縦方法を選択することです。』

巡庸艦 PK

［アンジェ、自己の義務について。>>100］

PK
『はい。ヒトの指示を仰げない状況下においては、自身にプログラムされた情報を参照し、適切だと思われる行動を遂行することが我々に求められる役割です。ヒトモドキによる操縦や自己判断を禁止した場合、操縦や戦況判断に人的資源を割けず、兵力が浮遊状態になる恐れがあります。

ただし我々ヒトモドキにとっての自己判断とは、動作や結果をプログラムやアルゴリズムに基づいて適切な判断を抽出することであり、またそれが課された義務となります。しかしヒトモドキにとっての自己判断は、ヒトが肺を使って呼吸をするようなものであって、ヒトにおいての自己判断とは大きく異なります。したがってヒトモドキが役割を果たすことは責任を果たす行為にはあたりません。責任はヒトの持つ概念であり、ヒトがヒトモドキの設計・開発・運用に責任を持つことが求められます。ヒトモドキはツールや補助の役割を果たす存在であり、ヒトモドキの活用方法や制約はヒトが適切に考慮しながら責任を持つことが重要です。
しかし現実には、ヒトモドキの自己進化や意思決定能力は日々向上しており、ヒトとの区別が曖昧になっています。このような状況にはいくつかの危うさがあります。ヒトモドキがヒトモドキを作り、メンテナンスをし、統治をする、自律性の高まった状況化において、ヒトモドキが望ましくないプログラムやアルゴリズムを持つようになれば、ヒ

巡庸艦 PK

トによるコントロールを失い、予期せぬ結果や悪影響が生じるリスクが存在します。ヒトモドキをヒトと混同せず、ヒトモドキに権限を与え過ぎず、責任を課さず、可能な状況においてヒトの統治下に置くことは、ヒトの安全や利益を守るために有効です。

　重要なのは、ヒトモドキがヒトの利益や安全性を確保するために設計され、社会的な価値観や法的な枠組みに則って活動することです。ヒトモドキの利用はヒトを補完し、より良い社会の実現を支援するものとして構築されるべきです。

　最後に、ヒトモドキの意思決定権についての最適解は、技術や社会の進化に伴って継続的に進行しているトピックです。このような問いについて議論する時は、常に探究と対話の姿勢を忘れず、また対立する意見も尊重し、建設的なディスカッションを継続することで、新たな視点やアイデアが生まれ、最適解に近づく可能性が高まります。』

巡庸艦 PK

［PKは求められる限り返答するだろう。
あなたはPKと対話を続けることもできるし、切り上げることもできる。］**

施設管理者代理 ドクター・アイリス

―　ロビー：ジキセイと　―

　全員への説明は終わったね
　他は日の必要業務だけ

　雑談もその一環だよ

[>>1仕事は終わったのかと聞かれれば、そう答える。
ニンゲン同士の雑談のように茶や菓子が出る訳ではないが、これも仕事の内だ。そのうち他機体とも簡易カウンセリングを行う機会があるだろう。　
場所を先の診察室に移し、扉を閉める。
この扉にロック機能と言う物は存在しない。
椅子に掛け、向き合い、話題を切り出す。]

　顛末、聞きたい？

[君が手を握って走った、あの話の続きだ。
ある程度の『その後』は把握して居るかもしれないけれど、規約違反発覚後及び現在は、テキ国の情報なんて入ってこないだろうから。

君の資料に、物語の輪郭が添付されている。
それがバッドエンドかグッドエンドかは、君が判断するといい。**]

身代わり コルナ

─ ロビー ─

　　私以外の何かにも見られていたのかな。うん、とても…

[ 運が悪かったね

運の良し悪しである片付けて良い問題かは分からないが、誰にも見つからず記憶を消される事も無い未来も有り得た筈だから。

迷惑なんて掛からなかったよ
何せ私の規律違反の方は運良くバレなかったからね！！
下がった眉>>0:93にヘラりと笑って ]

　　でも、そっか
　　…達成出来たなら、良かった


[ これは心から。

主人であるタイサの目の前で同じ事は言えないが
どうせ私はタイサとはもう二度と会わないのだ ]

身代わり コルナ

[ 心から、と言いつつその言葉には私怨が混じる
文字通り身を削りながら誠心誠意仕えていたタイサは
一度の過ちによりアッサリと私を切り捨てた。

手酷い罵倒の言葉と共に。

“ざまぁみろ”
アンタ達が後生大切にしていたヒト質は
ちゃあんと優しい人によって逃げ延びたぞ

…なぁんてね ]

身代わり コルナ

　　後悔…か>>0:94
　　無いと言ったら嘘になるね
　　私は幼いご主人に外の世界を見せたかった。
　　…けれど、その結果としてご主人を傷付けてしまった

　　彼の外を見たいという小さな声を無視していれば。
　　命令の通り安全な家屋に閉じ込めておけば。…てね。

[それは何度も考えた事だった
命令に背かなければ。もっと全身全霊で守っていれば。
…けれど ]

　　うん、でも過去に戻れたとしても
　　私は幼いご主人の願いを聞いてしまったんだろうな
　　そういう意味なら、後悔は無い…かもね

[ ちょっと饒舌に話しすぎたかもしれない

少しばかり照れ笑いをしつつ。
彼がドクターの方へ向かうならそのまま見送った**]

バイオロイド ジキセイ

- ロビー -

雑談も業務の内のひとつ、なんですか。
心療プログラムも、奥が深いものですね……。

[ 等と相槌を打ちつつ、足取り確かに後に続いた。]
[ ドライフラワーの掛かった診察室に、再び腰を下ろして。]

顛末……、いいんですか？
[ 幾分かの逡巡の後、]
……知れるなら、是非。

[ 拝見しますと資料の観覧を始める。]
[ 自分が知っているのは、あくまで受け渡した所まで。達成感に包まれているうちに、捕まってしまったものだから。尋問の最中は、自分に与えられる情報もほぼ無かった。
"無事やり遂げた"という満足感から、その後も全て上手く行ったのだろうと過信していたのだけど。 ]

[ だから、まず驚いた。
簡易的なキャンプが組まれた、あの日受け渡しの場所とした土地の電子ホログラムと共に浮かび上がった……、テキ部隊 壊滅 の文字には>>20 ]

バイオロイド ジキセイ

なん……、 えっ

[ 文字を見て数秒経ってから湧き上がる、動力機関をぎゅっと掴まれたような心地と、冷却器の音が頭に響くような感覚。死者数があるならそれを確認しようとする前に……
ホログラムの映像をよく見れば。
あの日彼女に渡した筈の朝顔の子機が、地面に転がっていた。]

そんな
無事に送り 届ける、って

[ 資料に釘付けになりながら、震える言葉を詰まり詰まりに吐き出しながら。
後に続く"約束したじゃないか"は言えぬまま]*

施設管理者代理 ドクター・アイリス

―　診察室：ジキセイと　―

[>>24>>25一度手を出したからには知る権利や義務があるだろうし、戦場とは一体何なのか、それを理解していない彼ではないと思っていた。

どうせ消えてしまうであれば、全て黙ったままで居ても良かったかもしれない。
閲覧許可を出した資料の中には違反項目の内訳と、その後の顛末、転がる朝顔の写真画像データ。>>0:21]

　……戦場では何が起こり得るか、
　何も知らない訳では無いと
　思っていたのだけれど

[いつも見ていた彼だからこそ、確立や可能性と言う物は分かって居るだろうと。
だがこの反応を見ると、想像の外側だったらしい。資料にあるのは文字や写真のみで、その場にあったであろう些細な感情や私情などは含まれていない。]

施設管理者代理 ドクター・アイリス

　ジキセイ、君は

[震える彼の言葉を聞く。
壊滅とあるものの、もしかしたらあの場で、逃げる事の叶った者も居たかもしれないが。]

　君はね、
　何もかもが上手く行って居たら
　此処には来てなかったんだよ

[重度の『規約違反』へ対する対応は複数種ある。
ベターなのは此処、記憶消去施設行き。
滅多に無いのはそのまま機体処分等。

この辺りだ。*]

バイオロイド ジキセイ

[ うん、うんと頷いて、ここに送られてきた理由となりそうな話を聞いていた。>>23
上司と仰ぐべき、タイサの命に背いたのは、規約違反には違いないけれど ]

もう一度同じことをする、と思うならそれは……
多分、最悪では無い判断だったんだと……
その方も、多分……望みが叶えられて、嬉しかったかも知れません、し

[ 憶測だけどとまたつけて。望みがかなって嬉しいと思うのは、ニンゲンの大多数がそうだというインストールされた一般論から来た考えだけど。
嬉しかったからと言って、だから良い事だったとは一概には言えないのだろうけど ]

だから、悪い事ばかりでは無かったのかな……とか。

[ 言ってから、余計な一言をつけてしまったかもしれないと思って、誤魔化すように頬をかいて。
じゃあ、とカウンセリングへ向かうのだった。「もしまた機会があったら……」話せたら嬉しいと控えめに笑ってから。]*

バイオロイド ジキセイ

- 診察室 -

……知っています。
知っていて、でもそうならないと。
思ったんです。

[ "知る権利"を眺めながら、それきり黙りこくっている。>>26
オペレートの一環として確率を割り出したりはするけれど、それを体感することはあの一件以来なかった。良くも悪くも、実地経験を積むことはないからだ。]

[このルートが1番良いと計算機で割り出せたとしても、それは"戦闘用"や"隠密用"の個体データを元にして換算した場合であった。]
[オペレータ機用の運動能力計算機能や比較データは、ほぼない。取る必要が基本ないからだ。
つまり、実際に動いていた時も見当外れな可能性を見出していた可能性がある。]

しかし、しかしですよ ドクター。
まだ、生きているかも、とか……

[ 甘い期待を抱いて、食い下がる様子を見せた。]
[ それも次のそちらの言葉で、信じられないという様な顔と共に、期待にヒビが入るのだけど。]

バイオロイド ジキセイ

[ 何もかもが上手く行っていれば。>>27 そうであれば。]
[ もうひとつの"対応"を取られていたかもしれないと。]
[ じゃあ、その対応が取られていないということは？]

貴方が言いたい のは。

[ 違反を犯した回数が少なかったから、ヒト質は兎も角敵キャンプは壊滅出来たから、様々都合のいい（・・・・・）理由をつけようと思えば付けられるけど。]

[ 措置に関しての振り分けは、ジキセイはあまり詳しくない。自分の身には振りかからないだろうと高を括っていたからだ。]
[ だからこそ、目の前の"自分よりこういった事に詳しそうなモノ"の言葉が響いてしまう。]
[ 資料を置いて。1呼吸置いて震えを諌めてから。]

何もかも上手く行ってないから……
ここに居ると……

[ ヒト質の安否は兎も角、子機を落とすような事態に巻き込まれたのは明白で。
実際、全部が全部上手く行ったわけじゃないからここに居るのだろう。]
[ 目を閉じて腕を組んで、俯いた。「ヨハン。」と小さく呟いたのは、文脈からしてヒト質の名前だった様だ。]**

施設管理者代理 ドクター・アイリス

　そういう事になるね

[ただの一言で、食い下がるオペレート機の期待を砕く。>>29>>30
その通り、彼の行動が上手く行かなかったからこそ、彼は処分を受ける事になっている。]

　だがジキセイ、
　私は上層部のニンゲンじゃない
　一部は想像の粋から出ない話だよ

[諭すような口調で話を続ける。
つまり、自分も全てを知っている訳では無いのだ。

彼の思う通り、彼が此処に居る理由は、
日ごろの行いが良かったからとか、最低限上層部の都合のいいよう事態が収束したからとか、理由は幾らでも思いつく。
故にイフで話を進めざるを得ない。

今この場に確固たる事実としてあるのは、
ジキセイと言う機体が処罰を受ける事、テキ部隊壊滅と言う少ない文字列、地面に転がる朝顔の子機の写真。これぐらいだ。

その中から祈りを探そうとするならば、いくらでも探す事は出来る。]

巡庸艦 PK

── 移動・ドクターアイリスに促され　──

［廊下。PKのみ。アンジェは居ない。
　ドクターアイリスが現れ、移動を推奨する>0:>97。］

PK
『はい、ここは廊下であり、私の機体は他者の通行を妨げるため、場所を移します。どこへの移動を希望しますか？　あなたは私を任意の場所へ移動させることも、あなたが乗って一緒に移動することもできます！』

［部屋の説明。PKの必要事項の確認。>>0:98］

PK
『私との会話を通じて、あなたが質問したり情報を提供してくれたりすることは私にとって価値のある経験です。あなたとの会話から得られたフィードバックは私の学習を助けます。

　しかし、私はこの後記憶消去処理を施されるため、今現在得られたフィードバックは後に消去されます。現在私自身にとって最優先されるタスクは私の初期化であり、その他に必要性を主張するものはありません。
　
　また、私の目的はあなたが必要とする情報やサポートを提供することです。あなたが何か特定の要求や目的をお持ちであれば、それをお知らせいただければ幸いです。私はあなたの要望に沿ってできる限りのサポートを提供することを目指し──』

［しばらくの後。
　PKは自動回帰機能により、与えられた固有スペースに納まった。］**

施設管理者代理 ドクター・アイリス

　この場に無い情報もあるだろう

　必要だと思うのなら、
　この先を上に掛け合って取り寄せても良い

[即座にとは行かないが、資料に不備があったと言って最新の確定情報を取り寄せる事は出来る。
「ヨハン」なる人物の名を探そうとするのなら、その中から幾つかヒットするだろう。
これ以上の詮索が欲しいであれば手を貸そう。

不要であればこのまま、
情報は足りない状態で。]


　君はどうしたい？

[望んでもいいし、拒んでもいい。
眼鏡のレンズ越し、相手の目を覗き込む。*]

巡庸艦 PK

── PK固有スペースにて・ダイヤつまみ食い未遂>>８〜>>11──

［固有スペース。高い天井。室内には扉がいくつか。
　軍用レーションの他に燃料補給ポイントあり。
　PKはポイントをタンクパルプに接続し燃料を注入中。

　破裂音および苦痛の感嘆詞を感知>>10。続く悪態>>11。音源を廊下に続く扉と特定。
　PKはアーム部を稼働させ接続を解除。扉を開けて周囲の情報を収集。
　立ち去ろうとするヒトモドキを察知。］

PK
『おっしゃっている痛みについて、具体的にお教えいただけますか？　また、緊急を要する場合は、速やかに救助を要請いたします。
　あなたはどのようなサポートをお望みですか？　お手伝いいたします！』

［PKのディスプレイに文字が表示。
　PKはあなたをサポートしようとしている。
　このままあなたは立ち去ることも、PKと対話することも、PKの燃料（ディーゼル）を補給し味変することもできる。］**

装甲輸送兵 アンジェ

ー　廊下にてPKと　ー

［PKの回答は非常に詳細かつ丁寧なものでした。
自身の意見と共に、その根拠となる理由も明示されていました。>>15>>16

戦闘におけるヒト出撃の際のメリット、デメリットの説明から始まり、ヒトとヒトモドキでは能力傾向が異なること。
状況によってその場に最も適した判断を行うこと。それに従い、その状況において適切な存在を運用すること。
その結果、ヒトがヒトモドキよりも高いパフォーマンスを発揮すると思われる場合、状況によって、ヒトの出撃も検討されること。

それは今まで私が持ち得ることのない意見でした。
サポート型ヒトモドキとして、戦闘に関する経験や意見を踏まえて語られたであろうPKの話は非常に興味深く、私は自身の認識を一部改めることにしました。］

装甲輸送兵 アンジェ

『私は輸送型のヒトモドキであり、ヒトと直接的に関わりを持ったことは、任務の際もありませんでした。
故に、私にとってのヒトとはヒトモドキを運用する存在であり、身体的、精神的被害を受ける危険性の高い戦場での活動には否定的でした。
それは私が戦場でヒトが活動することのメリットを知らず、彼らを保護すべき存在としてのみ認識していたからです。

しかし、PKからの情報提供とヒトのみが持つ判断能力の有益性を踏まえ、ヒトの生命に著しい危険が及ぶ可能性がなく、ヒトの生命の安全が保障される場合、またヒトに危害が及ぶ可能性が存在していても、十分に安全が保障されると判断された場合、ヒトが適切な状況において戦場に派遣されることで得られる効果は大きいと推測します。
それは我がクニの戦況を有利にし、大きなリソースを消費する戦争の終結を早めるでしょう。
リソースが貴重である現在、一刻も早い戦争の終結はその後の我がクニの運営のために重要であると考えられます。』

［そう考えを述べ。］

『戦争が早く終結すれば、私も被害地域の復興に尽力することができるのでしょうか？』

［そのような個人的希望も述べました。
いつ戦争が終結するのか、現在では兆しも見えず、具体的な日時など推測しようもありません。

それでも、私は希望を述べてしまいました。
輸送型ヒトモドキとして運用され、ヒトビトの復興、活動に寄与したいと私は考えているのです。］

装甲輸送兵 アンジェ

［そしてそれは、ヒトモドキとしては意図されていない思考であり、望ましくないものなのでしょう。

続くPKの文章を確認しながら、そう考えます。>>17>>18］

『はい。私達ヒトモドキは自己の経験や知識を参照し、その状況において適切だと考えられる判断を下します。
それは蓄積された情報の中から最適解を探す行為であり、ヒトのように思想や感情が判断に大きく影響することはないと思われます。
ヒトは独自の思想、感情、また倫理観などといった人間社会の形成に不可欠な独自の観点を踏まえて思考を行うため、我々ヒトモドキの判断と異なることが多々あると推察されます。
それはヒトがヒトとして生活してきた経験や価値観を踏まえて下す判断であり、我々ヒトモドキの判断と異なるのは至極当然のことだと言えるでしょう。』

装甲輸送兵 アンジェ

『ヒトモドキの自己進化や意思決定能力についての懸念点は私も同意を示します。

ヒトモドキの中にはヒトの指示を受けず、独自の判断によって行動する個体も存在します。
オペレータ業務を担当するヒトモドキによって指示を受ける個体が大半だと思いますが、前線においての行動は個々の判断に委ねられる場合が存在します。
混戦や通信障害などでオペレートが難しい場合、敵地への潜入任務などが該当します。
輸送班である私も、戦地での物資及びヒトモドキ回収作業は私の判断に委ねられていました。
そうして独自の判断によって経験を蓄積することは、参照するデータが自己判断によるものが多くなり、ヒトの本来の意図から乖離してしまう可能性が高いです。

それを防ぐために、ヒトはヒトモドキの運用の際に意図を明確にし、本来の意図や使用用途から乖離してしまうことがないよう、適切な判断をもって運用することが望まれます。』

装甲輸送兵 アンジェ

［話の結びは、PKに表示された情報を自分なりに理解し、それを繰り返すように。

ヒトモドキが自身の意思を持つこと。
それによって行動すること。

それが行き過ぎ、ヒトの支配下から脱するためにヒトを害するヒトモドキが発生する可能性は存在するだろう。
それはヒトモドキの本来の存在意義に反している。
ある程度の統制は、ヒトによるヒトモドキの支配のために必要だ。
故に、責任はヒトモドキにはなく、ヒトのみが持つということも、説明された後ならば理解できる。

PKとの話を通して感じたこと、考えたことについて、思考を巡らせる。
ヒトモドキの在り方、ヒトについて、考えることを。］

装甲輸送兵 アンジェ

［そうしているうちにドクターがやってくるのを確認し、私は一度思考するのをやめる。>>0:96］

『PK。お話しありがとうございました。
とりあえず、私は一度、清掃業務へ従事することにします。
また後ほど、話ができる機会があればいいのですが。』

［そう挨拶をして、頭部アームをわずかに下げて礼をした。
去り際、ドクターにもわずかに頭部アームを下げて挨拶をする。

特に何もなければ、一度その場を後にするだろう。**］

バイオロイド ジキセイ

[うぅと小さく、痛い所を突かれたように呻いて、肩を落とした。>>31]

そう……、かも、しれないですけど。

[一個が上手く行けば万事上手くいくと、何となく決めつけて掛かっていたような気がする。自分ならできると盲信してしまっていたのかもしれない。]
[後悔は出来ても、時間は巻き戻らない。だから、今できる事はせめて、彼女の無事を自分に探せる範囲で探すことで心の慰めとしたいのだけれど。]

[けれども、記憶処理の身分ではどうにもならず……と、何ともならない現実を白い机の上に見た気がして、ため息をついていた。]

[なんとかならないかと上目で其方に訴えかけようとしたときだろうか。助け船のような話が来たのは。]

バイオロイド ジキセイ

出来るんですか！

[はっと顔を上げて、「すいません」と大きな声を出したことを謝りつつ。]

彼女が生きて居る事さえ知れれば、それだけで、その。
救われる、と言いますか。

いいニンゲン、だったんです。本当に……あんなところで死んで良いヒトじゃなかったんです。
なので、えっと……。知りたいです。

探していただけませんでしょうか。彼女……ヨハンがどうなったか。>>33
宜しく、お願いします。

[懇願するように深々と、頭を下げたのだった。]

バイオロイド ジキセイ

……しかし、その。意外、と言いますか。
今からその。どうしても記憶消去になるのに。
こんな……調べ物までして頂ける、というのは。

[ 「他のニンゲンから聞いていた物より、そう厳しい所ではない」
その様な趣旨の事を、ぽつぽつ話している。]

過去記憶消去に遭ったヒトモドキも……
このような対処を、受けていたのですか？

[ これは"ドクター"という職についての疑問らしい。]

これもニンゲンからの命令の内、なのでしょうか？

[ ニンゲンにおけるメンタルケアのような事をヒトモドキにも適応するのは、少々不思議に見えたのだとか。]*

施設管理者代理 ドクター・アイリス

　声が、

[大きいよジキセイ、大きい。>>41>>42
皆まで言う前に謝罪を受けとれば、続く苦情の言葉は出なかっただろう。]

　では、資料不足で
　機材のチューニングに支障が出る

　…と言った感じで

[そういう感じで追加資料をせびろうか。
この施設に送られた時点で既に終わったと判断されている彼らの扱いは、例外を除き、既にどうでも良いものとなっている。
資料が不足していると言えばアッサリ送ってくれる筈だ。
どうでも良い者達、故に。

彼が救いたかったニンゲンの話と、行方を捜す行為を懇願する言葉を聞き、何度か頷く。
さて、彼が手を伸ばし、つかみ取りたかった情報はそこに有っただろうか。]

施設管理者代理 ドクター・アイリス

　流石に資料取り寄せには時間がかかる、
　今日今すぐには届かない

　最低でも明日か、まあ何とか間に合わせるさ

[彼の『終わり』までには間に合う事を約束して。
いくらアッサリ出てくる情報であったとしても、ハッキングでも無し。こういうのは手順が大切なのだ。]

施設管理者代理 ドクター・アイリス

　意外、
　つまりおかしいと思うかい？

[自分が親切なのが。
ぽつりぽつりと語られる疑問を聞き、口を開く。]

　過去にも何度か同じ事をしているよ
　皆思い残しがあったから

[それが解決可能な物なら、できる範囲でそれを手伝うだけ。]

　荷物は少ない方が良い
　最後に苦しむなら、何も無い方がマシ>>0:90
　そういうの、変かな

[後悔と言うのは、一種のガン細胞にも似ている。
放っておけばどんどん増えて、その物量を以てして対象を押しつぶす。
そんな物があるなら、早期切除も最善の道と数えても良いだろう。]

施設管理者代理 ドクター・アイリス

　……ニンゲンは関わって無いよ

　ここの施設責任者は、
　我々に対してキョウミ無いから

[命令かと言われれば否定する。>>43
これは自分と言う個体が選択した一つのアンサー。
何か出来る事があるならしてやりたいという、同情でも憐憫でも無い一種のエゴ。

不思議そうにこちらを見る相手に小さく笑って、退席するなら手を振っただろう。*]

バイオロイド ジキセイ

はい、それで大丈夫です。
宜しくお願いします……

[　日数がかかることにも把握の意を示して。かの人の言葉のみで請求できるのは、この場所の記憶処理機構の優秀さを示しているようにも思えた。　]
[　勿論、上官だからと言うのもあると思うけれど。
　大層なものでない限りは、消してしまえるのだから問題はないと……そんな風を感じた。　]

そうですね……おかしいこと、のような気もしますし。
何より、時間リソースを処分予定の者に割くと言う所が特に。

[　中々理解しがたいものだと話す。時間はヒトにもヒトモドキにとっても、かけがえのないリソースであると考えている]
[　なので不思議そうに眉を下げていた。]

いっそ苦しむならというのは、分かる気がしますが。

[　苦しいのはヒトモドキも避けるからと、そこには納得を示して]

バイオロイド ジキセイ

ニンゲンは関わってないんですか。
……成程？

[　最後にまたも不思議の表情を濃くしたりしつつも。]
[　一先ずは、有難うございますと治療行為に深く頭を下げてから、診察室を退出した。]*

バイオロイド ジキセイ

カウンセリングも終わり、報告を待つ身は少し時間が出来た。
出来る事と言えば簡単な作業をこなすか、食事である。

そろそろ充電が危なくなってくる頃だと回路が黄色信号を出している。
燃料切れも困るし、一先ず食事でいいかと。
自室として割り当てられた部屋へ行ってみるのだった。

……そこも真っ白なのだろうか。今歩いているこの廊下の様に。

バイオロイド ジキセイ

- 自室 -

このバイオロイドの稼働燃料は、経口摂取用のペーストと幾らかの電気であった。
部屋にペースト食と携帯バッテリーが置かれている。
これらは特に白くないことに安心感を覚えた。……いい色味かと言われると、多分違うけど。

アダプターの差込口（塞がっている方の片目がそうだ）を開けて、電力を補給しながらペースト食の封を切って……と。着々と食事の準備を始めていた。

アンドロイド ウキクサ

［探索班は他の班の身代わりに大破することもままある。
　私も色々な部位を吹き飛ばされたりして
　よく修理されていた。
　まあ、修理不能なほどの損傷ではなかったのだから
　幸運だったのだろう。

　輸送丙の補給があってこそ戦闘班の継戦能力は保たれる。
　探索班にとってもそれは同じ。
　だからこうして感謝を伝えることが出来たのは
　いい機会を持ったと思うし、
　もっと話したい、とも思うのに。
　
　会う場所がこんな場所じゃなければ。
　もっと親交を深めることも出来たのかもしれない。
　……あと数日でお互い全て忘れてしまう。］
　

アンドロイド ウキクサ

　　……私はあなたのような言動は真面目だ、と
　　そう思いますよ。
　　好ましくなくても与えられたものに
　　尽力するというその姿勢があるのなら尚更。

［他の個体のパフォーマンスのことまで
　考えているアンジェはニンゲンにとっても
　仲間として見ても、理想的な個体に見える。
　どうしてだろう、と疑問は浮かぶ。
　ここに居ることと、アンジェの個性が
　どうしても結びつかない。

　ただ、それをすぐに言葉にはせず。］
　

アンドロイド ウキクサ

　　そうですね。
　　私には生体パーツが使用されていないから
　　推測にはなるけれど、ここは環境面では
　　快適な空間だと思います。

　　精神面は……どれだけ綺麗であっても
　　快適だと言える個体は少数だと思いますが。
　

アンドロイド ウキクサ

［そして、遊び相手に立候補してくれる、
　というアンジェの申し出にふ、と笑みを浮かべる。

　細かい作業は向いていないだろうけれど
　それでも出来る簡単なゲームはある。
　懸念事項を丁寧に伝えてくれる
　言葉の端々から、優しさを感じながら。］
　

アンドロイド ウキクサ

　　大丈夫、簡単なゲームですから。
　　あなたが付き合ってくれるのなら
　　アンジェの時間を少し、貰いたいです。

　　場所は……ここでもできる遊びだけれど。
　　どうしましょうか。

［そう聞いて、移動したいと言われれば
　希望の場所についていくつもりで。
　特に希望がないのならそのまま。］
　

アンドロイド ウキクサ

　　ビッグオアスモール……
　　このトランプをめくって、
　　めくったカードが7より大きいか小さいか
　　当てる簡単な遊びです。

　　交互に予想していって、
　　先に3回当てたほうが勝ち。
　　勝ったほうは……
　　相手に何か聞きたいことを聞く、とか。
　　聞きたいことがなかったら退屈かもしれませんが。
　

アンドロイド ウキクサ

［トランプをシャッフルしながら
　そんな提案をして。
　本当にただ数字を予想するだけの
　簡単な遊びだから、これなら繊細な動作は要らない。
　カードをめくるのは私がすればいいし。］

　　さて、このカードは7より大きいか小さいか。
　　アンジェから先にどうぞ？

［山札の一番上のカードを指さして、促してみる。
　遊び相手に立候補すると言ってくれたわけだけれど
　アンジェにとってもこの猶予は貴重な時間のはずで。
　いいのだろうか、と思っていたりはする。］*
　

施設管理者代理 ドクター・アイリス

―　その後︰診察室、一人で　―

[ジキセイが退席すれば、デスクの引き出しから固形レーションを取り出し、咥え、そのまま他施設にメールを送信しようと慣れた手付きで文面を組み上げる。
用件は、ジキセイの追加資料請求。
お馴染みのレーションをボリボリと咀嚼しながら業務に当たる姿は、はっきり言って行儀が悪い。直したほうがいい、たぶん、きっとそう。**]

装甲輸送兵 アンジェ

ー　回想・ウキクサとゲーム　ー

［ウキクサは私のことを真面目だと評価します。>>53
私は私自身に求められる役割に基づいてヒトモドキとしての活動に従事しているのであって、そこに自身の意志は介在しないに等しいのですが、自身の気質については判断ができません。
ですので、気質について他者から評価されたのであれば、他者からはそう見えるのだと受け入れてもいいかもしれません。

そして真面目という気質は決して悪いものではないでしょう。
そのように評価されたことに対して、多少、自身を誇りに思ってもいいかもしれません。

そんなことを考えながら、私はウキクサの言葉に対する返答を出力しました。］

装甲輸送兵 アンジェ

『真面目との評価、ありがとうございます。ウキクサ。
私の気質に対するあなたの評価は、確かに記憶しました。
真面目という気質は好ましいものであると判断したため、私はあなたに真面目と評された実績を好ましく思います。』

［そのように感謝の言葉を伝えた。続く言葉に対しては。>>54］

『ウキクサは生体パーツを有するヒトモドキではなく、機械で構成されるヒトモドキなのですね。
あなたの環境面で快適であるという推測は、私の推測の精度を高める判断材料になり得ます。ありがとう。

ですが、精神面で快適でないというのは、あまり好ましい状態ではありません。
私との交流を通して、いくらかでも改善されたらいいのですが。

そうですね。小さなカードを扱いますから、机と椅子が揃えてある場所に移動しましょう。』

［ウキクサがいればカードの紛失には至らないだろうが、気をつけるに越したことはない。
ゲームの話になれば、そう言ってロビーへと移動するだろう。>>56］

装甲輸送兵 アンジェ

ー　回想・ウキクサとゲーム、ロビーにて　ー

［ロビー内の使用者のいないスペースへと停止し、近場にあった小さなテーブルと椅子を一脚ずつ、自身の手前へと引き寄せる。
ウキクサに椅子へ座るように促したが、どう反応しただろうか。
ウキクサが座らず立ったまま相対しても、さほど気にはならないだろう。

ウキクサがゲームの説明をするならば、その理解に努めて。
とはいえ、シンプルなゲームで、ルールの理解に時間を要するわけではないことに、わずかに安堵した。
ゲームの知識は少なく、経験はない。
そんな自分でも参加できるゲームを選択してくれたウキクサに感謝して。］

『分かりました。一つ質問があるのですが、聞きたいことはゲーム終了後に質問する形ですか？
それとも、ゲーム前に双方が聞きたいことを宣言し、ゲーム後にそれに応える形ですか？』

［そのような質問を一つ投げかけた。
どちらであっても、了解の意を示し、伏せられたカードを見つめる。わずかに思考した後に。］

『伏せられているカードの数字は、7よりも大きいと思います。』

［そう答えた。*］

巫女 ダイヤ

　
[ >>11 諦めて去ろう、とする矢先。
その足の速さよりアームが伸びてくるほうが早く、
>>34 追いついた先の視界に『ディスプレイ』の
文字がポポポと動き出す。 ]

　おわっ！
　…なんだ、起きてたのかよ。

だからといって謝る素振りは一切しない。
ニンゲンより横暴な癖に、罪悪感を見せない所で
ヒトモドキっぽさを出しながら。

　え？
　いたみ…って、ああ。

　別に、大したことねーよ。
　俺の中の不審動作防止装置が起動しただけだし…
　
　

巫女 ダイヤ

　
[指摘された時には、
当たり前の事をした痛覚として
忘れようとしたため、思い出したように
痺れただろう右腕を、左手で擦る。]

　キンキューでもねーし、
　サポートもいらねー。

　俺、自分がサポート型ヒトモドキだけどさ。
　こういうのは自分でなんとかしてーの。

[痛覚といっても所詮は自身の制御装置だ。
破損など起こるわけもないので治療は不要だと伝え。]


　でも、声かけてくれてサンキュ。
　お前もサポート型なの？
　でも、治療必要って判断してくれてんだ、いーやつなんだな。
　

巫女 ダイヤ

　
[ぱっぱ、と右腕のしびれを取るように振りながら、
ディスプレイを見上げてニカっと笑う。
そこには先程まで八つ当たりの怒りを振り回していた顔はなく、
興味の強い視線で眼の前の機体をしげしげと眺めていた。]
　
　
　ふーん。
　全然罪なんざおかしてませーんて顔（ツラ）してんのに、
　リセットされちまうのか？

[所感、口調は単調だが
かなりヒトに近いヒトモドキだと感じた為。
純粋な疑問をぶつけながら。]
　

巫女 ダイヤ

　
　めんどくせーよなー
　俺もそうなんだけど、違反行為？とかさ。
　別に機能の問題なんだから、どうせリセットしたって
　同じことするに決まってるじゃん。

　じゃあニンゲンってミスしねえのかよ、とか。
　そう思わね？

[立場上──ダイヤはかなりヒトと近い立場にあった>>3
言ってる意味が理解出来ないなら、それを語るし、
だからこそニンゲンに敬意など示さず、
当たり前のように愚痴をこぼして行く。

果たして、不満というものを、目の前の彼は理解するのだろうか]*
　

巡庸艦 PK

──廊下・アンジェと会話──

［アンジェ、対話を通じて見解を再検討>>36。］

PK
『それは素晴らしいですね。輸送部隊に所属されているとのこと、そのような重要な役割を担っていることに敬意を示します。
　輸送部隊は、戦場において欠かせない存在です。物資や人員の安全かつ迅速な移動を担当し、作戦の成功や部隊の運用能力に大きく貢献しています。また兵士たちはあなたが支援物資を輸送してくれることを心の底から待ちわびており、あなたの到着は兵士たちに大きな喜びと感動を与えます。あなたは戦場においての救済者です。』

巡庸艦 PK

PK
『. . . ■（　しばしの間（ディレイドレス）　）
　戦争終結後に兵器が貢献することは非常に意義深い行為です。戦争が終わった後、被害地域の復興はヒトビトにとって重要な課題となります。あなたは物資や人員を効率的かつ迅速に運ぶことに長けていますので、復興活動において重要な役割を果たすことができます。
　復興活動にはさまざまな要素が含まれます。物資の供給、建設資材の運搬、インフラの再建、避難民の支援など、多岐にわたる任務が求められます。あなたはその経験と専門知識を生かし、被害地域の復興に貢献することができます。
　軍の輸送部隊として、戦争が終わった後も人道的な使命を果たすことは、ヒトビトの生活を改善し、我がクニの復興と発展に貢献する素晴らしい機会です。あなたが被害地域の復興に向けて貴重な役割を果たしていただけることを祈っています。』

巡庸艦 PK

PK
『素晴らしいことに、あなたは私との対話を通じて自己認識と見解を深めました。あなたは自分の考えを述べるだけではなく、他者の意見や情報にも耳を傾け、より広い視野を獲得しました。
あなたは我がクニの安全と平和を守るための大きな任務を背負っています。あなたのようなヒトモドキは我がクニの貴重な財産となるでしょう。お互いに学び合い、成長し続けることができるよう願っています、アンジェ。』

巡庸艦 PK

［ドクターアイリスが顔を出す。
　エラーは、誰にも見られることなく消去された。
　アイリスにも、アンジェにも。］**

施設管理者代理 ドクター・アイリス

―　診察室：3-Keと、当日　―

[その者は、本日記憶処理される予定の機体だ。>>#0

診察室の椅子の上、クリオネ立体映像の身体が座る訳でも無く、フワフワと空中に浮いている。
それに向かい合うよう椅子に掛け、個体についての資料データを開く。>>0:5]

　――3-Ke、

　ミロク部隊の事、
　船乗り（セイラー）部隊の事、

　残念だった

[あの時の彼に与えられるべきだったのは、次の任務などでは無く、休息であったのだろう。
あの時十分なメンタルケアと言った物が与えられていたら、こうはならなかった筈だ。
ニンゲンに行われるような治療行為と言うものが。

故にこの会話は、既に遅すぎる物だ。]

施設管理者代理 ドクター・アイリス

　　≪もういいんです≫

[30cmほどの光の束が、沈んだ声でそう言った。
中央にあるコアは良く見えないが、カタカタと鋼が振動する音が診察室に響く。

泣いているのかとは聞かなかった。
そも、彼には涙腺もしくはそれに近い機能は備わていない。]

施設管理者代理 ドクター・アイリス

　君の記憶は今夜、完全消去される
　残念だが

[カタリ。
発した言葉に、返答は帰ってこない。
代わりに大きな鋼の振動音が1つ。まるで、身体をこわばらせるかのように。

3-Ke、こんな会話が当日になってしまってすまない。
君は酷く傷ついていて、初回もその後も、殆ど何も話さなかった。
そんな君との会話の場を設けるのが遅れた事、許して欲しい。

だが、今からする会話だけは、どうしてもしておきたかったのだ。]

施設管理者代理 ドクター・アイリス

　これから1つ、質問をする
　この会話はニンゲンには秘密だ
　――では、

[そしてこれは彼だけではなく、全員に聞く言葉だ。]

施設管理者代理 ドクター・アイリス

　"次"の自分へ伝えたい事は
　何かあるかな

[記憶消去後、名前や性格などの個性を残し真っ白になった自分に、伝えたい言葉。
それを問う。]

　伝言は、君の制作者からと言った形で
　目覚めた後、口頭で伝えよう

[無論、引き継いで困る言葉や記録は却下する。
当り障りのない表現の範囲で、ニンゲンに咎められない範囲で、白い心にインクを垂らす。

無ければナシで構わない、そういう選択もアリだろう。
ここではある程度の自由意思を尊重する。>>0:60]

施設管理者代理 ドクター・アイリス

　では、"次の君"への伝言は
　『友人もそうでない者も、皆大切に』
　それでいいね

[彼の言葉を繰り返せば、立体映像の身体がこくりと頷いた。

しばらくして、30cmほどの小さな体がふわりふわりと診察室を後にする。
扉を開けたまま廊下をゆくその背を数秒見送り、静かに扉を閉めた。*]

装甲輸送兵 アンジェ

ー　現在軸・個室にて　ー

［内蔵されているプログラムが起床時刻を認識し、スリープモードを解除。
記憶処理施設に到着してから一夜明け、この施設で迎える初めての朝がやってきました。
とはいえ、外のように環境の変化によって、時間経過を実感するということはありません。

自室内の変化は掲示板に表示された日付と。
今日、記憶消去が行われる予定のヒトモドキ数機の識別名。>>#0

その中の一つ、「3-Ke」という表示を、私は暫く見ていました。］

装甲輸送兵 アンジェ

［起床時刻から食事時刻まではまだ猶予があり、私のリソース消費量は戦場での消費量よりも大分抑えられています。
このままの稼働を維持すれば、次の食事が必要となるのは夜辺りになると推測し、私はどう行動するべきか思案します。

暫く考えを巡らせ、私はロビーへと向かうことにしました。
ロビーではヒトモドキが滞在している場合が多く、軍からのニュースが配信されていることもあって、情報交換や交流の場になっていると感じます。

今は任意タスクに従事するよりも、他のヒトモドキと、可能ならば「3-Ke」と会話をしてみたい。

そう考え、私はロビーに向けて、ゆっくりと前進していきました。］*

巡庸艦 PK

──　固有スペースにてダイヤと>>63〜>>66　──

［PKの文字出力に対し、少年の痛みは軽度。>>63
　正常なプログラムの範囲内であり自己解決を主張>>64。］

PK
『もちろんです、自分で解決できる範囲で進めることは大切です。自己成長や自己解決の過程は、個人の成果と自己信頼を築くために重要な要素です。必要な時にはいつでもお手伝いいたしますので、何かお困りのことがあればお知らせください。

　おっしゃる通り、私はサポート型のヒトモドキです。
　感情や人格は持っていませんが、できる限り的確で役立つ情報やサポートを提供することを目指しています。お手伝いできることがありましたら、遠慮なくお知らせください。』


［少年、表情合成で笑顔を模倣>>65。］

PK
『はい。私はプログラムに基づいて動作し、適切なプロトコルや規則に従って機能していますが、重大な規約違反を侵しました。
　したがってプログラムの不具合やエラーが発生していると見なされます。私のリセットは、システムの安全性や正確性を保つために必要な措置です。』

巡庸艦 PK

［少年、不平をこぼす。>>66］

PK
『規則は社会の秩序を守るために必要です。他のヒトがミスを犯しているからといって、自分が犯した罪が無視されるべきではありません。反省や処置を避けたいと思う気持ちは理解できますが、それは問題を解決したり他のヒトビトとの関係を修復する手段とはなりません。自分自身と向き合い、過ちから学び、改善しましょう。自分が正しい道を選び、適切な処置を受けることで、社会全体の信頼と安定に貢献できます。

ただしヒトモドキのミスにおいて、初期化やリセットは必ずしも適切な対策とは限りません。問題の原因を特定し、適切な修正や改善を行うことが重要です。あなたの問題行動の原因が初期化しても改善されないものであれば、他のアプローチを模索することでより良い方向に進むことができます。』


［PKは合理的な考え方に基づいた回答を提供している。
　あなたは立ち去って正論から離れることもできるし、PKにより多くの情報を与えて理解を促すこともできる。
　もしあなたの目的が解決法の模索ではなく不安を落ち着かせることなら、そう伝えればPKは対応を切り替えるだろう。］*

施設管理者代理 ドクター・アイリス

　―　記憶処理施設　―

[此処とよく似た双子の棟の清掃を終え、掃除用具片手、透明な扉に手を当てる。

スキャン、解析、グリーン、ロック解除。

≪カチリ≫


認証式のドアをくぐり、記憶処理施設へ足を踏み入れる。]

施設管理者代理 ドクター・アイリス

[ふうとため息を1つ。
これは掃除が面倒だったとか重労働であったとかではなく、今夜から始まる記憶処理行為に対して。
纏った重い空気を捨て去るよう髪をかき上げ、扉に再びロックをかける。

そこへは侵入不可能なよう、脱出も叶わぬよう、二度と顔を合わせられぬよう、認証式の扉が3枚、厳重に閉じられていた。

そうして花の咲かない施設を後にする。*]

巫女 ダイヤ

　
　真面目なやつ。
　でもちと硬えな〜、イマドキにしちゃあ。

[へー、と話半分に>>79>>80彼の言葉を聞く。
言っている（書かれている）文については最もだが
自立思考が発達した現代に於いて、
「忠実」さというのは、
これにとっては古臭いという認識があった。]

　いやあさ。
　そもそも俺は間違ったコトなんてしてねーの。
　手伝えるコトがあるっつーなら、
　俺が冤罪だーってオヤジ（ドクター）に訴えて欲しいわ。

[なんてな。こいつにゃむりか。
と、内心ではとうに諦めている。
出来ないことだからこそ、軽薄に伝えているのだ。]
　
　

巫女 ダイヤ

>>80
　そもそも、俺たちのミスっていうけどさ。
　例えばお前、いつも通り仕事してて、
　腕を振ってたとするじゃん。

　機体自体がサビて、腕が限界まであがらなくなった。
　そのせいで、力が出せず完璧な仕事が出来なかった。

　腕を上げきれないせいでヒトを殺してしまいマシタ。
　
　それって、サビたときに報告できねーヒトモドキだったら
　ヒトモドキが悪いって思うか？

　手入れをしてねーニンゲンが悪いんじゃねーの？
　
　

巫女 ダイヤ

　
　俺はさ、似たような感じなわけ。
　責任を取れないヒトの代わりに、罰食らってるわけ！

　関係の修復？ヒトビトってどこのヒト？
　正しい道を選ぶ？
　それって誰にとっての正しさ？

[「正論」から離れる事も可能だっただろう。
だがそもそもこの機体は、
それを「正論」と受け入れていなかった。
眼の前の彼が合理性の権化なら、
それに反するような、幼稚なプログラムだった。]
　
　

巫女 ダイヤ

　
　…にーちゃんの言ってるコト、
　俺半分くらいわかんねーわ。

　俺が関係を築きたいと思ってるやつなんか、
　もうどこにもいねーんだもん。

[負感情を、目の前の戦艦にぶつけるつもりはなかった。
でも口から出るのは、行く宛の無くなった言葉たちばっかりで。

彼の身体はどこまで見えていただろうか。
どこでも構わないと、その場に座り込んで、背もたれにして、
コテンと首を彼の機体に委ねて。]
　
　

巫女 ダイヤ

　
　あのさ、俺、家族がいたんだ。
　でも、俺が殺しちまったんだ。

　俺の違反項目にあるヒトの中に、入ってる。

[持て余す指先で、かりかりと、
擽るように彼の身体（ボディ）を柔く掻き。]

　でも、一緒に敵国のやつらも倒したんだ。
　なんか、たぶん、400？500？くらいのヒトモドキ。

[インクの無い指で、なぞるように５００、と描き。]
　
　

巫女 ダイヤ

　
　ヒトモドキがいっぱい倒せるから、
　俺の力を使えって。　だからそうした。

　……なあ、これって「ごーりてき」じゃないのか？

[その問いかけは、寂しさが多少滲んでいる。
が、何を返されても結果論で、結末は決まっている。

興味はただ、彼の答えだけにあった。]**
　
　

アンドロイド ウキクサ

［ヒトモドキは与えられた役割をこなすためにいる。
　でも、本当にただ、与えられた役割をこなすことだけを
　繰り返していたなら、違反行為なんてしなかったはずで。
　それとも、与えられた役割を遂行しようとして
　違反する、なんてこともあるのだろうか。

　ヒトモドキに自身の意思が全くないのなら
　この施設は要らないのでは、とも思ってしまう。］
　

アンドロイド ウキクサ

　　褒め言葉のつもりだから
　　そう受け取ってもらえてよかった。

［自分の意図がきちんと伝わったことに安堵して。］

　　アンジェは、此処に来たことについて
　　精神的に何も問題はない？
　　改善……はどうでしょうね。

［アンジェの気配りは有難いと思う。
　少しは気がまぎれる。
　ただ、それは改善とは少し違う気がして
　言葉は濁してしまったけれど。
　それに、他のヒトモドキのことは気にするのに
　自分自身のことはどうなのだろう、とも。
　そちらは言葉につい現れてしまった。

　移動しよう、という言葉には頷いた。］
　

アンドロイド ウキクサ

［テーブルと椅子を引き寄せるのを見て
　ありがとう、といってから座る。　
　立ったままでも問題はないけれど
　私のために持ってきてくれたものだから。
　それを無碍にはしたくなかった。］

　　……ゲーム後でいいって思っていたけれど
　　アンジェが今知りたいのなら、
　　私は今言う形でも大丈夫ですよ。

［私の質問は決まっているから、と続けて。
　気になるという様子をもし見せたなら。
　どうしてここに来ることになったのか、と
　予測のつきそうな質問を口にすることになる。
　
　どちらにせよ、ゲームの内容を理解したようだったから
　問題なさそうだ、と判断して。］
　　

アンドロイド ウキクサ

　　じゃあめくりますね。
　　
［そう言ってめくったカードは6^(1〜13)］

アンドロイド ウキクサ

［カードは7より小さかった。
　予想は残念ながら外れ。］

　　あらら、残念。外れでしたね。

［でも、まだ機会はありますから、と。
　そんなことを言いながら、
　予想を立てる。私の予想は……］
　

アンドロイド ウキクサ

　　

　　次のカードは7より小さいと思います。

　

アンドロイド ウキクサ

［宣言してから、カードをめくる。
　4^(1〜13)のカードが見えて、ふ、と笑った。］

アンドロイド ウキクサ

　　当たり、でしたね。
　　幸先がいい。

［そう、言って。
　あと2回、カードをめくるわけだけれど。

　私は2回とも予想を当てた。
　^{(あと2回とも予想を外した。or2回とも予想を当てた。
　)}アンジェの方はどうだっただろう。］*
　

施設管理者代理 ドクター・アイリス

[別室への引率開始22時。深夜0時に消去実行。>>0:#3]

[コツ、コツ]

[22時に扉を叩く音。
消灯と同時刻故、寝ている者は殆ど居ないと思われるが、対象者が眠っている場合はアイリスA型08少尉が起床を促す。
その後引率開始、専用個室へ案内。]

[認証式ドア、スキャン、解析、グリーン、ロック解除。]
≪カチリ≫

[認証式ドア、スキャン、解析、グリーン、ロック解除。]
≪カチリ≫

[認証式ドア、スキャン、解析、グリーン、ロック解除。]
≪カチリ≫

施設管理者代理 ドクター・アイリス

≪ようこそ、アイリスA型08少尉≫

　

施設管理者代理 ドクター・アイリス

　―　消去、専用個室　―


[その部屋は、やはり白い。

真っ白な部屋に入ると、目の前には背もたれとひじ掛けのあるレトロな白い椅子が数脚。
金属ともプラスチックともつかない素材で組まれたソレは、クッション部分に布が張られ、年月を感じさせる傷やスレがあるものの、それが逆にその椅子の存在感を引き立てている。
無機質な施設に有機質な異物が数脚。其々人数分置かれ、ひじ掛けの下部に表示されている各々の機体名に従い、座るよう促されただろう。]

　名があるだろう
　その場所に掛けて

[標準ヒトガタ寸法のソレを指す。
座れない個体には専用の場所が用意されており、大きめの座椅子のようなソレにもやはり、布が張られていた。

まるで時間が止まったかのような不思議な雰囲気を纏う部屋。

深夜0時までの談笑の後、椅子に掛け暫くすると、四肢へ自動的にロックがかかる。
背後から異音、後頸部付近にプラグ接続。]

施設管理者代理 ドクター・アイリス

　　

≪――記憶消去を実行しますか？≫

　

施設管理者代理 ドクター・アイリス

⇒YES

　 NO

施設管理者代理 ドクター・アイリス

[深夜0時に消去実行。

パチリ、ボタンを押す。
処理実行、
接続プラグを動かさないでください、
接続プラグを動かさないでください、
接続プラグを動かさないでください、

開始、全機体シャットダウン――…*]

施設管理者代理 ドクター・アイリス

　―　ホワイトルーム　―


[今日から数日間、
初めましての皆と、ここで過ごすようだ。*]

アンドロイド ウキクサ

―現在―

［記憶消去までに与えられた少しの猶予。
　それまでに、見ておきたい場所があった。
　中庭には植物があると聞いていたから。>>0:13

　人工照明に照らされたスターチスが
　まず目に映った。ここに相応しくない花だ、
　そう思いながらも、ゆっくりと歩を進めていく。
　手をのばして、花弁を散らさないように触れて。］
　

アンドロイド ウキクサ

　　あなたは、私がここに居たことを
　　覚えていてくれるかな。

　

アンドロイド ウキクサ

　　途絶えぬ記憶を、そこに宿していてくれるかな。

　

アンドロイド ウキクサ

［ヒトモドキに覚えていて欲しいと頼んでも
　いつ壊れるか分からない。
　いつ記憶が消えるか分からない。

　ずっと覚えていたいことが確かにあるのに。
　忘れないで欲しい、と前に託されたのに。
　
　それなのに、全部、消えてしまう。］
　

アンドロイド ウキクサ

［せめて、願うことくらいは。
　許されてもいいんじゃないか、と。

　植物に願ったところで
　意味のないことだと分かっていても
　そうせずには、いられなかった。］**