研究者 シルヴァン

秘密（？）の花畑

あまり上等な椅子を用意してしまうと、
ずっとそこから離れがたくなってしまうよ。

[ 座り心地の良い椅子>>1:390を、という提案に、
　戯けて返しながらも、
　取り急ぎは屋敷の椅子を持ってきて、
　いずれはちゃんと二人で選ぶのがいいかな、と。]

　フローラはラヴェーナやシュクルと仲がいいね。

[ シュクルが花の観察をしていたと聞けば、
屋敷に設けた研究室も、興味のある子供達が
　気軽に来れるような開けた場所になれば、いい、と
　思っていることも話しただろう。
　
　でも、二人きりになれる時間もたくさん欲しい。
　会えなかった分を埋めるくらい、側にいたい…。
　いずれは、共に過ごす時間の方が、
　離れていた時間よりも長くなるとは、いえ。]

研究者 シルヴァン

　椅子に揺られてひなたぼっこは魅力的だね。
　君が見守ってくれているなら、きっと夢見もいいだろう。

[ 少し前までは夢のような話だったけれど、
　遅かれ早かれ実現すると思うと、高揚が止まらない。]

研究者 シルヴァン

[ 遅い朝食は、君のお気に入りの店に案内してもらったかな。　サラダがメインのメニューがあるカフェ？
　ドレッシングが肝だよね、と頷きながら。

　行儀が悪いけれど、本を読みながら食べたい時が多いから、
　片手で食べられるパンが好きだよ。
　具はこぼれにくいものがいい。
　だから、最初から生地に混ざってる方が好きかな。
　野菜もお皿に盛ってるのより、棒状にしたのを
　摘む方が食べやすくていい。]

　ああ、でも、ふわふわのたまごやきは好きだよ。

[ そう言って、お店でもスフレオムレツを頼んだだろう。
　ふかふかの卵をスプーンで掬って、君に。]

研究者 シルヴァン

[ それから二人で祭り会場から離れた。
　もちろん手は繋いだまま。

　森の側にあるフローラの家へ向かって、
　目的地にたどり着く。一面のシロツメクサ。]

　懐かしいな…。

[ 幼い頃も二人で過ごした花畑。
　記憶のままに残っていることに感動していれば、
　汚れないように、と、ハンカチを敷いているのがみえ。]

　ハンカチよりも、マントの方がいいんじゃないかな。
　君の白い衣装が汚れてしまう方がもったいないよ。

[ そう言って、君を後ろから抱きすくめるように
　座ろうとしたけれど、止められてしまったかな？
　ハンカチよりもマントの方が効果的なはずだけど。]

研究者 シルヴァン

[ 色々やりとりを経て、
　君が器用に首飾りを編んでいくのを眺めることとなった。
　あの頃は、ここまで来るのも、僕にとってはちょっとした
　冒険だったよ、なんて話もしただろう。そして─]

　…ありがとう。
　
[ それから見事に完成した花の首飾りを、恭しく受け取って、自分の首にかけて微笑んだ。それから少しだけ姿勢を正して、
口を真一文字にして、真向かいの君を見つめる。

　遠い思い出の地で、二人のこれからが始まる*]

研究者 シルヴァン

幼馴染の幼馴染

[ フローラ>>69が、ライトの名を口にした。

ああ、そうだね。彼も君の大事な幼馴染だ。]

研究者 シルヴァン

[ ふと、はじめて呪術師の家を訪れたことを思い出す。
　何故最初はあんなに恐ろしかったのだろう？と
　慣れてしまえば不思議に思うけれど、
　始まりというのは、そういうものかもしれない。

　ライトも小さな頃は、
　やけに突っかかってこられて、
　一時は嫌われてるのかと悩んだこともある。]
　
一番弟子の座（“ジジ”の隣）を奪う気はないよ。

[ なんて明後日なことを言ったこともあったかな？
　
　フローラのことも話題に出たこともあっただろう。
　『お兄ちゃん』だろう？と話になれば、
　「ライトも僕のこと、お兄ちゃんって呼んでいいんだよ」
　なんて言いながら、彼がそう呼ばなかったことに、
　ホッとしている自分がいて、戸惑ったりしたっけ。
　兄貴って呼ばれるのが嬉しかったのも本当。
　だって、なんだか強そうだから。]

研究者 シルヴァン

[ 小さかった彼が、立派な青年となって、
　“ジジ”>>0:439の言葉を代弁してくれた。

『もっと話したいというなら、会いにくればよかったのに』
『なんで王都に行ったの』そう責めることなく、
　ありのままの自分を受け入れ、ありのままの言葉を返してくれた彼に感謝とともに、立派な青年になったな、としみじみしたものだ。]

研究者 シルヴァン

[ そんな彼が、フローラの髪飾りに>>71
　「幸福」のお呪いをかけてくれた、ときけば、
　効果抜群だね、と、心からの笑顔で応えるだろう。]

　じゃあ、すぐにお礼を言いにいかないと。
　ライトたちを探して、報告しよう。
　僕もコウセツに会って、話したいし。

[ 自分の首飾りにも祝福してもらいたいな、なんて軽口をたたきながら、花畑から再び祭り会場へ引き返すよう提案する。
会場で彼らと会うのは叶わなかったかもしれないけれど、代わりに広場にいた人たちから祝福してもらえただろう**]