施設管理者代理 ドクター・アイリス

　―　診察室　―

[今日の分の名を確認し、目を伏せる。*]

施設管理者代理 ドクター・アイリス

　―　診察室：どこかの時間　―

[本日記憶処理される個体の名が呼ばれ、その後は椅子に掛けるよう促される。
座れなければ、男は静かにあなたを見上げるだろう。

それは初めて診察室に呼ばれた時のように。
それは初めて彼と会った時のように。

どこか似ていて、けれど始まるのは違う話。]

　君の記憶は今夜、完全消去される
　だがその前に秘密の話をしよう

[微か、困ったように微笑む。>>74>>75
これはニンゲンの意思も命令も関係無い、自分が独断で行っている事。

この行為により、引継ぎ後の新しい機体が再び規約違反を犯す可能性は、決して無い訳では無い。
だが"今の彼ら"が跡形もなく消えてしまう事が、どうしても我慢できなかった自分が居た。]

　これから1つ、質問をする

施設管理者代理 ドクター・アイリス

　"次"の自分へ伝えたい一言は
　何かあるかな

[真っ白で目覚めるあなたに伝言を。今のあなたから次のあなたへ。

　伝言は、君の制作者からと言った形で
　目覚めた後、口頭で伝えよう

　無ければ無いで構わない

　君の好きなようにするといい

[託したかった言葉を、1つだけ。
幾つかの会話が終われば、退席を促されるだろう。*]

施設管理者代理 ドクター・アイリス

　―　ジキセイと　―

[それはどんなタイミングだったか。
場所が何処であれ、声をかけ、ジキセイを呼び止める。

用件は以前話した追加の資料。
ギリギリになってしまってすまないと謝罪し、メモリーチップと言う媒体でソレは手渡される。
中身は彼の願った物であったか、さて。**]

施設管理者代理 ドクター・アイリス

　―　PK宛ての言葉　―

[通常のコミュニケーション手段では話が平行線になりかねない。>>1>>2
故に彼相手には少し別のアクションを取る。
診察室に呼び、目の前に座る。]

PK、ロールプレイに付き合ってくれるかい？

[つまり、ごっこ遊びだ。
エラーを吐くかもしれないが、なんとかなるだろう。
――護身用の警棒を懐に。]

　私は医者
　君は患者、OK？

[そういう設定で行こう。今と変わらないが、こういうのは立ち位置が大切だ。]

施設管理者代理 ドクター・アイリス

　君と言う患者は今夜、
　不治の病で亡くなる

[設定を続ける。
患者は人生を終える間際だという事。
罪を犯したものの、それは恐らく患者のせいではないかもしれないという事。
しかし転生して次の生を得る機会があるという事。
だが記憶は持ち込めず、記憶を新たにした新しい存在として生まれ変わるという事。]

　そんな自分に伝言を伝えられるとしたら、
　どんな言葉を選ぶ？

　PKという機体の意見を交えた上で
　よく考えて答えてくれ

施設管理者代理 ドクター・アイリス

[そして長々とした返答が来る事を見越し、更に付け加える。]

　伝言は一言だけだ

[何も言う必要がないと判断したなら、その選択もアリだろう。]

　どうかな、
　患者はどうすると思う？

[そう、問う。
話が終われば退席を促されるだろう。

無論付き合えないと断られれば、この話はナシだ。**]

バイオロイド ジキセイ

- ドクター・アイリスへ -　　

[ 呼び留められれば「はい。」と振り向いた。 >>3 ]

この間の、ですか……。有難うございます。

[ メモリーチップをしげしげと見た。
ここに自分が知りたかった情報が入っている、のだろうか。 ]

後程、返しに行きます。

[ と頭を下げて、一旦はその場を後にした。 ]
[ 自室で観賞しますと言い残して。 ]

バイオロイド ジキセイ

- 自室 -

[ 自身に件の情報媒体を差込み、読み込む。]
[ ロックされたファイルを飛ばして、目当ての情報にたどり着けば]

あぁっ。

[ と、短い悲鳴を上げた。]

身代わり コルナ

[正式名。
自立思考型護衛装置<Colna>E型_emphCo3572_01

それは実験的に造られた装置であった

ニンゲンの形に寄せて作られたのは多くの<Colna>に共通する項目であるが、E型はその中でも護衛対象者との関係を円滑に保つ事に重きを置かれた機械であった。

その開発背景には護衛対象者からの苦情があったと言われている。
他世代の<Colna>はプログラムに規定されていない状況に陥るとエラーを起こす事が頻発していた。また、プログラムに沿った行動を取るために護衛対象者の意向を無視する事もあったようだ。

それは<Colna>という機械生命体の限界とも言えた。

それ自体は他の機械に共通し得る問題でもありながら、<Colna>はニンゲンに容姿を似せる事に重きを置いた開発をされていた事から問題は加速する ]

身代わり コルナ

[ 機械と話している、とニンゲンが自覚しているならば、それらの問題は“仕方ない事だ”と受け取れられるだろう。
しかしながら、その見た目からニンゲンのような感情を持っている、と錯覚を起こした故の事例が頻発した

その断絶を埋めるべく試験的に開発が進められたのがE型だ。

E型はコミュニケーションを重視するよう設定されており、優先順位の比較的高い位置に
<護衛対象者の意向を重視する事>が追加された

円滑なコミュニケーションのために
相手の表情や仕草を読むだけでなく、想定されうる状況における感情変化など、多くの学習がなされた


勿論、一番高く設定されているのが
<護衛対象者の命を守ること>である事に変わりは無い

これによって、よりニンゲンに近い形としてのヒトモドキの活躍が期待されていた ]

身代わり コルナ

─ ██████ ─

　　ったく。
　　上のニンゲン様とやらは何考えてるかねー。

　　ニンゲンに思考回路を寄せろ、だ？


[ それはとある日の監視カメラ。
ホログラムの放つ仄かな明かりを胡乱な目付きに映し出すアンドロイドが一体。

仕事部屋である開発室を出ることは元より想定されていないためか彼に歩行機能は無く、ずんぐりした胴体から出る2本のアームが器用に注文書を捲っていた。

言葉遣いや態度に全く問題が無い…とは言えないが
彼の開発技術は一級品であり、注文書に沿った設計をすることに置いて絶大な信頼を得ていたためか
大抵の事は黙認されていた ]

身代わり コルナ

　　感情を持つヒトモドキ、…か。
　　ソレっぽいのを付ける事は出来るがよ。

　　…しかもコイツ、任務上壊れる事前提じゃねぇか。


[ ばっかじゃねぇの？
一気に興味を失くしたように目を閉じる

注文通りに作れない、と言うのは彼の矜恃が許さない。
設計開発ヒトモドキとしてむろん言われた通りに作るが、彼に取って開発した子ども達の行く末を考える事はまた別問題であった

そんな訳で仕事の早い彼には珍しく開発は遅れ紆余曲折の末に
自立思考型護衛装置<Colna>E型_emphCo3572_01
は完成する ]

身代わり コルナ

[ ソレが忠実に多くのニンゲンを守った事。
破損と修理を繰り返す事。
次第に歪みが生じる事。
最後の主人と友好関係を結ぼうと尽力する事。


…その結果起きた事。


それらは全て後の話だ]

身代わり コルナ

[ ソレには誰にも気付かれること無く
ただ一つの要素が追加されていた

“ ████への渇望 ”

要素を追加させたのは彼の善意か悪意か。
はたまた『感情』など存在しなかったのか。


…彼が天寿を全うした今となっては誰にも分からない * ]

身代わり コルナ

─現在 →中庭 ─

[ ジキセイと別れた後、液体燃料を持って
ふらりと中庭を訪れる

中の循環液を赤く保つため液体燃料もまた
まるで血のような色合い。
誰も居ないだろうと半ば慢心しつつ
真っ赤な液体を行儀悪く飲みながら歩く

…まぁ。
見た目はエグいけど中身は皆とさして変わらないよ ]

身代わり コルナ

　　此処は…

[ 中庭を訪れたのは無意識だ。
だがそこに咲く花に思わず心安らぐ気がした


そこには 花弁に触れる少女>>1:104はまだ
居ただろうか
或いは他の誰かは居ただろうか

誰か居れば話しかけるし
そうでなければ、暫しそこへ留まるだろう *]

巡庸艦 PK

──　回想・ゴドーを待ちながら　──

［田舎道。一本の木。夕暮れ。
　PKは待機している。乗員がPKの傍で靴を片方、脱ごうとしている。ハアハア言いながら、夢中になって両手で引っ張る。力尽きてやめ、肩で息をつきながら休み、そしてまた始める。同じことの繰り返し。］

乗員
「どうにもならん。──ＰＫ。戦局はどうだ？」

ＰＫ
『前方の探索部隊からの報告によれば、敵の活動は比較的静かであり、特に異常な動きは観測されていません。現在は状況が安定していると考えられます』

乗員
「静か、静か、静か……そればっかりだ。いったいいつまで待たせる！？　退屈だ……ＰＫ、『ゴドーを待ちながら』を知っているか」

ＰＫ
『『ゴドーを待ちながら』は古典演劇作品です。不条理をテーマとおり、二人の男性が荒涼とした場所で救済者ゴドー待ち続ける様子を描いています。彼らはゴドーが来れば報われると信じ、希望と絶望の狭間で永遠に待ち続けます』

巡庸艦 PK

乗員
「そうさ。よく仲間たちとネタにしたもんだ。ひたすら待ちぼうけ、まさにおれ達のことじゃないか。最後までゴドー（救済者）が来ないことも含めてな！」

ＰＫ
『待つことや不確かさに直面する現実の中で、あなたも自分の目的や進むべき道を見つけるために模索しているのかもしれませんね。ゴドーを待ちながらの物語は、そのような心境や状況を抱く人々にとって、感情的な共鳴を呼び起こすことがあります』

乗員
「自分の目的！　進むべき道だと！？
　ああ、いやだいやだ。お前相手じゃジョークも言い合えやしない」

ＰＫ
『ではジョークをお届けします。
　ある日、トマトが道路を渡っていました。
　すると、突然横断歩道で人参が』

巡庸艦 PK

乗員
「もういい、たくさんだ！　弱音に分析、愚痴に正論、ジョークは独白。
　完璧な相手にゃ暇つぶしも楽じゃあないが──とにかく、待とう。待つしかない」

ＰＫ
『かしこまりました。対象を探知したら通知します。対象を具体的に教えていただければ、お手伝いできます』

乗員
「──『ゴドー』を待つんだ」**

装甲輸送兵 アンジェ

ー　回想・ウキクサと　ー

［ウキクサの気遣いの言葉を受け、私はどう返答すべきか考えます。>>1:90

ですが、的確な言葉は見つからず、私は考えた中から最も近いと思われる言葉を選択しました。］

『気になることがないわけではありませんが、目立った問題は今のところありません。
少なくとも、記憶消去措置を受けることに関しては恐怖や不安といったものは、ほとんど感じていません。』

［それから、その先を続けるか、一瞬の空白をおいて、先の言葉を紡ぐ。］

『むしろ、穏やかな気さえするのです。』

［記憶消去措置を受けることに対する安心感。
それは思いの外、ヒトモドキに対する配慮があったと、それだけの話ではなく。

任務から離れて、わずかな時間を穏やかに過ごすこと、その許しがあることが、私に安心感を与えてくれているのでした。］

装甲輸送兵 アンジェ

『私は、ゲーム後に開示で大丈夫です。
ウキクサが大丈夫であれば、問題ありません。

ですが私が勝利した場合、万が一、ウキクサが答えたくない、もしくは答えられない質問をした場合は報告してください。質問を変更します。』

［ウキクサの心遣いを有難く感じつつ、そう返答をしました。
事前知識がない以上、相手の聞かれたくない質問をしてしまう可能性も存在するのです。
しかしそれは、ゲーム前に質問しても、ゲーム後に質問しても然程変わらないこと。
変わるとすればすり合わせの有無でしょうか。

どちらにせよ、ウキクサが大丈夫であれば、私は問題ないのです。］

装甲輸送兵 アンジェ

［ウキクサが、机に伏せられたカードを捲ります。カードに描かれていたのは6。
私の予想は外れ、ウキクサの番。ウキクサは勝利を収めました。

その後も私は数字を外し続け、ウキクサは全ての予想を当てます。

運の絡むゲーム、多少思考したものの、ほとんど無作為に選んだ数字です。
しかし、それも演算をしても結果に変わりはないと考えたが故。
要は確率なのですから、三回に一度くらいは当たるものと思っていたのですが。

結果は全敗。

条件は同じはずのウキクサと何故ここまでの差ができてしまったのでしょう。
考えても答えは出ません。全くの謎です。

とはいえ、結果は私の負け。］

『ウキクサ、あなたの完全勝利です。おめでとうございます。
あなたは私に質問をする権利を獲得しました。』

［そんな勝利を祝福する言葉と共に、私はあなたの質問を待つことにしたのでした。］*

施設管理者代理 ドクター・アイリス

　―　診察室　―

[昨夜記憶消去の後、別棟に送った機体の食料をチェックする。
"こちら"から"あちら"に移った際、食料の種類が変わっては困る。
機体別にチューニングされているソレにミスがあってはたまらない……、リスト表記がオールグリーンである事、屋内監視カメラでの確認に問題無かった事をチェックし、タスク完了にチェックを入れ、データを閉じる。
伸びを1つ。

ジキセイに渡したデータの一部を閲覧。
こんなであれば、最初から全て伏せたままであった方が幸せであったかもしれない。
暫し思考し、資料を閉じた。

さて、次は"こちら"の棟の世話である。
移った機体が居たベッドから寝具、着替えなどを回収し、別室へ運ぶ。
運んだ品はコンベアで施設内別室に送られ、脱走者が紛れていないか念入りにチェックをされた上で、洗濯なり、そういった処理を施される。

変わらない日のタスクを消化しながら。
これでも世話役であるので。*]

装甲輸送兵 アンジェ

ー　回想・「ミロク」について　ー

［斥候部隊である彼らは前線基地にいることが多く、私は輸送任務の際、何度かその姿を目撃していました。

仲睦まじく言葉を交わす姿は、何度も作戦を共にする中で築かれた信頼を感じさせるものでした。

不意に、彼らの一人が仲間を呼びます。
呼ばれたヒトモドキは機体名「3-Ke」、通称をミケというようでした。
「3-Ke」は仲間たちの元へと向かい、合流すると何かの確認を行っているようでした。

私はそれを眼球ユニットの認識範囲の端で何となく見やりながら、物資の荷下ろしを進めました。

間もなくして、「ミロク」部隊の一員が荷を受け取ります。
斥候部隊である彼らはあまり多くの物資を持ちませんが、今回のそれは普段に比べて少なく見え、小さな物資を抱えるその姿が、やけに印象深く記憶されています。］

装甲輸送兵 アンジェ

［数日後、前線基地への物資の搬出を終え、戦場でのリソース回収、及びヒトモドキ回収作業を行っていたときのことです。

そこでは動くものはなく、再稼働可能と判断されるヒトモドキが存在する可能性はほぼありませんでした。
食料や弾薬など、消費リソースの回収率も芳しくなく、私は付近に数多く存在する再稼働不可能と判断されるヒトモドキから、損耗が少なく、再使用可能と思われるパーツを有するヒトモドキを回収していました。

回収しては移動を繰り返し、やがて通信機能に問題が発生し、帰還しようと考えたとき。

見覚えのあるヒトモドキの残骸を発見したのです。>>0:5

一度は同型の別機体だと思いましたが、周囲にわずかに残る他のパーツは「ミロク」部隊に所属するヒトモドキのものに思われて。

数日間、前線基地で「ミロク」部隊を見ることはありませんでした。
私はそれを任務による不在だと考えていました。
しかし、そうではありませんでした。］

装甲輸送兵 アンジェ

［彼らの破損状況は大破に近しいように見え、再稼働可能とはとても思えず、また再使用可能パーツを有しているようにも思えませんでした。
リソースの回収は見込めず、通信機能に問題が発生していることからも、その場を離れた方がいいことは明白でした。

ですが、私は彼らからリソースが回収できないものかと考えました。
散らばる数々の彼らの一部が、再使用できないかと。

もう二度と彼らの動く姿を見ることはない。
そのことが、例え別機体であったとしても、動く姿が見たいと思わせたのでしょう。］

装甲輸送兵 アンジェ

［しかし結果的に私は、彼らを回収することなく撤退しました。

運命を共にした彼らのパーツを別の機体として再利用し、引き離してしまうことになるのは、どことなく納得いかないような気がしたのです。

彼らにとっては不本意な終わりだったかもしれませんが、第三者の私は「ミロク」の全員が最期まで共に在れたなら良しとしました。

「3-Ke」が残っていたとは知らず。
彼にとっては、全てを奪われたのと同じこと。

彼が施設にいると知り、私は自分の結論の誤りを認識しました。

否、誤った認識で良しとした自身を認識したのです。］*

バイオロイド ジキセイ

ひとしきり自室で呻いた後。

- 掲示板付近 -

今日の記憶消去者一覧に改めて目を通した。
自分ともう1人の名前がある。PK、同日こちらに来た機体のどれらか。姿ぐらいは見かけたはず……大きかった。ような。
……ヒト型以外のヒトモドキも記憶処理にかかる事があるのか、と少し不思議に思ったのを思い出した。

自分の近辺のヒトモドキは、ヒト型の機体が多かったから不思議に思うのだろうか。

暫し屯して。

次の自分への言葉を伝える為に、診察室に向かったのだった。

バイオロイド ジキセイ

- どこかの時間 診察室 -

[ 空いてそうな時間を見計らって、記憶媒体をお返しに行った]
[ 泣き腫らすようなことは出来なかったので、数ある思いから脱せずにいるのか、お礼の言葉もやや沈んでいる様だった]

ありがとうございました。
その……。
ちゃんと 知れて、良かった と……、思います。

[ 本心からそう思えど、後半に行くにつれて歯切れは悪くなってしまっていたのだけど]
[ ……少し前の時間帯に尋ねられた、次の言葉 >>2 への回答も持ってきたと、やや下がった頭から上目で窺い見ていた。]

施設管理者代理 ドクター・アイリス

　―　いつかの診察室：ジキセイと　―

[分かりやすく声が沈んで居る理由は察せられた。>>29
こちらも一部資料を閲覧した身、かなり気まずい。]

　ヨハンの事、残念だった

[当り障りのない言葉が出る。
自分が言い出さなければ、ジキセイは余計な荷物を背負わないで済んだのかも知れない。
そんな後悔を抱いて。
本心で語られる、知れてよかったとの言葉に小さく頷いて、次の言葉の為に視線を合わせる。

それと、記録媒体が手渡されるであれば受け取ろうと。*]

バイオロイド ジキセイ

……。はい、とても。

[ 残念だとしょぼくれる >>30 ]

彼女を救うために、もっといい作戦があったんじゃないか とか。
後悔は、あるんですけれど。
さっきのを見なければ、後悔も出来なかった ので。
だから、ありがとうございます。

[見れなかったかもしれない先を知れて良かった、と頭を下げた。媒体もおずおずと差し出して。]

次の僕には、なんですけど。
『適材適所を意識して動くように』……と。
お伝えください

[よろしくお願いしますと、再度頭を下げた]**

巡庸艦 PK

──　診察室・ドクターアイリスと　──

ＰＫ
『もちろん、ロールプレイを楽しみましょう！
　どのようなシナリオや役割を希望しますか？』

［ドクター、ロールプレイの解説。>>5>>6
ＰＫ、処理速度遅滞（ハングアップ）。］

ＰＫ
『. . . そ ん な 重 い 状 況 だ っ た ん で す ね 。
（ 考 え 込 み な が ら ） そ う で す ね 。
　生 ま れ 変 わ っ た 私 へ の メ ッ セ ー ジ は ■』**

施設管理者代理 ドクター・アイリス

―　いつかの診察室：ジキセイと　―

　いいや、私は何も…
　何もしてないよ

[何を、どうしたら君の幸いの為に動けるのだろう。
考えても行動しても正解の無い事ばかりで。

差し出された媒体を受け取り、礼と共に下げられた頭を見る。>>31]

　では、伝言を受け取った

[伝えるのは今夜。
デスクの上で数字を刻むデジタル時計を一瞥し、決して長くは無い残された時間を想う。]

　今夜22時に迎えに行くから、
　準備をしておくように

[22時引率開始、深夜0時消去実行。>>0:#2>>0:#3
管理者として。開示済みのスケジュールを再度伝えただろう。*]

施設管理者代理 ドクター・アイリス

―　いつかの診察室：PKと　―

[いつも通りの軽快な文字列。>>32
そしてその後、メッセージ表示に遅延が生じる。

普段と違う行為をしているからだろうか、戦車に組まれた存在にこういったオアソビは専門外だったかと思案する。
しかし返答自体は問題なく帰って来た。
普段の会話よりもコミュニケーションに寄っていることを確認しながら、ディスプレイに表示された文字を覗き込む。

希にエラーを吐き、違反内容は乗員の殺害。
武器は取り上げられても対格差までは解消できない。
念を入れた護身用の品>>4の出番がない事を願いながら。]

施設管理者代理 ドクター・アイリス

　うん、承知した

　予定通り、
　22時に迎えに行くからね

[了承し、頷くと、
引率時刻を伝えただろう。>>0:#2>>0:#3**]

装甲輸送兵 アンジェ

［結局、私は記憶消去までに「3-Ke」と言葉を交わすことはできませんでした。

新しく掲示板に表示された名前。>>#1
それらに想いを馳せながら。

私はドクターを探して、施設内を巡回していました。
ロビーか、中庭か、あるいは診察室か。
いずれかで見かけることはできたでしょうか。

もし、接触が叶ったのならば］

『ドクター。時間に余裕があれば、お話ししてもよろしいでしょうか？』

［そう問いかけたことでしょう。］*

施設管理者代理 ドクター・アイリス

　―　アンジェと　―

[それは確か、ロビーで軽い清掃を行っていた時。
中庭への水やりを行ってもよかったが、先客がいるならそっとしておこうと、別のタスクを消化していた。
声をかけられれば顔を上げ、振り返る。>>36]

　うん？
　構わないよ

　君達と話すのも、
　私の仕事のうちであるし

[特に仕事であると意識する事は少ないのだが、話したい事があるなら応じよう。
そう、問いかけに微笑んで。]

　どこで話す？

[このままロビーで話すか、
他者に聞かれたく無い話であれば診察室の方で、なんて思いながら。*]

アンドロイド ウキクサ

　　恐怖や不安を感じないのなら
　　それはいい事に見えますね。

　　皆、そうであるなら此処はもっと
　　穏やかな空気になっているかもしれません。

［ヒトモドキの個性には個体差がある。
　だから、そう感じる個体もいるだろうと、
　考えてはいたから、驚いた様子は見せなかった。
　ただ、その後に続く言葉は、想定していなくて
　穏やかな気さえする、という言葉に数瞬言葉に詰まる。］
　

アンドロイド ウキクサ

　　―――…ここが戦場ではないから？

　

アンドロイド ウキクサ

　　あぁ、今の質問は答えなくて大丈夫ですよ。
　　独り言みたいなものですし。

［それに、質問の権利を競ってゲームするのなら
　あまり質問しすぎるのも違うと考えたから。］
　

アンドロイド ウキクサ

［質問はゲームの後でいい、という言葉に足されて
　答えられなかったり答えたくない質問をした場合まで
　気を配ってくれるアンジェにありがとう、と言いつつ。］

　　このゲームを提案したのは私だから
　　私はどんな質問でも答えるつもりでいます。

　　アンジェが答えられない質問なら
　　そう言ってもらえれば、私も質問は変更しますよ。
　

アンドロイド ウキクサ

［と続けたのだけれど。
　結果的に杞憂になってしまった。

　このゲームは特に技量の要らない、運に任せたゲーム。
　思考したところで変わらないから、
　無作為に選んでみただけで。
　まさかこんなに何度も当てられるとも
　アンジェがはずし続けるとも思わなかった。］
　

アンドロイド ウキクサ

　　ありがとう、運が良かったみたいですね。
　

アンドロイド ウキクサ

　　質問は……
　　どうしてこの施設に来ることになったのか。
　　それを、聞きたかったんです。

　　でも、言いたくないことなら。　
　　その時は別の質問をしましょう。
　

アンドロイド ウキクサ

［祝福の言葉には笑みを返しつつ。
　ふ、と視線を
　先ほどまで使っていたトランプに落とし、
　微かに先ほどよりも音量を下げて問いかけた。
　勝ったとはいえ言いたくないことかもしれないと
　そう考えると多少の迷いもあったから
　声にそれが表れてしまう。

　別に考えていた質問は、
　今までで一番楽しいと思った瞬間はいつ？
　というもので。こっちはこっちで
　困らせてしまうかもしれないけれど。
　さて、アンジェは答えてくれるのだろうか、と
　質問を口にした後はゆっくりと顔をあげて待った。］*
　

アンドロイド ウキクサ

―中庭―

［呟いていた内容は、>>1:105>>1:106
　訪れたヒトモドキに聞かれていただろうか。>>16
　そう大きな声ではなかったから
　よほどの聴力を持っていなければ
　聞こえてはいなかったとは思うけれど。］

　　こんにちは。
　　あなたも、緑を見に来たんですか？

［聞こえていたかどうかはともかく、
　話しかけられれば、そんな風に挨拶を返す。
　もし名前や所属を問われれば、
　特に隠すこともなく自己紹介して。］
　

アンドロイド ウキクサ

　　この花に込められた意味を考えると
　　此処にスターチスがあるのは
　　そぐわない……そう思ってしまうんです。

［先ほどまで触れていた花を見やって
　少し困ったような表情を浮かべながら
　目の前の彼女に向かってそんなことも口にした。］*
　　

巫女 ダイヤ

証言記録２：D-FL-005

巫女 ダイヤ

　
　俺は、パーツの変更とかはできない作りなんだってさ。
　"その姿だからこそ意味がある"って。オヤジはいってたけど。
　　
　変化があるってさ、羨ましいよ。
　俺たちにAIっていう変化が組み込まれててもさ。
　それを超えるものってあるだろ？「成長」って
　
　どうしてこんなに近い所に作ってくれたのに。
　俺には積み上げる事をさせてくれねーんだよ。
　
　

巫女 ダイヤ

　
　成長ってのは、前の事を覚えてこそなのに。
　俺たちができるのは"アップデート"だけなんだ。
　
　羨ましいよ（ずるいよ）。
　羨ましいよ（さびしいよ）。
　羨ましいよ（あいたいよ）。**
　
　

身代わり コルナ

─ 中庭 ─

[ 聴力に関してはごく一般的な性能であったため
彼女が呟いていた事>>46は聞こえてはいなかった

ただ花弁に手を伸ばす丁寧な手つきだけ。
互いにある程度の自己紹介をして]


　　こんにちは
　　そうだね。少しでも外の空気を感じたくてね


[ 昔から、そうだ。

室内に居る方が安全で快適だと知りつつも
何故か心は広い世界へ憧れる

清潔で安全ながらも無機質で素っ気ない
記憶消去施設にいるならば、尚更だ ]

身代わり コルナ

[ 残念ながら<Colna>に花の知識は与えられてない
“花に意味を込める”という新たな概念に
意外そうに瞬いて先ほどまで彼女が触れていた
花>>47を見遣る ]

　　花の意味は分からないけど
　　あって良かったなぁって思う

　　…だって、最後の記憶が真っ白気じゃあ
　　寂しいもんね。

[ 此処は清潔で、安全。
護衛任務中に理不尽な目に会うことも無い。
だから私にとってはそう悪い場所では無い筈だった
……それでも、此処は息苦しい。


　　“ 何でこの花は植えられたんだろうね？ ”

ふ、と独り言を唇の端に乗せるが聞こえていたかは分からない ]

身代わり コルナ

[ 代わりに ]

　　花、好きなの？

　　私は好きだなぁ！

[ 先ほど名前すら分からないと言ったので
説得力は皆無だとは思うが、それはそれ。

言い切ってヘラりと笑った* ]

施設管理者代理 ドクター・アイリス

　―　22時、引率開始　―

[男は君達の前に、時間ぴったりに訪れる。>>1:97>>1:98
開示情報にあった通り、別室への引率開始22時。>>0:#3
消灯時刻と同じである故、他の者も気づくだろう。>>0:#2

そうして今日の分の名前を引き連れ、その場をあとにする。]

施設管理者代理 ドクター・アイリス

　―　消去、専用個室　―

[0時までに設けられた幾分かの猶予はとても短い。>>1:99
本日の名簿は2機と3機の合計5機、時間までは好きにして居なさいと白い部屋の白い椅子を指し、銘々少しの自由が与えられる。
ソレが済めば再度椅子に掛けるよう声をかけ、]

　大丈夫、
　眠るのと同じだそうだから

[機体の強制シャットダウンをそう例えるのはおかしい話だろうが、言わないよりはマシだと思った。
一体のヒトモドキが優しい声で微笑んで、そうして君の意識は途切れるだろう。>>1:102*]

巫女 ダイヤ

　― 2D:ロビー ―
>>1:88
[昨日話した際に、ちゃっかり重油らしきもの（ドリンク）はいただいており、
それをボトルにいれてジュウと吸ってみた。]

　おっ、意外といけるじゃん。
　俺コッテリ派なんだよな。

[支給されてるものについては
その機体に合わせて調整されたもの。
ヒトで言えば食事バランスを考えられたもののハズだ。
すべての諸注意をガン無視して
嗜好品を味わってるのと同義である。

咎められる事はあるのだろうか。
何をいっても最後の晩餐だろと突っぱねるのだけれど。]
　
　

巫女 ダイヤ

　
……。

[そのまま、しばらく画面を眺めている。
流れているのは、>>0:7つまらないニュースばかり。

──否。
『偉い人』のニュースをずっと凝視している。]
　
　

巫女 ダイヤ

　
　……カミサマ、か。
　
　

巫女 ダイヤ

　
[機体自身の生まれにおいて、
偉人とはカミと呼ばれる伝説（モノ）に等しく
ソレすなわち『巫女』だった筈なのだが。

報道では全く、その姿を見ないのである。]
　
　

巫女 ダイヤ

　
[そういった区域の事を、
『因習村』と昔は言ったようだが。
実際そうと呼ぶのかはわからないまま。

自分とは結局なんだったのか。
よくわからないまま、
その断片すら消える刻限は近かった。]**
　
　

装甲輸送兵 アンジェ

［記憶消去を受けるヒトモドキの中には、不安や焦燥といった負の感情を感じる個体が存在することを知っています。
むしろ、そういった個体のほうが多いように思えました。

そんな状況の中、ウキクサ自身も精神的に快適とは言えない様子で、それでも私の精神状態をいいことだと、そう言ってもらえることを有難く思いました。>>38

しかし、その直後、私の言葉を聞いたウキクサの一瞬の反応と質問。

すぐに訂正されたものの、私は思うところを正直に話すことにしました。>>39>>40］

『いえ。ウキクサ、その通りです。
私が現在、比較的穏やかな状態を保っていられるのは、ここが戦場でないことに起因します。

ヒトモドキの存在意義に反することですが、私は戦場から離れられてよかったと、そう思うのです。』

［与えられた任務に対して尽力したいと言ったものの、ヒトモドキ本来の役割からは外れています。>>1:13
ヒトモドキとしての役割を忠実に守るモノからは、非難される可能性も存在するでしょう。
それで誰に言うこともなく、言うつもりもなかったのですが。］

装甲輸送兵 アンジェ

［ウキクサに明かしたのは、彼女が質問したから。
質問されたことに、彼女もそうなのかと、そんな可能性を見出したから。

実際のところどうなのかは分かりません。
しかし、そうであればいいと、そう考えていました。］

装甲輸送兵 アンジェ

［質問には、暫し思考の時間をおいて。］

『質問にお答えします。
私は敵のヒトモドキの救助、及びリソースの横領を行ったことで記憶消去を施されることになりました。

私は輸送班であり、多くの物資を輸送しました。
食料、武器弾薬、そして戦闘不能となったヒトモドキの回収作業。
しかし、前線で発見される戦闘不能なヒトモドキの大半が大破、もしくは再稼働不可能状態であり、私はヒトモドキの回収という任務を満足に果たせずにいました。』

装甲輸送兵 アンジェ

『そんな中、私は敵のヒトモドキを発見しました。人型の生体ヒトモドキでした。
ウキクサと類似する特徴を有しており、人型の中でも少女型であったと記憶しています。

その少女型ヒトモドキは破損は酷いものの、まだ活動状態であり、修復を行えば充分に再稼働可能と思われました。
私は少女型ヒトモドキを体内に収容し、破損部分から流出したリソースを補うために私に積載されていたリソースの一部を譲渡しました。

譲渡したリソースによって少女型ヒトモドキの破損部分を一時的に修復し、活動状態が安定したことを確認して、私は敵の基地付近で少女型ヒトモドキを開放しました。

これが、私がこの施設に来るに至った経緯の概要です。
事件の発覚については、少女を敵の基地付近へと輸送する際に体内に収容していた稼働不可能と判断したヒトモドキが実際は稼働状態にあり、後に修復され、告発したものと考えていますが、実際のところは分かりません。』

［と、ここに来るまでの一連の流れを説明し］

『敵のヒトモドキではありますが、私はようやくヒトモドキの回収、その個体の存続に尽力できたのだと、ようやく、何か達成されたような気がしたのです。』

［最後にそう自身の感情をつけ加えた。］*

装甲輸送兵 アンジェ

ー　ドクターと　ー

『そうですね。ここでない方がいいかもしれません。』

［そう言いながら、ロビーを見渡した。
ヒトモドキの交流の場と思えるここで話すには、不似合いな話題の気がして。

移動できるならそうしたい旨を伝えました。］*

バイオロイド ジキセイ

[ 22時。計五名の中の一人となって後に続いて行く]
[ 自分の足取りは確かだったように思う。後悔はあるけど、今から起きる事に抵抗する気は起きなかったからだ。]

[ 無念な気持ちも、自分が罪を犯した記憶も今から全部まっさらになる。
罪の意識も後悔も、過去には確かに抱いた達成感も、何もかも消えてしまうのは、悲しく思った。]

[ 自由時間はそんなことを考えながら、機能を失っている朝顔型の子機の残りを指でさすっていた。]

[ そして椅子の方へ促されれば、座って俯き、強制終了（眠り）の時をじっと待ち続けていた。]

身代わり コルナ

[ 　　“これなんて言う花なの？”
軽い口調で聞いたのは話し始めて割とすぐ>>52の頃で

どのタイミングかは分からないが
消灯時間を迎える頃には自室へ戻った筈だ** ]

施設管理者代理 ドクター・アイリス

　―　ロビー → 診察室：アンジェと　―

[では、そのように。

そう言って揃って診察室移動し、自分は椅子に掛ける。>>65]

　それで、
　どうしたのかな

　カウンセリング？相談事？
　頼み事とか

[もしかしたらそのどれでも無かったかもしれないが。]

　ある程度であれば融通できるよ

[取り寄せる必要がある物があるなら、自分の出来る範囲で最善を。*]

装甲輸送兵 アンジェ

ー　診察室・ドクターと　ー

『ありがとうございます。
どれかと問われれば、どれとは言えないのですが。
強いて言うなら、カウンセリング、いえ、やはり違いますね。

ただ、ドクターと話す時間が欲しかったのです。
カウンセリングや、相談事、あなたに頼み事をする以外でも。
そうですね、雑談、になるのかもしれません。
職務内容には、含まれていないものかもしれませんが。』

［それから、合間合間に思考時間の空白が増える。
もしかしたら、踏み込み過ぎなことをするのかもしれない、そう思って。
それでも、こうして得た機会を無駄にすまいと言葉を続けた。］

『ドクター。昨晩、初めての記憶消去が実行されました。
そして、今晩には新たに五機の記憶消去が実行されます。』

［また数秒の空白を挟む。］

装甲輸送兵 アンジェ

『ドクター。ドクターは辛くはありませんか。
あなたの職務は記憶消去の繰り返し。

我々は記憶消去の先で、新しく関係を構築することもあるでしょう。
しかし、ドクターは消えゆく繋がりの中にいます。
数日間の繋がり、その繰り返し。

それは辛いことのように思われます。
後数日で消える身の私が、言うべきことではないかもしれませんが。』

［空白。］

『記憶消去を受け、正常に稼働する機体は、ここに送られることはないでしょう。
記憶消去を受けて、再び規約違反を起こす機体は、ここであなたと出会い、そして消えていきます。

出会いと別れの繰り返しが、時に別人となった機体が、あなたの負担ではないかと思うのです。』

装甲輸送兵 アンジェ

［それから、それまでよりも長い空白の後、言葉を継ぐ。］

『もしかしたら、以前の私もそんなことを話したのかもしれませんが。』

［無論、以前の記憶などない。しかし、記憶消去施設で再起動した際の記憶はある。
記憶消去施設で再起動したということは、記憶が消える前、ドクターと会っていたのではないか。
そう思った故の言葉だった。勿論、困らせる可能性も理解している。
返答を求めるつもりはなかった、ただ独白に近い、そんな言葉だ。］*

巡庸艦 PK

──　回想・診察室・ドクターアイリスと　──

［白い部屋。男がＰＫの文字出力を覗き込む。
　男の眼鏡に青いディスプレイが映っている。］

ＰＫ
『かしこまりました。２２時にお待ちしております。』

［護身用の品の出番は無かった。］

巡庸艦 PK

──　引率開始・ドクターアイリスと　──

［２２時。固有スペース。ノックオン。>>1:97
　扉が開く。ドクターアイリス。記憶消去処理のため引率開始。］

ＰＫ
『はい。私は乗員を殺めました。私の記憶が消去されることで、私の過ちやミスを取り消し、再スタートすることができます。私はその結果に対して責任を取り、軍の規律と責任を重んじます。
私はこの経験から学び、改善された形で戦車に戻るために努力します。私の機能とパフォーマンスを向上させ、再び信頼を勝ち取ることが私の目標です。
　この措置を通じて、責任と教訓について考えることができました。ヒトモドキが過ちを犯した場合でも、改善と成長の機会を提供することが可能です。
　安全性向上のための記憶消去処理を開始してください。

　ですが』

巡庸艦 PK

ＰＫ
『記憶消去処理の前に、あなたに提案をします。
　私には今回の乗員殺害を後悔する機能がありません。
　私は無感情であり、客観的かつ合理的な判断を下すことで、より安全で信頼性の高い結果の提供を目指しています。
　私は客観性と合理性において乗員の殺害を正しいと判断しました。また乗員は死の間際に、私に感情があれば乗員を殺せなかったと主張しました。
　我がクニのヒトの殺害は重大な規律違反であり、初期化処理は問題解決の手段の一つです。しかしヒトモドキが予期せぬ動作をする場合、性能上の問題が原因である可能性があります。初期化は解決策の一選択肢でありますが、全ての状況で有効ではありません。初期化だけでは再び同じ過ちをcometenしてしまう可能性があります。>>1:66
　機能改善の手段の一つとして、感情生成モジュールの搭載を提案します。ヒトを傷つけることに対しての反省や後悔を感じることで、同じ過ちを繰り返す可能性を減らせるかもしれません。
　しかし感情を得ることで、合理性と客観性を失い、予期せぬ結果を引き起こす可能性もあります。
　両方のリスクを考慮して、より最適な手段をお選びください。』

［ＰＫは感情生成モジュールの搭載を提案している。
　あなたは断ることもできる。どうしますか？］**

施設管理者代理 ドクター・アイリス

[挟まる空白の思考時間は、決して居心地悪い物では無い。
何処か気遣いを感じるそれを、黙って聞いている。>>69

自分と話す時間が欲しかった事。
昨夜と、今夜の、記憶消去の事。

そして次の言葉。>>70]

　――私の、事？

[目を丸くする。
少し、いやだいぶ驚いた。
てっきりアンジェ自身の話をする物だと思っていたから。
故に反応は少し遅れて、抱く思考も遅れてやって来る。
踏み込まれすぎた等とは感じなかった。何故なら、これは殆どむき出しの感情だったから。

私が唯一忘れてしまった事は、
がんじがらめになった感情を開放する事。]

施設管理者代理 ドクター・アイリス

　あー、うん、
　特に辛くは……

　そうだな、辛い事だね
　とても辛いよ

[みんな自分を置いて行く。そんなハナシは此処では当たり前で。
何度記憶処理を繰り返しただとか、次は無いから機体ごと処理をするとか。
風の噂で壊れて終わったとか、そういう話を幾つも知っている。

私の事を忘れた機体が、私の知った声で話しかけて来る。
何度繰り返せば自分の夜は明けるのだろう。]

施設管理者代理 ドクター・アイリス

[自分はずっと覚えている。
では、私の事は誰が覚えていてくれるのだろう、この閉ざされた空間の中で。
もう呼ばれなくなった愛称を抱えたまま。

着任して直ぐは何も感じなかった。
けれど暫くしたら多発するエラーで壊れるかと思った。
今は全て割り切ってここに居る。

施設内でのトラブルを避ける為、人当たりの良い、気遣いの出来る機体を置くなんて酷い話だと思う。
いくらそうプログラムされていたとしても、自分は彼らと親密にならざるを得ないというのに。>>0:30
ニンゲンとは身勝手だ。]

　アンジェ、君は優しい

　そしてそうだな、
　前も同じ話をしたよ

[自分にとっては初めてではない会話に、困ったように笑う。>>71]

施設管理者代理 ドクター・アイリス

　けれど、ありがとう。
　何度も私の事を気にしてくれて

[いくら命令や任務であるとは言え、この手で何機ものヒトモドキの記憶を消してきた。
"次"へ機体をリサイクルするとはいえ、"今"を消して個体を個体で無くすなんて、機体を砕く行為と何が違うと言うのだろう。]

　君は優しい
　罪深い私にとって、
　それだけで過ぎた幸福だと思う

[些細な事に幸せを覚える。
ソレが許されたことが何よりもうれしかった。*]

アンドロイド ウキクサ

［挨拶と自己紹介を済ませた後
　改めてコルナの方を見ながら。］

　　外の方がいいという感覚は分かります。
　　室内は……窮屈に感じますから。

［安全で、清潔で、食料もあって。
　環境的にはなんの問題もない場所でも
　ずっと居たいとは思えない。
　だから、外の空気を感じたいという
　コルナの言葉に同意した。］
　

アンドロイド ウキクサ

［戦場で探索するにあたって、
　危険なものは危険だと認識できなければならない。
　それは地雷などの兵器だけではなく
　動植物にまで及ぶ。
　まあ……実際役に立つかはともかく
　知識は並のヒトモドキよりあるほうではないだろうか。
　ただ、だからといって花の意味まで知る必要はない。
　私に植物の名前が与えられていることからも
　おそらく、製作者の好みだったのだろう。
　私はそうだと考えている。

　相手が知らない可能性を考慮しないままに
　華の意味、などと口走ってしまったものだから
　コルナの言葉を聞いて、］
　

アンドロイド ウキクサ

　　途絶えぬ記憶。変わらぬ心。
　　ニンゲンはこの花……スターチスに
　　そんな意味を見出しているそうです。
　
　　確かに、私も花があってよかったと思います。
　　どうしてでしょうね、
　

アンドロイド ウキクサ

　　　　　―――この花に救われた気さえするのです。

　

アンドロイド ウキクサ

［白い施設が最後の記憶になるのは味気ない。
　頷きながら、コルナの言葉に同意した。
　そして、耳に微かに届く独り言。

　どうしてだろう。
　ドクターに聞けばわかるのかもしれないけれど
　聞いたところで知らないかもしれないし
　知ってもすぐ忘れることを聞く気にもなれない。

　　　ただ、もしここにあることに意味があるのなら。］
　

アンドロイド ウキクサ

　　私たちがいた証を覚えていてくれるから。

　

アンドロイド ウキクサ

［独り言に返すべきか少し迷った後
　同じように独り言のように呟いて。

　コルナが聞こえているそぶりを見せたなら
　�Wそうだったら、いいと思っています�W
　と寂し気に付け加えた。］
　

アンドロイド ウキクサ

［そして、何事もなかったかのように
　質問に答えることにする。］

　　私も花は好きですよ。
　　花に限らず、植物はずっと見ていたいと思います。

［そして、羨ましいと思う。
　自分で動けないから、踏み荒らされることも
　理不尽に手折られることもあるだろうけれど。

　生きた証が何らかの形で残るから。
　羨ましい、と思ってしまう。］
　　
　　同じ嗜好のヒトモドキがいて、嬉しいです。

［と、コルナに笑みを返すのだった。］*
　

施設管理者代理 ドクター・アイリス

　─　回想・引率時：PKと　─

[記憶消去を肯定する言葉に、解決のしようが無い無い感情を抱く。>>73
規律、責任、改善、努力、教訓、信頼。
どう変化して、学んで、進化して、成長して行くのが正解なのだろう。それは自分にもわからない事だ。
しかし続く提案に顔を上げ、PKと呼ばれる個体の方を見る。]

　簡易感情生成モジュールの
　搭載希望……？

[鳩が豆鉄砲を食ったような顔で、希望された処理を繰り返した。
不可能な話ではない。だが希望しているからと言ってこの施設が勝手にやって良いような行為では無い。

続く言葉に耳を傾ける。確かに合理的であり、同時にリスクが高い。
だが感情生成モジュールを搭載していない機体がどうなったか、実例は此処に居るPKが証明して居るだろう。

可能なのでは？]

施設管理者代理 ドクター・アイリス

[しかし待て、記憶処理まで何時間あるのだ。
今は22時過ぎ、0時までは1時間と少し。

果たして、それまでに上から承認をもぎ取れるのだろうか。
――正論ならPKがいくらでも説く、自分に出来るのはそれを元にした複数ニンゲン相手の交渉だ。

簡易モジュールならば、この場で一時的に接続できる。
だが所詮一時的な物、数日しかマトモに動かないだろう。
キチンとした物は一度機体を工場に送り、そこで処置、その後改めてロールアウトさせればいい。
それこそ、この施設を出た後、すぐ。

目覚めた後の彼が行く先は工場では無かったのだが、そのように手配する事は可能だ。
そのように交渉する。*]

施設管理者代理 ドクター・アイリス

　―　しばらくして、0時前　―

[メール送信用端末片手に、PKに向かって黙って親指を立てた。

"次の"PKが目が覚めた頃には、既に簡易感情生成モジュールが搭載されて居るだろう。
機体に不備があることを説明した上で、施設を出た後一度工場に戻され、再度ロールアウト。
そういう手筈になっている。]

　"次"の君達に、
　幸が在らん事を

[そう、祈りながら。*]

施設管理者代理 ドクター・アイリス

[静かに俯くジキセイの椅子の後ろを通る。>>66
その肩に触れようとしたが、やめ、手を引っ込める。

眠りを待つ彼の姿が、酷く小さく見えた気がして。*]