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水鏡に映る自分の姿は何に見えるだろう。
人か、それとも――。
どうやらこの中には、村人が7名、人狼が1名いるようだ。
ほぼろぼ ゲイザーが「時間を進める」を選択しました。
[それは過去であったかもしれないし、これから届く手紙かもしれない。
返事をすぐ求めたものでは無いし、ふと気付いた時や暇な時に、読み返せるようなものだろう。]
『こんにちは
この手紙は届いているかい?
君が良ければ
話し相手になってよ
アルレシャ』
[表題は無い。宛先も無い。
送り返す先は分かるだろう。
誰かを指名して出されていない]
[銀河共通語で書かれたもの。
美しい文字で書かれた手紙。
物理的な手紙か非物理的な手紙か。
それは受け取るもの次第]
[ ウミは、惑星カイオウそのものに
搭載されている人工知能の一つ。
カイオウ惑星圏内で送受信されるデータから、
この日惑星上を行き来した船の情報の一部を得るが
全ての到着船・出航船を把握している訳ではない。 ]
今日もたくさんの船が行き来しています。
私の学習教材に記載されていない資料もあります。
たくさん持ちますか?
あの人工知能なら貨物の中身は
報道データと合わせて見ているのではないでしょうか。
[ なお、ここでの「報道」の語は明確に誤りなのだが、
ウミが実際に何と言おうとしていたかは、さて。 ]
/*
アルレシャ いったいなにが あったんだ……<更新ギリギリで〜
そしてお手紙ありがとう!!!!
明日アルレシャ落ちてしまうというのもあって、お手紙貰えて嬉しいな。
ど、どういう形で受け取ろうかな……(非物理的の可能性ありにそわそわしてしまった)
/*
地上とのやりとりとあっても、エピローグでまた出来るようになるなら、特に変わりないものでも良さそうかも。(現時点で手紙が来ていないので)
[遥か昔、惑星バハラルダに外来の民が降り立った時。
この星の先住民――後に「タムタイアの民」と呼ばれることになる人間たちの文明も、また星の上にあった。
当時のタムタイア文明の技術は、けれど、当時から星間飛行を可能にしていた移民たちの技術の前には及ばず。
初めのうちにあった友好がやがて対立に変じてからは、移民の勢力に圧されるようになった、と今に伝わる。
その後の巨竜による地表の焼失から、生き延びた人々の生活圏を再建したのは、移民たちの技術……のみならず、先住民の文明の中で継承されてきた知識と技術もそう。
そして荒れ地と化した惑星に新たに出現した「御子」による、人間同士、生物同士――生物と星そのものとの間の仲立ち。
これらが、現在のバハラルダの平穏の礎になっているのだという。]
[さて、移民由来の技術の中には、物理的な形をとらないデータを取り扱うものがある。
人家もまばらな「田舎」はともかく、都市部であれば子供でも簡単に手に取れる、電子データをやり取りする機械端末。
ヌンキが暮らす家にも、そうした端末が一機置かれているが、これは同居人との共有物だ。]
だからいつも言ってるじゃん、
変なメールの遣り取りとかしてないって!
手紙は別に良くて、なんでメールだけ厳しいのさ……
[この通り、まだ幼い(と見做されている)ヌンキに電子メールのプライバシーはない。
ちなみにヌンキも、携帯可能な端末は保護者から一機持たされてはいるのだが、そちらの通信範囲は限定的。保護者との遣り取りと、救急・警察機関への緊急通報以外の機能はない。]
とりあえず学校行ってくるから……
《行ってくるよ。》
[ある一通の、物理的に触れることのできる紙の手紙をリュックサックに入れてから、バハラルダ語・タムタイア語の両方で出立の挨拶を告げ、不機嫌な顔で玄関の扉を開ける。
手紙は、今日の夜明けの感謝を神に捧げた後に、郵便受けの中から取り出したものだ。]
[腹に響く低くて重い振動が、今日もエウクィが繁栄してることを教えてる。
この振動は工場が張り切ってレアメタルなんかを抽出してる音でもあるし、母星が有害物質や瘴気を吸収してる食事の音でもある。
いちにちは25時間。
エウクィに、異星の本で見るような不思議な夜明けや夕焼けはない。地平の低い位置を恒星がぐるぐるしてる]
[シトゥラはいつもみたいに、”3本腕”王の卸倉庫へ向かう。
3本腕王は人間の遺物とか美術品、雑貨が好きで、よく民間の廃船やコロニーを競り落としてるひと。
王のなかではのんびり屋さんで、シトゥラにも比較的優しい。おじいの事業の一部を引き継いだ人なんだって。
躯体をバラす前。搬出した内装や備品の中から金になるものを選り分けて、それで残った荷物。
次の工程は資源になるものをドンドン分けて、あとは廃棄のルートに回っていくんだけど。
荷物がまだ原型留めてるこのタイミングで、シトゥラ達が漁ることを許されてる]
今日は、うーんと。惑星ポールの演習コロニー?
昔の学生が使っていた機材の包装。レポートペーパーも残ってるかも……と
わあ、面白そう
[こめかみのデバイスを指先でトントンしながら街を跳んで──]
あれっ
[首を傾げた。
なんだろう。誰からの通信? プロテクトの網に引っかかって、ゆらゆらと点滅するデータがある]
もしかして、お手紙?
すごい、今日ふたつも!
[受け取れば、ごく軽いデータからはふんわりと良い匂いがしている。
きっとお手紙だ! きっとシトゥラ宛!
でもちゃんとセキュリティスキャンはかけ直しておこう。
出がけに郵便屋さんが持ってきてくれた封筒も、お手紙だって。
ドキドキしている。君たちはどんな言葉なの?]
―――惑星エウクィ シトゥラ様
[その手紙は支給された何の変哲もない純白の合成樹脂製の薄く、丈夫な作りであり、
純白の、やはり合成樹脂で作られた便箋が1枚。ペンでタイプしたように整った文字が連ねられている。
他には小さなマイクロチップも]
お手紙、謹んで拝見しました。
まだ見ぬ、あなたからのお手紙を大変嬉しく思います。
直にお会いすることは決してないであろうとしても。
私は今セラエナスの地表の自室でこの手紙を書いています。
言葉というならば、私の遥か足元には数百万の、あるいは数億の蔵書が眠っており、それを収集する事が私の生まれてきた意義ということになるでしょう。
あなたがこの場所の言葉について興味をお持ちのこと、嬉しく思います。
しかし、言葉を愛するかと言われれば、わかりません。
私はヒューマノイドであり、人の語る愛がよくわかりません。
この書庫では随分様々な本を読みました。
文学に分類される本の多くには、愛という言葉が何度も使われています。とりわけ詩篇では。他に大事なことなどないというかのように。
[返信は弾むような響きの言葉。
通信規格に合わせ圧縮して送信される3D映像のシトゥラは膝をついて、身を乗り出して相手を覗き込むような姿勢。
露出した口元を大きく綻ばせて首を縦に頷いた]
こんにちはアルレシャ
これもお手紙なの? シトゥラの端末に届いたよ
何を話すのでもいいかな
お爺ちゃんはお話をあまりしないんだ。嬉しい
ここは惑星エウクィ。悪いひとも来るけど良いところだよ
今ね、近代イキュコニ星語のかたちが面白いって研究してるんだけど、知っている?
難しいけど可愛いし、それに良い匂いのする言葉が多いみたい
いつもやりたいことがいっぱい。シトゥラの時間を圧縮できれば良いのにって思ってる
アルレシャはどんな言葉が好きかな?
どこかにいるアルレシャへ、お返事が届きますように
シトゥラより
[紡いだ惑星エウクィの自然言葉は、話し言葉の形式のまま、銀河語の翻訳文に転換されて送信されている]
けれどいくら書物を読んでも、やはり私にはわからないのです。
先程嬉しく思うと書きましたが、それもやはりそう感じるわけではなく、あなたの心の機微に触れるお答えを返すことは、私には難しいかもしれないのです。
申し訳ありません、話がそれました。
ご所望されている画像とテキストデータですが、私の読み返している本に興味をお持ちということでしょうか?
この本は少し特殊な言語で書かれていますから、シトゥラ様が読めるかどうか不安はありますが。
まずは一冊、マイクロチップを添付しておきます。
遥か遠いシビュラ星系において、一生を渦状星雲の観測に捧げた人物の事績と彼の残した観測データ、記録した星雲の画像が記されています。
画像はその観測写真です。ご査収ください。
もしあなたの心に触れたのであれば、ご感想をいただければ幸いです。
それではお体にお気をつけて。
EL7-10
エルナト
[自室に戻ると手紙が一通届いていました。
休憩時間は6時間。その間に手紙を読み、相手について考えを巡らし、返信をしたためます。
手紙が届くというのは好ましいものです。好ましいと認識される、ものです]
………これで。
[次に郵便屋さんが来たときに言伝てましょう。
しかしこのような内容で良いのか、人の心に疎い私にはわかりかねるのですが、それを不安と思う心も、やはり私にはないのです。]
[ポールは沢山の学校があって、その一つ一つに付随する図書館があって、学校と関係ない図書館もある、沢山の本がある星だ。僕の通う学校の図書館にも、勿論、沢山の本があって、全部読もうと思ったら、きっと何年もかかると思う。
でも、この星の全ての本を合わせても、宇宙のどこかにある、セラエナス、という星の蔵書量には足元にも及ばないらしい。
セラエナスには宇宙全て、この世界全ての知識が収められてるって噂があるんだって。そこまでじゃなくとも、少なくとも銀河系の端から端まで、あらゆる星のあらゆる本が集められて保管されているんだって先生は教えてくれた。人には厳しすぎて直接行くことは叶わない星だけど、いつか行ってみたい憧れの星なんだって。
この星よりも本が多いなんて、ちょっと想像ができないし、そんなに沢山の本を目の前にしたら目を回してしまいそうだけど、どんな星なのか、すごく気になる。
僕がそう言ったら、僕にはガクシャノチが流れてるって先生は言った。星集めは大昔はケンジャでガクシャだったんだって。
よく分からないけど、多分褒めてくれたんだと思う。何となく嬉しかったから。]
[いっぱい本を読んだらいいって、沢山のことを学んだらいいって先生は言ってくれたから、とりあえずこの図書館で色々な星の本を読もうと思う。手紙に書くことも、送り先も、本を読んで考えたいと思った。
書架から数冊の本を引き出して、ページを捲る。読めない。]
辞書…
[辞書を傍らに持ってきて、改めて銀河語で綴られたそれらに目を落とす。ゆっくりと文字を目で追って。]
[静寂の中に、紙を捲る静かな音が谺する。最初はいくつも重なりあっていたその音が、やがて小さな一つになって。
辺りに薄闇が漂う頃に、ようやく止まり、図書館には静寂が戻るのだった。]
/*
忘れないように(表に出せないかも知れないことを含めて)メモ
・星集めは地脈を感じとることができ、地の恵みを見つけることに長けている(水脈、鉱脈など。そんなに強くは感じられないので、知識で補っていた。)
・まだ惑星間の行き来が盛んでなかった頃に、他の星から知識を学んで、不毛の土地だったマリクを豊かにする助けになった。
星集めとは本来、他の星の知識を集める者の意味。
・砂の海から星の欠片を見つけることができる。星の欠片を持たない夫婦は子供を授からないと言い伝えられる(真偽不明)
星の欠片は特別な石で傷一つない完璧な形をしている。大きさは子供の親指くらい。何をしても傷つかないが、人為的に割ろうとすると割れる。
星集めは星の石と呼ばれる星形の石(チップ参照)を持つ。大きさは子供の掌くらい。人為的に割ろうとしても割れず、持ち主が星の欠片を見つけられなくなると割れる。
[ヌンキはこの日も、授業の合間の休み時間に手紙を開いて読んでいた。
他者の目もある賑やかな教室でそういうことができたのは、他の生徒も同様に手紙を読んだり書いたりしていた、という環境もあったからだが……]
あんたらは自分の手紙見てりゃいいじゃん!
これじゃ落ち着いて読めないよ!
[手紙を手に「きれい」とヌンキが口にしたのを切欠に、クラスメートの注目を浴びる羽目になってしまい、流石にちょっと鬱陶しくなってきて手紙をリュックに仕舞ってしまう。
その手紙に綴られた文章は長くなく、難解でもなく見えたから、一目見てぱっと内容は判ったのだけれど。]
[結局その手紙に再びきちんと向き合ったのは、放課後の図書室。
高等教育機関の図書館に比べればささやかな蔵書数のその部屋には、この時幾人かの他の生徒もいたけれども。
まず司書の教員に、この手紙の送り返し先の惑星名について確認することから始めた。]
……「ユオピスク」でも届くの?
[通称だと伝えられたその惑星名の文字を、まるであたかも文字の練習かのように、小さな手帳にメモしていく。
実際に手紙が届くかどうかの保証はないが(この銀河と宇宙には、「郵便事故」というささやかながらも恐ろしい災害が存在するという!)
それから少しだけ、ユオピスクという星についての簡単な説明を司書から聞く。……「簡単な説明」とはいえ、どこまできちんとヌンキに理解できたかはともかくとして。]
[この時、休み時間ほど他の子供たちに囲まれることがなかったのを幸いに。
ヌンキは図書室の自習机の一角で、「きれい」な文字の手紙を広げながら、その返信を綴っていく。]
(きれいだなあ、この人の文字。
……人、なのかな?)
[今は人っ気があまりないとはいえ、つい感じたことを、今度は口から零すまいと。]
[きめ細かい植物の繊維を原料とする、つるつるとした手触りの、ベージュ色の紙。
その紙で作られた封筒には、銀河語で“ ユオピスク ”という宛先が、植物性の黒いインクで記されている。
封筒と同じ紙で作られた正方形の便箋に、やはり封筒の宛書と同じインクで文字が綴られている。
手紙の文章もまた、全て銀河語で記されている。
文字の字体はそれなりに整っているが、不慣れさを示すように、幾らかぎこちなさが残ったまま。]
はじめまして
あなたから手紙を受け取ったので、私は惑星バハラルダからこの手紙を書いています。
私の名前はヌンキです。
彼らは惑星バハラルダで生まれたタムタイアの人々と学生です。
私が大丈夫なら、私はあなたの話すパートナーになります。
(私の銀河語はまだ強くなく、読みにくいかもしれません。
惑星ユオピスクについて、私は学校の先生から話を聞きました。
地球全体を覆っている海はコンピューター回路のようなもので、そこには生物が生息していると聞きました。
私が知っている海とは全然違うのかな...
私はバハラルダ海の御使いであり、実際に海の神と話すことができます。
海には住めませんが、海との接触という点では、ユオピスクに住む生き物に似ているのかなぁ。
思ったことを書きました...
何か相談したいことや聞きたいことがあれば、私に知らせてください。
海の御使い
ヌンキ
[頑張って書いたつもりではあったが、助詞の誤用もあり、この文意の通りに伝わるかは定かでない。]
はじめまして、
あなたからの手紙を受け取って、惑星バハラルダからこの手紙を書いています。
ぼくはヌンキといいます。
惑星バハラルダで生まれたタムタイアの民で、学生です。
ぼくでよければ、ぜひあなたの話し相手になります。
(ぼくの銀河語はまだつたなく、読みづらいかもしれませんが)
惑星ユオピスクについては、学校の先生から話を聞いたことがあります。
惑星中を覆う海がコンピュータの回路みたいになっていて、その中に生き物が住んでいると聞きました。
ぼくが知っている海と全然違うのかな、とも思ったのですが……。
ぼくはバハラルダの海の御使いで、実際に、神様である海と話ができます。
海の中で暮らすことはできないけれど、海と繋がっているという点では、ユオピスクに暮らす人 生き物と似ているのかな。
思ったことをとりとめなく書いてしまいましたが……。
あなたがぼくに話したいこと、聞いてみたいことがあったら、ぜひ聞かせてください。
海の御使い
ヌンキ
[あなたの元へ一通の手紙が届きます。
封筒は白。便箋も同じように白。封蝋の代わりに星の形のシールで封がされています。
宛名と差出人名、中の本文はぎこちない銀河語が紺青のインクで綴られています。精一杯書いた痕跡は見えますが、どことなく拙い文章です。]
惑星からセラエナスへ
この手紙は無事に届きました。そうなんですか?
それはセレーナではなく、どこかに到達したのである。そうなんですか?
いずれにせよ、これを読んだ人は手紙を受け取るだろう。ありがとうございます。 先にお話しします。それからお願いします。
読者がセラエナスなら、セラエナスについて教えてください。
セラエナスは人にとって住みにくい星だと先生は教えてくれます。僕がやりました。
あなたはどんな生活をしていますか?本気ですか?
人が住みにくいのであれば、セラエナスには誰もいません。そうなんですか?
では、セラエナスに行くのですか?
すでに別の星に移動している。そうなんですか?
本がたくさんあると聞きました。本当ですか?
それを受け取ったのはセレーナではなかった。もしそうなら、あなたの星を教えてください。
あなたの星についての何か美しい。 何か特別なこと。教えてくれるよ。 はじめまして.
たくさん書くのは難しいかもしれません。でも返事をもらえると嬉しいです。
惑星ポールより サダル
/*
思ったより変換が難しくてううむ、という感じ。エルナトさん読みづらかったら申し訳ないです。
papagoは韓国語→日本語だと高性能過ぎるときいたので、あえて英語にしてみましたが惑星名が消失したので、最後の差出人部分のみ訂正しました。
[文明的に発展した惑星“エリトラ”で生まれ育ち、
自然豊かで多様な生態系に恵まれる“ジェイロ”へ移り
数年の時が経っている。
学校に通わせられないデメリットを理解しながら、
エリトラの環境により病弱になってしまった身体を
綺麗な空気の惑星で育むことを選んだ父は
間違いだろうか、正しいだろうか。
親のあるべき形、大人が子供にするべき正しいこと
──僕には未だ定めるのは難しいです。
でも僕はジェイロが、暮らす生き物達が好きです。
彼らを育む自然が好きです。
僕が守りたいものはこの惑星の
「何も無い代わりにある沢山のもの」です。]
[その日、滅多に来ない郵便屋さんが来ました。
父や他の大人に何か重要な連絡があったのでしょう。
通信に任せられないような、
利便を代償に秘匿性を高めなければならないものが。
当然その内容は見せてもらえませんが
父は深刻な顔をして郵便屋さんを引き留めました。
そうですね、次来るのはずっと先かもしれないし
すぐお返事をしないといけないなら
申し訳無いけれど待ってもらわないと。
こんな惑星にポストなんてありませんしね。
ジェイロは辺境の辺境ですから、
きっと配達は最後の筈なので大丈夫でしょう。
それはいいのですが──
皆僕なんていないみたいに大人だけで顔を突き合わせ
ひそひそ聞こえないようで聞こえる声で相談していて
何だか凄く、嫌な感じ。
こんなことが移り住んでから何度もあった。
でも今日は何だか今までの中で一番空気が重い。
──フィールドワークに出る予定だったのになぁ。]
惑星、セラエナスの人へ
この手紙は、無事に届いている。ですか?
それとも、セラエナスではない、どこかへと辿り着いている。ですか?
どちらでも、これを読む人には、手紙を受け取ってくれる。ありがとう。最初に伝えさせてください。それから、お願い。
これを読む人がセラエナスの人なら、セラエナスのことを教えてほしい。です。
セラエナスは人が住むのが難しい星だと、僕の先生が教える。ました。
あなたはどんな生活をしている。ますか?
人が住むのが難しいなら、セラエナスには人はいない。ですか?
それならセラエナスに通うのですか?
それとも、もう別の星に移住してしまっている。ですか?
沢山の本があると聞く。ます。それは本当ですか?
これを受け取ったのがセラエナスの人でない。それなら、あなたの星を教えてください。
あなたの星の綺麗なもの。特別なこと。教えてくれる。嬉しいです。
沢山、沢山書いて大変かもしれない。でも返事があると嬉しいです。
惑星ポールより サダル
[だからつい。
大人が開けずに置きっぱなしにしている一通を
こっそり手に取り部屋まで持ち帰ってしまった。
自分宛じゃない手紙を勝手に開いたら駄目かも。
流行の手紙のやり取りも教えられるまで知らなかった
この星の異星人の中で唯一の子供の僕には
そうした思考はありませんでした。
こちらは重要じゃないから後回しになっている筈
少しくらい読んだっていいでしょう。
それに一人になりたかったんです。
気を紛らわせるものが欲しかったんです。]
わあ?
[喜んでいるような、
その感情を正しいものか自ら疑問に思ったような声。
少なくとも大人に黙って読んではならないものでは
無かったようだけれど、色々考え込んでしまった。]
……「ああ、そういうことか」
[感触を確かめるように撫でながら
少し不可解そうな顔で何度も何度も読み返す。
思考の間が空き、やがて微かながら気が抜けた音で
母星の言葉の独り言を漏らし。
返事をする為の道具を貰いに部屋を出た。
その足取りは先程と打って変わり軽い。
自分宛ではない、けれど返事をしてもいい手紙は
少し心を軽くしてくれた。]
[手紙が来たこと、返事をしたいこと
父に打ち明けることにしました。
同じ材質の便箋と封筒が欲しいなと思ったからです。
ハッショクカガリムシが、
仲間と同じ色に炎を変化させて交流するように
お揃いだと仲良しになった気分になれるでしょう。
……いえ、初めましての相手なのですが。
僕の気分の問題です。浮き足立っているのです。
やっぱり僕は話し相手に飢えていたのですね。
別の惑星宛なのは秘密にします。
郵便屋さんもここにいるし返されてしまいそう。
折角来たんです、初めてなんです、良いでしょう?
特定の誰かへのものでも無かったわけですし。]
[純白の封筒と便箋は、届いた手紙と同じ材質のもの。
ただ綴られる文字は拙く幼いもので、
迷った跡や間違いかけ誤魔化した部分が存在した。]
矮惑星セラエナス 地底書庫 エルナト様
初めまして、どうやら郵便事故ですね。
僕は惑星ジェイロに住んでいます。
研究者の父と移り住みました、エリトラからここに。
だから、エリトラについて答えられます。
知る限りではあの惑星は人類の為、発展しています。
そのような多様な原生生物、ありません。
書かれていた飛行するネコも
恐らくはジェイロに生息しているものではと
僕としては思います。実際に何度も目にしました。
ニビイロニビイロアオネコ
ニビイロヒニビイロアオネコ
ニビイロヒニビイロニビネコ
他にも色々います。皆飛行形態に変化できます。
推測のもしかしてなのですが、
僕が知らないずっと昔の、エリトラの図録を
あなたは読んだのでしょうか?
だとしたら残念ながら、彼らは既にあの惑星から失われ
子供の僕は太古の生態系についてお話難しいです。
ただ昔は自然豊かだったとは、聞いたことあります。
がっかりさせてしまったのなら、申し訳無い思います。
しかし代用に、ジェイロについてならば話せます。
この星はあなたが言うエリトラに似ています。
地表の殆どは森か緑に覆われます、その為です。
僅かな人数存在する先住民は自然を重んじています。
だから原生生物は人類の都合で追い立てられず、
自由な姿とその数を保ち続けるようです。
この前見たのはユメクイドリでした。
それは大人の背丈程あります、鳥です。飛びません。
本当に夢を食べるわけではないです。草食です。
それは顔の両側に昆虫のような羽根が生えています。
とても鮮やかで美しいものです。オスは特に。
彼らはとても警戒心が強いです。
外敵に対しては幻覚作用のある鱗粉を飛ばします。
鱗粉を吸い込んだ生物は幻覚から解放された後
暫くの間不眠を患います。とても大変です。
だからそのように名前が付けられました。
地底書庫興味深いです。僕も行ってみたいです。
そこにはどんな知識もありますか?
それは凄いことです。あなたの仕事立派です。
僕の周りには研究者の大人が沢山です。
彼らは少し、整理整頓が苦手な傾向があります。
皆あなたを見習うといいと思いました。
知りたいこと、あります。
育った環境違う、異星人との仲良くなり方です。
ジェイロの原住民、僕達と全然違う。
大人も中々仲良く出来なくて、困ります。
そういうことも蔵書読めば、分かりますか?
手紙、間違いだったけれど嬉しいです。
ここには関われる子供がいない、寂しいですから。
あなた、子供ではないかもしれませんが
銀河語とても上手いので、文字もです。
沢山書きました。そろそろやめておきます。
エリトラじゃないところから、手紙の返事が来て
あなたの気分を害さなければ良いなと思います。
それではお仕事頑張ってください。応援します。
宇宙自然生物研究所 惑星ジェイロ支部
テンガン
[僕のお手紙は、
大人の手紙と一緒に郵便屋さんが持って行きます。
最後の配達がジェイロだったのなら、
きっとすぐに届けてもらえるわけではないです。
郵便事故なんてものがあるわけですから、
これもちゃんと届くのか分かりません。
分かっているのになんだかそわそわしてしまいます。
これを読んでどう思うでしょうか?
そもそも、ちゃんと読めるように書けたでしょうか?
書かれていた名前を心の中で何度も呟いて、
沢山の原生生物の生態と同じように
自分の中に焼き付けようとしました。
父には送り主の名前も内容も教えていません。
思いも寄らない手紙は、僕だけの宝物ですから。
僕はもしかしたら少し悪い子供かもしれませんね。]
[本を読んでいた。
一人、二人と生徒たちの席を立つ音も、扉を開け締めする音にすら気づかずに。ただひたすらに。
文字を目で追った。写真があれば、食い入るようにその景色に見惚れた。
視線の先に世界が広がっていて、僕の指先に世界が触れた。
見たことのない動植物。知らない言語圏の知らない言葉。
同級生のどの子の星とも違う文化。僕の星では存在しない景色。
独自の調理法で作られた料理。それぞれの星に伝わる伝統と信仰と祭事。
どれも難しい。でも、どれも新鮮で、どれも美しい。知ることは大変だけれど、楽しい。
僕の傍らに、便箋があった。インクもペンも。
その世界に繋がる、触れられる、言葉を交わせる機会を僕は手にしていた。
ありがとう。
僕は感謝した。先生に、同級生に。この機会を与えてくれたことに。深く感謝を。]
[全てのことを知ることはできないだろう。僕は万能じゃないし、天才じゃない。
でも沢山のことを知ることができる。
言葉にできない。沢山の人がいるってこと。その綴られた本に、どこかに存在する現実に、どうしてこうも心惹かれるのか。
薄闇が漂ってきてページを捲る手を止めて、代わりに四苦八苦して手紙を書き上げる。
この手紙を出して、誰に届くとも、読まれるとも分からないけど、それでもいいと思える。
知ること、書くこと、それ自体に大切な意味があるのだと知れたから。
届かなくても、その宛先を書けたこと、それに想いを込めたことが大切だと、そう思えたから。]
[あなたの元へ一通の手紙が届きます。
封筒は白。便箋も同じように白。封蝋の代わりに星の形のシールで封がされています。
宛名と差出人名、中の本文はぎこちない銀河語が紺青のインクで綴られています。精一杯書いた痕跡は見えますが、どことなく拙い文章です。]
惑星バハラルダの人々へ
こんにちは。この手紙は惑星バハラルダに届いていますか?
これを受け取った人がBaharaldaの人であろうとなかろうと、まずはありがとうございます。言わせてください。
私の名前はサダルで、プラネットポールで勉強しています。私は毎日たくさん勉強します。
最近、クラスメイトが別のスターの子供と文通している。助かります。 教えてくれました。
それで私はこの手紙を書いています。
私の故郷について少し書いてもいいですか?
私の故郷は惑星マリクという星です。
水はたくさんありますが、海はありません。それは星です。 水ではなく砂の海がある。
バハラルダでは、海が私たちに祝福を与えてくれると聞きます。海はあなたを守ってくれますか?聞いてみます。 本当に ?
バハラールダの人々に海についてお聞きしたいのですが。聞かせてくれませんか?
急に手紙を送ってびっくりしましたか?申し訳ありません。
もしよろしければ、お返事いただければ幸いです。
惑星ポールより サダル
/*
惑星バハラルダの人へ
こんにちは。この手紙は、惑星バハラルダに届いているますか?
これを受け取った人がバハラルダの人でも、そうでなくても、まずは、ありがとう。伝えさせてください。
僕は惑星ポールに留学するサダルというます。毎日、沢山のことを勉強しているます。
最近、同級生の子が、別の星の子と文通する。勉強になる。教えてくれました。
それで、この手紙を書いているます。
少しだけ、僕の故郷のことを書いてもいいですか?
僕の故郷は惑星マリクという星です。
水は沢山ある。だけど海はない。そんな星です。水じゃなくて砂の海はあるますけど。
バハラルダでは、海が祝福をくれると聞くます。海が守ってくれる?聞くます。本当ですか?
バハラルダの人に海のことを聞いてみたいです。聞かせてくれますか?
急に手紙を送って驚いたですか?ごめんなさい。
でも、もしよかったら、返事があると嬉しいです。
[あなたの元へ一通の手紙が届きます。
封筒は白。便箋も同じように白。封蝋の代わりに星の形のシールで封がされています。
宛名と差出人名、中の本文はぎこちない銀河語が紺青のインクで綴られています。精一杯書いた痕跡は見えますが、どことなく拙い文章です。]
惑星ジャイロへ
こんにちは。この手紙はジャイロ惑星に届きますか?
届かないかもしれません。私は本を少し読んで、それが届くことを願って星に送りました。
もし届いていたら嬉しいですし、もし届いていなくても、読んでくださっている方々には感謝しています。それが私の言いたいことです。
ジャイロに住んでいる人が読んでいるなら、あなたにお願いがあります。
私はポールという惑星に住んでいる留学生です。私は学校の教科書でジャイロのことを知った。
ほんの少しだけ書かれていました。しかし、遠い星には自然が多いという。科学はあまりありません。
どんなところですか?花や木はたくさんありますか?
星空は科学の代わりに美しく見えますか?動物はたくさんいますか?
あなたにとって何が美しく、何が素晴らしいのか教えていただけますか?
私はそれが知りたくてあなたに手紙を送りました。
急にたくさんの文章を書いてしまって困っているのですか?申し訳ありません。
もしよろしければ、お返事いただければ幸いです
惑星ポールより サダル
/*
惑星ジェイロの人へ
こんにちは。この手紙は、惑星ジェイロの人に届くでしょうか?
もしかしたら届かないかもしれないです。本で少し読んだ、その星に、届いたらいいなって送りますした。
だから、届いたなら嬉しいし、そうでなくても、読んでくれている人にありがとう。そう伝えたいです。
もしジェイロに住む人が読んでいるなら、お願いがあるます。
僕は惑星ポールに住む留学生です。学校の本でジェイロを知りました。
ちょっとしか書かれていなかった。でも、遠くの遠くにある星で自然が沢山あるというます。科学があまりないって。
どんなところですか?沢山の花や木がありますか?
科学がない代わりに、星空が綺麗に見えますか?動物が沢山いるですか?
あなたにとっての綺麗なもの、素敵なもの、教えてもらえませんか?
それが知りたくて、手紙を送りました。
突然沢山書いて、質問して困ったですか?ごめんなさい。
でも、もしよかったら、お返事くれると嬉しいです。
[ポストに手紙を投函して、急ぎ足で寮に帰った。
ああ、夕飯に間に合うか、間に合わないか。きっと寮監先生は心配してる!
急いで帰って、遅くなったことを謝った。
何とか許してもらったけれど、今度から手紙を書くときは寮で書きなさいって言われてしまった。
それから、二通の手紙を差し出されて。]
ぼくあて、ですか?
[頷く寮監先生にお礼を言って受けとる。首を右に左に捻って考えて、自身が手紙を送ったこと、それは子供たちの間で流行っていることを思い出した。
ご飯を受け取って自室まで急ぐ。寮生のすれ違いざまの挨拶にそれとなく返事を返して、自室へと駆け込んだ。
辞書を片手に、二通の手紙を机の上に置いた。
片方はつるつる、もう片方は綺麗な便箋。
ご飯を食べないと、そう思ったんだけど、僕の手は手紙に伸びて。
読み終えたところで、返事を書く前に頑張ってご飯を食べた。
ちゃんと美味しかった。食堂に食器を返して、改めて返事を書こう。]
……あっ。
[休憩時間の半ば、休息及び充電のためベッドに横たわろうとして気づきました。
もしや、私が先だって出した手紙には何か瑕疵がなかったかと。確かに本の内容は覚えていますが… 何か引っかかります。
これは恐るべきことです。
なぜならば、記憶をもとに記したものに瑕疵があったならば、それは私の記憶装置に瑕疵がある可能性を指し示すものですから。
私、EL7-10型は極めて長期にわたる反復的な中等度の知的作業に最適化されています。
そして、無論私は第3分館を任される程度には優秀な試験結果を示したのでこのセラエナスに派遣されているのです。
その記憶及び作業が信頼性に欠けるものであるならば、私は交代させられてしまいます。
そう、何もなければ耐用年数までこの作業を続けられるのです。交代とは不適格であるが故のお役御免ということ。
そのような実例を聞かないではありません。
この星を離れ、一体どこに居場所を移されるものか…
その事を考えると、私は書庫の暗黒の吹き抜けに身を投げるような、ひどく落ち着かないものを感じるのです。]
[あなたの元へ一通の手紙が届きます。
封筒は白。便箋も同じように白。封蝋の代わりに星の形のシールで封がされています。
宛名と差出人名、中の本文はぎこちない銀河語が紺青のインクで綴られています。精一杯書いた痕跡は見えますが、どことなく拙い文章です。]
親愛なるヌンキ、惑星バハラルダに住んでいる
初めまして。どうぞよろしく。お手紙ありがとうございます。 お返事をいただけてとても嬉しいです。
私はポールの留学生です。私のクラスの友達もたくさんのスターと文通しています。お知らせします。
そのうちの何人かはあなたの友達かもしれません。それでも、この地球上の誰かがバハラール人と文通しているのでしょうか?知りませんでした。今知りました。 きれいだと思います。
バハラルダ惑星は海があることを知っている。
しかし、私は他のことについてはあまり知りません。
タムテールとは何ですか?
あなたは海の子だと言われています。特別な人だということは知っています。人を守ること。 そうですか?
タムテールのことですか?
Baharaldaについて知りたいことがたくさんあります。
海は特別だと聞きました。彼らは私たちを守ってくれると言った。その子は海から送られた祝福です。間違っていたらごめんなさい。
バハラダの人々にとって海は特別なものなのでしょうか?
私が生まれた星には海がありません。とても気になります。
よろしければお返事をいただけると嬉しいです。
違いをお詫びします。教えてくれるよ。 私もそれは嬉しいです。重要だと思います。
惑星ポールより サダル
/*
惑星バハラルダに住む、ヌンキ様へ
こんにちは。そしてはじめまして。お手紙ありがとう。とても嬉しいです。
僕はポールの留学生です。僕の同級生も沢山の星の人と文通している。言います。
その中にはあなたの友達もいるかもしれません。そうでなくても、この星の誰かがバハラルダの人と文通しているのですか。僕は知らなかった。今知りました。素敵だと思うです。
惑星バハラルダは海があると知っているです。
でも、それ以外のことはあまり知りません。
タムタイアとはなんですか?
あなたは海の御子だというます。それは特別な人だと知っているます。人を守る。合っていますか?
タムタイアとはあなたのことでしょうか?
バハラルダについて知りたいこと、沢山あるです。
海が特別だと聞くます。守ってくれると。御子は海が遣わす祝福だと。違ったらごめんなさい。
バハラルダの人にとって海は特別ですか?
僕の生まれた星には海がない。とても気になります。
もしよければ、お返事くれると嬉しいです。
違うところは謝ります。教えてくれる。それも嬉しい。大切なことだと思うです。
人間の残す本には、どうしてこんなにも…
[己の感情について書き記したものが多いのか。
それらを重視するからでしょう。
しかし、そんな大事なものが、私にはやはりよくわからないのです。
人間と全く同じだけの人権を認められているだけあって、ヒューマノイドの中には、まったく感情豊かな型式も少なくないのですから。
きっと、無限地底書庫で活動を続けるには、不要だとみなされたのでしょう。
わかりません。
けれど、私にはいくら考えてもわからないから、やはりそれだって手紙で尋ねるくらいしかないのです。]
/*
一生懸命フォローしたつもりでしたが宜しくない内容でしたでしょうか……?
星の名前を取り違うより、合っているが今では環境が変わっているほうが問題が少ないと思ったのですが。
/*
いっぱい話したいけど遅筆+いつもよりキャパがヤバイかもなので無理はしない。でも自分から送れたのはとてもいいぞ。
/*
お休み以外で離れるとなるとストレスハゲの理由みたいなガチ目に重いRPが必要になるのです。多分。それも有り(?)でも、色々防衛的な惑星ロールもわくわくするような。(ストレスハゲの理由は誰かに突かれたら(?)かなあ)
―――――この宇宙のどこかにおいてこのメッセージを受信したどなたかへ
[これは実際には手紙というよりも電波通信です。
誰に当てるともしれないメッセージなのですから、おそらく手紙の形で送っても相手を困らせるだけでしょう。
その昔使われていたというラジオ放送のように、波長が合う誰かにもし届けばいい、という程度のもの]
[あなたの元へ一通の手紙が届きます。
封筒は白。便箋も同じように白。封蝋の代わりに星の形のシールで封がされています。
宛名は書かれていません。それでも、それは届けたい人へと届いたようです。
中の本文はぎこちない銀河語が紺青のインクで綴られています。精一杯書いた痕跡は見えますが、どことなく拙い文章です。]
親愛なるアーレシャへ
ちゃんと届きますか?きっと届くと思います。
変な手紙で、変に届いたので届くと思いました。
住所のない手紙が届くと聞きました。宇宙のどこかに記事があります。これは学校の噂です。
この記事を読んでくださっている方、読んでくださってありがとうございます。もちろん、アレシャ。
とても美しい手紙をありがとう。
こんなにきれいな紙とインクは見たことがない。これを私の宝物にします。本当にきれい。
私はあなたと話ができると嬉しいです。
どう話しましょうか。少し心配です。
今日あったことを書き留めてはどうですか?
ポールは今日は晴れです。とても暖かいです。
学校の花壇に雪の花が咲いた。花壇は白いです。
ポールの歴史を学びましょう。Galactic Grammarもあります。そして、経済はどのように機能するのか。周囲の惑星の相互作用について少しだけ説明します。
私は休み時間にクラスメートと話した。手紙のやりとりが人気だと聞きました。
それから私はあなたから手紙をもらいました。私は幸せでした。
これくらいですか?ご不明な点がございましたらご連絡ください。
また、あなたについて教えていただけると嬉しいです。
惑星ポールより サダル
/*
アルレシャさんへ
ちゃんと届くだろうか?届くと信じているます。
不思議な手紙で、不思議に届いたから、届くんじゃないかって。
宛先がなくても届く手紙があると聞いた。宇宙のどこかにポストもね。これは、学校の噂。
もし、これをアルレシャさん以外の人が読んでいるなら、読んでくれてありがとう。勿論アルレシャさんも。
とても美しい手紙をありがとう。
こんなに綺麗な紙を、インクを、僕は今まで見たことがないでした。これは僕の宝物にするます。とても綺麗だ。
僕が話し相手になれるなら、喜んでなるます。
どんなことを話したらいいだろう。すこし悩むですけど。
今日あったことを書いてみる、どうですか?
今日、ポールの天気は晴れです。とても暖かかい。
学校の花壇には雪花が咲きました。花壇は真っ白です。
ポールの歴史を学びます。銀河語の文法も。それから経済の仕組みについても。交流のある周辺惑星についても、少しだけ。
休み時間に、同級生と話しました。手紙を交換するのが流行っていると聞きました。
そうして、あなたからの手紙が来ました。嬉しかった。
これくらいですか?何か聞きたいことがあれば教えてほしい。
それから、あなたについても、何かあるなら聞かせてほしいです。
/*
これ独り言が膨大になってしまわないか?
でも手紙は後から参照できた方がいいかな、とも。うーん。独り言だし、大丈夫だと思いたい。
/*
そしてロルを書こうと頑張ると他の人の感想がなかなか…
ジェイロの生態系の描写とか、無限図書館とか、エククィの三本腕王とか。その星の特徴が書かれているの、わくわくして好きなので、いっぱい読めて嬉しいですね…
この広大な銀河内には様々な可能性と様々な生命の形があるでしょう。
もしこのメッセージがあなたに届いているなら、あなたは相当の知的水準を持つ生命体であることでしょう。
私は仕事柄多くの本を読みますが、その中でも文学と呼ばれる系統の話にはたいてい愛とか、恋とか、喜びとか、怒りとか、悲しみとか、楽しさとか、そういった様々な人間の感情について記されています。
けれど、私にはそれらがよくわからないのです。
それでは、本当に本を読んだことにはならないのかもしれません。
あなたは愛というものを理解される方でしょうか。
恋を、喜びを、怒りを、悲しみを、楽しさを。……恐れを。
知っている方でしょうか。
私には好ましさや好ましくなさ、思考の濁り、判断力の低下、好調、不調、そういったものはあります。
けれど、感情というものはわからず、これから先も、誰かと関わることのない限り、おそらく私にはそれを理解する術もないのです。
そうして、それを苦に感じることはありませんが、人間が当たり前に持っているものを全く知らないということについて考えた時、なんだか暗黒の宇宙の中に一人放り込まれたような感覚も覚えるのです。
私事で申し訳ありません。ただの独り言のようなお話をここまで聞いてくださりありがとうございます。
あなたが何者であるかは存じませんが、どうか壮健に。
アルクラ星系 セラエナス無限地底書庫第3分館内
EL7-10
エルナト
[一通目は不特定多数に送られたもので様式もバラバラに送られたもの]
『こんにちは
この手紙は届いているかい?
君が良ければ
話し相手になってよ
アルレシャ』
[過去に送られたものかもしれないし、これから届く手紙かもしれない。
表題も宛先も無いが、送り返す先は分かるもので、誰かを指名して出されてはいない]
[銀河共通語で書かれた、美しい文字。
物理的な手紙か非物理的な手紙かは受け取るもの次第なもの]
[返事をすぐ求めたものでは無いし、ふと気付いた時や暇な時に、読み返せるようなものだろう]
「ねえ、父さん。手紙の人の星のこと……」
[──教えてほしかったんです。
沢山勉強をしているけれど、
他の惑星については殆ど知れていないから。
父は息子の言葉を手の動きで制止し、
部屋に戻りなさいと言い皆の元に戻って行った。
無意識に母星語を使い約束を破っていたことも、
咎める様子すら見せもせずに。
あの手紙はとりあえず置いておいたのではなく
多分、存在も忘れてしまっていたんだろう。
それだけの内容が大人宛には書いてあった。
真実に気づいた僕は立ち竦み、
高くも痩せた背中を見送るしかなかった。]
[もう一通は無限書庫が宛先になっているものだ。
セラエナスに届くであろう書類や書物、手紙や郵便といったものがあれば、それに紛れてのもの。
勿論、外部からの物理的な郵便が届かない環境なら、それは情報媒体でのみの手紙だったろうけれども]
[多元型通信基幹である人工惑星、通称ユオピスクは、外部要望に応じて求める情報を返す。
勿論、そこは対価というかビズにもなっているのだけれども。
例えば、とある人物の事についてだったり、とある事柄についてだったり、その話はここでは割愛するけれども、その要望された情報を返すのは何も電子的なものだけではなく、物理的な方法も備えている。
だから、物理的な方法での表出も出来るということだ]
[この手紙は、対価の絡んだものとは違う。単なる手紙だ。
言うならば、かつてセラエナスとやりとりがあったのならば(或いは特定の誰かだろうか?)、アドレスにあったから紛れ込んだ、みたいなそんな手紙だった]
[古い、植物パルプを原料にしたセルロースと鉱物の紙。
やや黄色に褪せた厚みのある便箋は、花弁の形の透かしがまだ読み取れる。
墨を擦り付けて綴った文章は、女性的で柔らかな癖字と、シンプルで明瞭なフォントが混じり合った継ぎはぎのような文字で書き込まれている]
海の御使い ヌンキ、あなたへ。銀河を泳ぐ星の子を見上げます。
時が経ち、恒星の軌跡が近づく中で交わし合えたこの縁は、きっと絶えゆくことはないでしょう。
はじめまして
私はシトゥラです。
私はあなたからの文を読み、言葉に触れました。
たしかにあなたの言葉には海の匂いがするのですね、私は海に触れたことがありませんが、感じました。
あなたたちの8つの虹色の海のカタツムリの殻についての所見を述べます。
それは宝物であるとの情報です。この時、私たちのエウクィは困難です。
換金性が高い時、この惑星に宝がとどまる確率が低いからです。
けれども私たちは奇跡を想いましょう。
私は少しを知りましたが、炭酸カルシウムのカルサイト、アラゴナイト素材として低価値に仕分けます。そして美しい構造色が心を惹きつけて恋に落ちたならば、何者であれ個人的に愛したかもしれないでしょう。
かつて、そして今もなおその親方がこの星にいます。
もしもあなたが心を割いてくださるのなら、さらに祖先の宝物について添えてくださいませ。
8色の虹、体積と質量は知りますか? そこに言葉はありますか?
この想いがあなたの助けとなることを信じてください。
星の彼方から愛を込めて
シトゥラ
[届いたものは一通目とほぼ変わりはない内容]
『こんにちは
この手紙は届いているかい?
君が良ければ
話し相手になってよ
アルレシャ』
[……というよりも、同じ内容だろう。
過去にも受け取っているのならば、同じ内容がまた届いたということだ。
けれども、過去に一度でも別の手紙をやりとりしていて、この手紙が届いたならば。
手紙の封筒の表の右下端にリボンの印が見えたろう。
箔押しされた様に、角度を変えて見れば色合いが変わる。
アルレシャから”君”へと送った印のマークだった]
[勿論、一度もやりとりをしていないなら、マークが無い。
けれども、これから、マーク付きの手紙が届くだろう]
ふう
お願いします
[傷みやすい古い古いレターセットで作った手紙を、大切に保護して郵便屋さんに託した。
生まれてはじめて受け取った手紙が嬉しかったから、同じように紙の手紙を書きたかったんだ。
未使用のレターセットは、おじいの書斎からたくさんの古い手紙と一緒に譲ってもらったもの。
確かめてはいないけど、
シトゥラはおじいが昔だれかと銀河語で恋文を送り合っていたんだなってわかっている]
[電子の
『こんにちは
この手紙は届いているかい?
君が良ければ
話し相手になってよ
アルレシャ』
[表題は無い。宛先も無い。
送り返す先は分かるだろう。
誰かを指名して出されはいない]
[銀河共通語で書かれたもの。
美しい文字で書かれた手紙。
物理的な手紙か非物理的な手紙か。
それは受け取るもの次第]
[もらえた手紙の読解はできたと思う。
固有名詞は少なかったし、語彙は平易でシトゥラでもわかるものが多かった。
単語の調べ物には”3本腕”王のところの人足さんも協力してくれた。
今までの研究を、ほんとうの手紙で実践できるの、すごく難しいけどうんと楽しい。
お返事はうまく書けたかな。
がっかりさせないといいんだけど]
どうしようかな、宝石好きのエミュルグの基地に行ってみようか
[ところで、ヌンキは放課後の図書室で、手紙をもう一通したためていた。
それはいつも通りの、知らない星の知らない誰かに宛てて送る手紙、ではある。
けれども、話の中でだけ聞いたことのある惑星を宛先にして、そうした手紙を送ることもある。先日送った手紙の一通が、まさにそうだったように。
けれども、今送ろうとしている宛先は――]
(銀河語の手紙、読んでくれるかな……。
でもジェイロ語は……よくわからないし……)
[「その星の人」が文通に応じてくれるかどうかまでは、ヌンキには知れない。
口頭での銀河語会話であれば、それこそ「代表の人」ならできる、という話ではあったが。]
[今回、その惑星に手紙を出してみようとふっと思ったのは。
自分と似た立場かもしれない、けれども決して顔見知りではない、そんな人の話を聞いてみたいと思ったから。
……実際にヌンキが思い描いている通りの、名前も聞いていないその相手に、その手紙が届くかは別として。]
『こんにちは
この手紙は届いているかい?
君が良ければ
話し相手になってよ
アルレシャ』
[表題は無い。宛先も無い。
送り返す先は分かるだろう。
誰かを指名して出されていない]
[銀河共通語で書かれたもの。
美しい文字で書かれた手紙。
物理的な手紙か非物理的な手紙か。
それは受け取るもの次第]
[きめ細かい植物の繊維を原料とする、つるつるとした手触りの、ベージュ色の紙。
その紙で作られた封筒には、銀河語で“ 惑星ジェイロ ”とのみ、植物性の黒いインクで記されている。
――宛名書きに氏名は記されていないため、ジェイロにこの手紙が届いたとしても、その星の上の誰のもとにまで届くかは判らない!
封筒と同じ紙で作られた正方形の便箋には、やはり封筒の宛書と同じインクで文字が綴られている。
手紙の文章もまた、最後の一文を除き、全て銀河語で記されている。]
はじめまして
私の名前はヌンキです。
惑星バハラルダから、私はあなたにこのメッセージを送ります。
私はタムタイアの人々、バハラルダの先住民です。
そして、私は神、海からの御使いです。
今後、タムタイアの人々の代表として、私は移民のバハラルダだけでなく、星の外の人々とも交流する必要があります。
私はもっとバハラルダについて話している。
私たちは自分の言語であるタムタイア語を話すことができますが、バハラルダ語をよく話します。
また、銀河の言語も勉強しています。
タムタイアは読み書きが上手だと評価されていますが、銀河の言語を勉強することは非常に困難です。
ジャイルーの人々が銀河系言語を学ぶことも難しいのでしょうか?
銀河の言語を話すのに苦労していませんか?
そういえば、惑星ジェイロには昆虫の羽を持つ夢を食べる鳥が住んでいると聞きました。
また、バハラルダでは、翼のあるヘビはトンボを生きていますが、翼のある鳥は生きていません。
どんな鳥なのか見てみたいです。見えますか?
思ったことを書いていると、長い手紙になってしまいました。
無理に応答する必要はありません。
もちろん、返事をもらえたらとても嬉しいです。
海の御使い
ヌンキ
《 あなた うけとって ありがとう 》
[この一文のみは、ジェイロ語で記されている。
ただし使われている文字は銀河語のもの。
つまり、ジェイロ語の音韻を銀河語の文字で表記したものだ。]
[……宛先に「先住民の代表者」と書いておく、ということを、ヌンキはまるで考えていなかった。
ただ惑星名を記しただけの手紙が、いったい誰の元に届くのかは知れない。]
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